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……ふう。
[足を止め、空を見上げる。
時間は既に夕刻過ぎ。
時折、飴玉を放り込む程度で、食事らしい食事はとってはいないが、それもそれでいつもの事。
余りの不摂生さを見かねた周囲の勧めでお手伝いさんを雇い入れても、その辺りは全く改善の兆しもなく]
ああ。
また、食事忘れてる。
……というか、ここ、どこだ?
[意識して歩いてはいなかったようで。
周囲を見回し、村外れの丘近くである事を、どうにか認識した]
[―――と。
ミリィの近くに伸びていた木の上から何かが落ちてきた―――降りてきた―――音が聞こえた]
うひゃあ!?
な、何!
[慌てて振り返るも、思わぬことに混乱して、それが何なのかよく理解できない]
えーと!
うん!こんなときに父さんは、よく観察することだって言ってた!
対処法も分かるかもしれないし、ネタにもなるからって!
よし!落ち着け、私!
[混乱する頭を、ぶんぶんと左右に振り、無理矢理に自制させると、眉根をよせ、険しい―――が、愛くるしい目つきでよーく見つめた。
……敵対意識があるものならば、こんなことしてる間にやられるのは目に見えているが]
-→娼館-
[戻る道すがら、アベールの姿が見えて一瞬、足が止まりかける。が、軽く頭を下げただけで脇を抜け娼館へと戻った。無論、行き先が同じなどとは思ってもいない。
普段より少しだけ音を立てて扉を開け、裏口から飛び込むように中へと入る。
瞬間、緊張が取れたのか体はぐらりと傾ぎ。丁度そこに居た女将に、抱きとめられるように支えられた。]
「お帰りイレーネ。…見せてごらん。」
[言うが早いが、女将が被っていた帽子を剥ぎテーブルへと投げ、服を脱がせ始める。いつものことなので、されるまま。辛うじてテーブルを支えにして立っていた。
露になった薄い背を見て、女将は眉を潜めた。]
「はぁ…あの狒々爺、相変わらず悪趣味な。
酷いね、こりゃ。」
[背中には薄赤い軽めの痣と、血が滲むか滲まないか程度の切り傷がうっすらと残されていた。が、これ自体は然程酷いものではない。
問題というか、深く刻まれた切り傷や血が滲む青痣が残されたのは、一見しただけでは見えにくい、脇や首の裏、髪の付け根。女将からは見えないが、膝や肘の裏などにも残されている。
老人いわく、『すぐ分かる所に傷が残っては商売の邪魔になる』と。彼なりの自分に対する優しさらしい。が。
女将は軽く溜息をついて、痛み止めだよと、今朝方オトフリートが置いていった薬を持って自分に渡した。]
すみません…。
[辛うじてそれだけ呟くと、水と一緒に一気に流し込んだ。]
[すとんと綺麗に着地する。
下に誰か居るなど考えもせずに]
………何してんの。
[驚きの声の後にじっとこちらを見つめてくる人物。
確か村に居る画家の娘だったか。
慌てる相手とは対照的に、落ち着いた様子でミリィに声をかけた]
……なんだ?
[訝るように呟いて、そちらへと足を向ける。
平和な村だけに、荒事ではなかろうが、と思いつつも。
一応、聞こえたのが女性の声だったのは、気にはなった]
うおお!?
声かけられた!知性ある生物だ……って、ユリアンさんじゃない。
……驚かせないでよ。
[思わず、ほうっと息をもらした。
そのはずみで、さっきたれそうになっていた鼻水がたりっと伸びた]
わ。
鼻水が……!
[慌てて、服のポケットをまさぐるが、慌てているせいか見つからない]
うわん。
ティッシュが見つからない!
……何をそこまで驚くのかが不可解だ。
[驚かすつもりはさらさら無かったわけで。
不思議そうな視線をミリィに向けた。
途端慌てだすミリィ。
ティッシュ、と聞いて手をポケットへと伸ばす]
……ほら。
[持っていた自分のティッシュを取り出すと、ぽい、とミリィに投げ渡した]
[白猫の気侭さは何時もの事と、特に追いもしない。
そもそも飼っているわけではないと、当人も常日頃から口にしている程だ。
そちらに気を取られているうち、小柄な姿が脇をすり抜けていった。一礼と向かう方向、何よりその様子に正体は悟れたが、声をかける事はせず、むしろ歩を緩めた。明確に明かされずとも、情報の集まる酒場にいては、事を全く知らぬわけではない。
十分間を置いてから、それでも客ではないゆえに、館の裏口に辿り着く。
拳を軽く握り、戸を三度叩いた]
お届けものですよ――っと。
[中にかろうじて届くか、という程度の声]
[丘の方へと足を伸ばし、目に入ったのは非常に対照的な様子の青年と少女。
何をしてるのかと思いつつ、そちらに向かい]
おや、お二方。
こんな時間に、散歩かな?
[こんな時間まで散歩、の人間がいう事でもないと思いつつ、声をかけてみた]
[声をかけられ視線を向けると、そこには昨日痴話喧嘩(?)をしていた青年の姿]
……ども。
[一応年上なので会釈を返し。
散歩かと訊ねられると首が僅かに傾いだ]
…散歩、なのかな。
正確には、さっきまで木の上でぼけっとしてただけだけど。
わ、わ。
[投げ渡されたティッシュを取りそこね、お手玉のようにしていたが、やがてしっかり掴むと、中から2枚ほど取り出して、ちーんと鼻をかんだ]
ふう。一息ついた。
……って、ユリアンさん。
乙女の鼻から鼻水たれた姿見るなんて、ひどいよ!
