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おりょ、オトフリートどこ行くんだ?
[訊ねた言葉は相手に届いただろうか。咳き込むナタ・リェに気付けば、「大丈夫か?」と声をかける]
[紅茶の人気の無さに、がっくりと肩を落として哀しげに眉を下げた]
そんなに信用ありませんか?別に毒など入れていませんよ。
[証明するように、カップを手にしてこくりと一口]
はい、どうぞ。
[やっと飲んでくれそうな相手が現れたと、嬉しげにハインリヒにカップを手渡す]
申し訳ありませんが、これで我慢してください。これ以上オトフリートが弱ってしまうと、麒麟殿も哀しまれますし、皆さんも困るでしょうからねえ。
[香り高い水色が揺れる。
おかしな匂いは感じられない――少なくともこの姿では]
え…ぇ、…大丈夫、です。
[気遣うハイン殿へと頷き、カップへと口を付ける。
出て行く長い黒髪の尻尾は見えたなれど、視線だけで見送って]
[声やら視線やらは気づいていたが、取りあえず答えはせずに。
外に出て、精霊鋼の腕輪から漆黒の光鎖を具象する]
……さて、どの辺りにぶち込みますか、と。
[煌めく黒を周囲に舞わせつつ、零すのはそんな呟き]
あー、アイツ飲めねぇのか。
珈琲ブラックが俺のいつもの飲みもんだったかんなぁ。
この館来て直ぐに一回飲んだだけだったし。
そろそろ恋しくなってくるぜ。
[しゃーねぇ、と呟きながらカップを受け取り、一口飲む。その間にもオトフリートは問いに答えず広間を出て行った]
……ま、やることがあるんだろうな。
俺じゃ何にも出来んし、任せるしかねぇかねー。
[紅茶を半分くらいまで飲むと、またソファーの背凭れに体重を預ける。ナタ・リェの返答が聞こえれば、「そうか」とだけ返した]
ええ、こんばんわ。ごきげんよう
[優雅な雰囲気でお茶を飲みつつハインリヒに返答]
ああ、心魔の。それは胡散臭い貴方がいけないのですよ
信用されたいのでしたら、もっと品行方正に生きませんと
あ、私ですか? 別に信用なんてなくとも私の正しいと思うことを行動で示せば問題なんてありませんでしょう?
[にっこり]
……これ……セレスの、気か?
[落ちる直前に読み解いた影響か、微か、その立ち位置は捉えられ]
ふむ。
だったら、あの辺りに力を向ければ、場所的に悪くない、と。
ふん。駆け回った仲、か。
現在の面構えからでは想像し難い光景だな。
[皮肉っているような笑顔になったが、
ネリーに慌てて頭を下げた。]
それはおっしゃる通りですが、時空王殿。
[オトフリートの動向には、一見興味の無い風に、定位置となった椅子に腰掛け、時空王に向かって微笑む]
信用するか否かとは別に、私には解らないことがあるのですよ。
あなた程の力をお持ちの精霊王であれば、少なくともご自分が元の空間に帰ることは出来そうなものだと思うのですが、何故、敢えてここに留まっていらっしゃるのです?
……我が本質たる、『虚』の力。
『無限』の名を冠せし鎖を伝い、『道』を築け……。
エターナル・ロンド……穿!
[鋭い声と共に、右腕を振り上げ、天へと向ける。
唸りを上げて舞う光鎖、それは真っ直ぐに、天へと駆け上がり。
その名の通り、無限に連なる鎖は界と界、空と空とを隔てる壁に穴を穿つ]
[まぁ胡散臭いよな、とは心の声。もちろんクレメンスのこと。時空王が品行方正かどうかは、付き合いがほぼ無いために何とも言えない]
今の面で考えられてもな。
あー、命の恩人にも気付かれなかったこと思い出した…。
[ミハエルと話しつつ、機鋼界でのことを思い出して少し項垂れた]
まぁ、いいおっさんにはなったからなぁ…。
年月とはかくも無常なものか。
[ヘルガが起きたのには気付いたが、寝起きっぽいので敢えて声をかけなかった]
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