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えー、せんぱいったらケチー
[にこにこと笑って]
パスタは嬉しいですけどー
今は、フユせんぱいが素麺作ってくれましたしー
やっぱり何がほしいかって言われたら、そうなっちゃうんですよねー
[あまり近づいては、大きい体相手には厳しかろうか。
考えながらバトンを一度回して、しっかりと持ち直し]
まあ、せんぱいが聞いてくれないなら、こっちもセイシンセイイをこめて?お願いしますけどー
はかなくなっちゃえばゆめですもん。
[一度、ショウへと視線をやって、笑いかけ]
本当に、亘を殺したのかなんてわかんないですし。
本当のことを言うとも思いませんしー。
だったら見て、おかしい人がいなくなっちゃえば、いいんじゃないかなって思ったんですよ
可愛い後輩の為だし? …沢山持ってたら、
一つぐらいは分けてやってもいーかもだけどさ。
俺も一つしか持ってないから、ケチでもあげらんねーの。
[回されるバトンに、右足を一歩引いて。
ザリ、とコンクリートをの上を滑った足が音を立てる。
と、ショウへと返すマイコの言葉に、一つの確証を得た。
目の前の少女の目的が、俺自身だけならば]
──、センパイ
[ちょっと失礼します、と少し離れた相手の
背負ったリュックの後ろをいきなり鷲掴む。
文句を言われても、手を離す様子は無い]
暫くここ危ないんで、出ててもらっていーッスか。
[玄関先の日除けの下に入ると、刺すような日差しからは逃れることが出来たものの、やはり暑かった。
そこから、校舎を振り返る。]
(いずれ、順序の問題で
全員死んで貰うことになるがな……。)
[ふるり、と首を振る。
再び、上座を見た瞳は、冥く、静かなもの]
……迷う必要なんて、ない。
[小さく呟き、再び、構えを取ろうとして。
感じた強い眩暈に、その場に膝を突く]
くっ……!?
まだ……力が、馴染んでない……のか……。
[苛立たしげな呟きが零れ落ちる。
昨夜取り込んだ異なる力、それが未だ、自身のものになりきっていないのだと。改めて、感じた]
……こんな部分が……迷い……か。
[かすれた声で呟きつつ。
床についた木刀にすがるようにして、倒れ込むのを押さえ込みながら、*内なる力の波を正そうと試みる*]
っ、
[声をあげようとした矢先、
予想外の方向から掴まれて、動きが止まる]
ちょっ、何すんだっ!
出てって、
[体勢的な不利は否めず、抵抗及ばず、
あっさり持ち上げられるだろうが]
[ショウを掴んだりする様子をまったく止める事はなく]
えー、私ワガママなんでー。
一つしかなくってもほしいですよー
まあほしいっていうか、なくなってほしい、なんですけどねー?
[にっこり笑って、ショウを下ろすのを待つだろうか]
や、ほら。タチモリの用が有るのは俺らしーですしー?
デートの邪魔をするってのも野暮ですって、センパイ。
[返す言葉は冗談に溢れるばかりだが、
マイコが止めないのを幸いにと大股に扉まで歩を進める。
ばったん、と勢い良く扉を開け放ってから
ようやく、扉の外にショウの身体を下ろした。]
ムチャ言って、すんません。
[また、借りは何かで返すんで。
けらりと笑って、相手が言葉を言う前にドアを閉めた。
そのまま、相手へと向き直りながら後ろ手にノブへと手を掛けて。
パチン、と小さなプラズマ音が走る。
──これで、放電しきるまでは、簡単に触れられないだろうから]
デートってレベルじゃねぇだろっ!
[文句は聞き入れられない。
仔犬が頭から落ちかけて、慌てて受け止めたものだから、
暴れる事すら出来ずにあっさりと扉の外まで持って行かれた。
途中、リュックのポケットに入っていた小さなナイフが、
かしゃんと落ちる。
しかし言葉を返す暇もなく扉は閉められて、
開けようと手を伸ばすも静電気のような物に遮られた]
………っかやろー!!
[仔犬を下ろして思い切り蹴りつける。痛みが走った。
けれど扉はびくともしない。]
[扉の外に追い出した、それを見るとふわり、楽しげに笑って]
せんぱい、たのしみましょー。デエト
[両手で握ったバトンを、軽い体で走って、両手でその胴にうちつけようと]
…そりゃー楽しみだ。
[ふわりと、柔らかに笑う相手に。短く言葉を返す。
後ろから、扉を蹴る音が聞えたが、気にしている場合じゃなかった。
横から繰り出される一撃を、咄嗟に僅か屈んで左腕で受け止める。
じんとした痺れが走るものの、意に介さずに
相手から一先ず距離を空けようと、横へ飛ぶ。
途中、ショウが落としたのか──ナイフを滑る様に拾い上げて
しびれる左腕をそのままに、右手へ握る。
出来る限り傷つけないように、ナイフの背を表にして]
[自分の力では開けられない。
そう判断すると、仔犬を抱え直して立ち上がり、
階段を一足飛びに駆け下り始めた。
助けを呼ぶ―――と言ったって、誰が来るというのか。
そんな考えも過ぎったが、じっとしてはいられずに。
登った時の数倍の速さで1階まで辿り着き、外へと飛び出る。
夏の陽射しが、眩しい。
昇降口からは、桜の大樹が見えた]
[俊敏ではあるも、重さは加えられず。
腕に当たったはずなのに、あまりダメージは強くはないだろう。
軽く手を地に付いて、しかし目は彼の姿を追い]
嬉しいですよ、楽しみにしてくれてー
[笑いながら、立ち上がってぴょんと跳ねる。しゃがみ、クッションをきかせて、――足が床を蹴った]
[両手でもあまり強さに変わりがないのならと、今は右手でしかバトンは持たず]
だから受け取ってくださいよー?
[再び右から、腰の辺りを狙う。首を狙うには背が足りないらしい。]
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