それに、すごく驚いたんだからね!
そこにいるなら、いるって言ってよ!
それから、ティッシュありがとう!
[罵声と、怒った声と、感謝の声が同時に入り混じった声と表情で、ミリィが一気にまくし立てた]
[痛み止めが効くまでまだ暫く時間はかかりそうだったが、水を飲めばようやく一息ついた。
女将が塗り薬をと奥へと引っ込んでいったので、暫く待っていたが。]
あ、っ。
は、はい。少し待っててください。
[入り口から聞こえた聞き覚えのある声―先ほど見かけた人物―に、慌てて服を着なおし扉を開け応えた。]
こんばんは…アベールさん。
[今度は声に出してきちんと頭を下げる。
先ほど会った事はとりあえず、無かった事にでもした風に。]
届け物…と、何だろう。
すみません、ちょっと待ってて下さい。女将さん呼んできますから。
[そう言ってぺこりと頭を下げ、一旦奥へとひっこんだ。]
ん?
[ひとしきり声を荒げたところで、違うところから声が聞こえてきたので振り返ると、そこにはエーリッヒの姿]
あ。エーリッヒさん。
こんばんわ。
んー。
散歩って言うか、なんというか、父さんに外を散策して来いって言われたから、ぽてぽてと。
[それを散歩と言います]
そうだ。
エーリッヒさんなら、分かるかな?
父さんが、芸術家には考えるんじゃなく、感じるってことが大事とか言ってたんだけど、エーリッヒさん分かります?
私、そんなこと言われても、考えなきゃ、何も出来ない気がするし、散歩してても、やっぱり空の色ってのがよくわかんないしで困ってるんですよ。
[まくし立てるミリィに瞬き一つ]
…そっちが勝手に垂らしたんじゃん。
ミリィが下に居るなんて、知らなかったし。
[どこまでも対照的に、表情を変えず淡々と言葉を紡ぐ。
反論も端的で、自分は悪くないと言わんばかりの雰囲気。
最後の言葉には小さく頷き、ティッシュを返せと言うかのように右手を出した]
木の上でぼけっと、って。
[それがいつからか、によっては色々問題なんじゃなかろうか、とふと思いつつ]
……いや、だから、それって散歩って言うんじゃ。
[ミリィには律儀にこう突っ込んで。
投げられた問いには、腕組みをして、思案の素振り]
ああ、何となくわかる。
俺も深く考えないで音を連ねた方が調子いい時が多いし。
空の色、ねぇ……それは、俺も今、悩んでるところだなぁ。
…起きて、動く気しなかったから。
[その言葉で、木の上で寝ていたと言うことが伝わるだろうか。
芸術家二人の会話を端から聞いて、僅かに首を傾げ]
……どこも大変なんだな。
[呟く顔は無表情のまま。
成される会話は半分も理解していないが]
[ユリアンに向き直り]
知らなかったじゃすまされないの!
男の人は、女の人にもっと優しくしないと駄目なんだよ!知らないの?
大体、木の上にいるなら、下に何があるかぐらい眺めるもんじゃん!
[言いながら、ユリアンが登っていた木を見つめて]
うわ。たっか。
よくこんなのに登れたわね。
いいなぁ。男の人は、こういうのに登っても何も言われなくて。
私が、木に登ろうとしたら、両親に総出で止められたことあるし。
[それは男女関係無しに、ミリィの運動神経が悪いせいです]
……ん?何?
慰謝料?むしろ、私が欲しいんだけど。
[もう一度視線を戻すと、ユリアンが右手を伸ばしている姿が眼に映った]
[改まったイレーネの挨拶に追求をする事もなく]
こんばんは、イレーネ。
届け物って言っても、お裾分けみたいなものだけどね。
[呼ばれて応対に出た女将に、袋を差し出す。
中に入っているのは酒が主。客に出すよりは、個人の趣味の部分が大きそうだった。渡そうとして、女に重いものを持たせるのかと言われて、首を僅かに傾ける]
普段は、客以外の男は入るなって言う癖に。
従業員になれば、別だっけ?
それに、取り込み中みたいなのに、僕がうろついてもいいんですか。
[取り込み中――その単語を発するときには、視線をイレーネへと向けて]
お疲れだろうし、労ってあげないと。
[若干、含みのある言い方になったのは、わざとか否か]
……ん。
[ふと、感じた視線。
何となく振り返った先には、白い影]
……猫?
[どこかで見たような、さてどこでだっけ、と首傾げ]
って、君ね。
確かに、そこの木の上は寝心地いいけど、夏場は辛いんじゃ。
[自分も子供の頃はよくやっていたので、そこらは妙に身に染みていたりする。
大変な、という言葉には、軽く、肩を竦め]
[頭がズキズキと痛む。昨日はあれからいつの間にか家まで戻っていたらしい。今日は咳の代わりに静かな寝息が隣の部屋から聞こえてくる。]
ああ、そいや昨日、先生さんが薬がどうのと言ってたっけか…?
[母親を起こさないように静かに家を出る。キッチンの食器棚の母親のへそくりから数枚紙幣をくすねた後で。]
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