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……どうかなさいましたか、ブリジット様?
[意気消沈した少女の様子に首を傾げていたが、
叫ぶように問いかけられ、真摯な表情で首肯する]
ええ、遺憾ですが――
ザムエル=シャイト様と、ナターリエ=キアストライト様が。
難しい話って……。
[そんなつもりは、なかったのだけれど。
少女の反論に、そんな事を考えつつ、頬を掻くものの。
それに続いた、叫ぶような問いに、惚けた表情は陰を潜め]
だろうなー。三冊も読んだか、お疲れさんだ。
[なんて気のない声でアーベルをねぎらいながら、まだ数冊あるというのにがんばれ。といいつつ]
ま、あの人は好きでやっているっぽいから読めるんだろうけど
ってか俺思った、今更調べるより専門家にさくさく聞いたほうが速い。
[と、なにやら怠惰な提案。...も別に本を読むのは嫌いではないのだが、時間の関係もあればそうもいっていられない。ちなみに興味半々ぐらいである。]
[ふらり階下へ足を向ける女に声を掛けたのは、銀の髪の召使い。
荷物を改めたいとの言葉に女は鷹揚に頷き、そのまま行き過ぎようとして呼び止められる]
アラァ、私がいる必要があってェ?
それにィ、貴女だってェ私が居ない方が調べやすいでしょゥ…?
[艶やかな笑みは、女の真意を感じさせない。
咄嗟に言葉の出ない召使いを残し、女は階下へと降りていった]
ナターリエさんと…ザムエル、さん…?
[その名前に視線を落とし…その日見た夢を思い出す]
二人、も…?
[縁起でもない夢を見たと思っていたが、本当に縁起がよろしくない。
小さく頭を振って]
なんで…?
[その問いは夢に対してなのか、はたまた犠牲者のことなのか…あるいは両方か]
あー確かに。
…今なら専門家に聞いたほうが早い。
[ユリアンの言葉に、頭いいな、と小さく頷いた。
前ならば、専門家に聞こうともまず単語が判らなかったのだろうが。
とりあえず基本知識を詰めた今ならば、其方の方が早いだろう。
後で残り読む前に聞きに行くか、と怠惰な提案は早くも採用されたようだ]
…あ、そだ。
そーいえば、何で今日もこんなに邸内慌しい訳?
[理由知ってる?と
ホール外の廊下を足早に駆ける侍女達に、首を傾げ問い。]
なんで……か。
[少女の呟きを反芻して、ため息一つ]
……そればかりは、魂を奪った……当の相手に聞いてみるしか、ないだろうね……。
―・・・→ホール―
[少し躊躇った後、ホールの扉を開く。中には青年2人の姿が伺えた。]
・・・・こんばんは。
[馴染みのある姿に安堵したのか小さく息を吐いた。会釈をして中へと入る。]
…そう、だよね…
[エーリッヒの言葉に、小さく息をつく。
そんなの、本人にしか分かるわけがない、と]
でも…嫌だな…
[魂を抜かれるとどうなるのか。
少女には恐怖としか言いようがなかった]
そうそう、ついでに言えば要点もかいつまんで教えてくれるだろう。そのほうが速い
[怠惰な提案をしつつも...は既にその気の様子。少なくとも自力で調べる気は既になさそうだ。そして邸の慌しい理由を聞かれれば]
知らなかったのか。…あーっとな
[と一度意外そうな顔をしてから少しばかし、深刻な表情へと変わりつつ、それを説明するのはなんとも気が重いというか言いづらいためか言葉を濁しつつも]
なんてーか。オルゴールの犠牲者。
あれがまた昨夜の内にまた増えたらしい
[ザムエルさんとナターリエさんが。と]
─庭園─
[再び庭園へと姿を現すと、そこには先客が3人]
こんばんわ、エーリッヒ様、ブリジット様、オトフリートさん
本日の晩餐の準備の方が整いましたので、宜しければホールまでお越しくださいませ
[そう言って深々と一礼]
[静かな声で挨拶し会釈する、見慣れた姿。
思わず瞳の色を確認する。
いつも通りの蒼色。
それに内心ほっとしつつ]
こんばんは。イレーネ
[とこちらも挨拶]
あーこんばんは、と。
[ホールへ現れたイレーネの姿に、よ。とひらり手を振って。
ユリアンの言葉に、同意するように小さく頷いて。
続いて言いよどむ様子に僅か首を傾げつつも、内容を聞けばその目を見開いて]
……ふたり、も?
[独りぐらいなら、有り得なくも無いとは思っていたけれど]
−→ホール−
[女は、イレーネにほんの少し遅れての姿を現す。
艶やかな笑みはいつものままに、ただ赤だけが鮮やかに映える]
ゥフフ…今宵は遅れずにすんだようですわネェ。
皆様、御機嫌よゥ…イィエ、こんばんヮと言うべきかしらァ。
[長い睫毛を伏せて、小首を傾げて見せる。
悲しみにくれているようには見えぬのに、どこか気配は薄く]
[嫌だな、という言葉に、一つ息を吐く]
そりゃ、誰だってそうだよ……魂を抜かれるなんて、ね。
だから……早く、何とかしないと。
[苦笑めいた面持ちで言った直後に、ユーディットの声が聞こえて]
ああ……もう、そんな時間……か。
[そういや、朝からほとんど何も口にしていなかったな、と。
その言葉に、今更のように思い出して]
…ああ。二人。
ま、聞いた話で確認しにいったわけでもないが、嘘つく理由もないだろうしな。
かなりオルゴールもっていったやつも、音色が気に入ったらしいな
[驚きに目を見開いたアーベルに、どこか淡々と言う。
そしてヘルガが入ってきたのを見れば、同じく挨拶とともに一礼をした]
…うん。
[しかし、少女には犯人の目星など付いて折らず…
二人の会話からも、犯人の目星がついてるように思えなかった。
視線を落とすと、ユーディットの声に気付いた]
ぁ…はいっ…
[顔を上げ、二人を見て…]
…行きましょう、か…?
……と、私は少々後から。
用事を済ませてしまいますので。
[白――そう見える薔薇を手にしたまま、
にこやかに笑んで、他の三人を見送ろうと]
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