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呼び寄せたのは果たして何か。
その意を誰一人知る由もないまま、人々は集い始める。
1人目、自衛団長 ギュンター がやってきました。
召集をかけたものの、まだ集まってはおらぬか……。
とはいえ、どこまで真実かもわからぬ噂、焦る事もなかろうて。
全員集まるまで、ゆっくり待つとするかの。
そんな小さな田舎村の、引退した自衛団長の許に届けられた一通の書簡。
そこに記された内容に戸惑うものの、彼はそれを書簡箱へとしまい込む。
本格的な冬直前、彼の住まう湖上の館には、冬を越す準備や、館の周囲に生じる氷の堤を観るためなど、様々な理由で人々が集い始めていた。
そんな来客の中にいた旅の歌い手。
彼は、世話になった礼をしたい、と場にいる人のために演奏会を開きたい、と申し出る。
その日は晴天──月の光の下で歌いたい、と。
そんな、ささやかな趣向が、始まりを導く事となるとは。
その時には、一人を除いて知る由もないままに。
☆業務連絡
基本的な設定は、以下のwikiに記載されています。
なので、下記ページは必ずお読みください。
・『氷面鏡に映る彩』wikiページ
http://werewolf.rash.jp/index.php?%C9%B9%CC%CC%B6%C0%A4%CB%B1%C7%A4%EB%BA%CC
・『氷面鏡に映る彩』進行中ページ
http://werewolf.rash.jp/index.php?%C9%B9%CC%CC%B6%C0%A4%CB%B1%C7%A4%EB%BA%CC%2F%BF%CA%B9%D4%C3%E6%A5%DA%A1%BC%A5%B8
設定などに関する質問は、プロ〜1dの間は、メモでいただければ村建てがダミーメモでお返しします。
以降は、進行中ページの質問所へどうぞ。
村の設定が変更されました。
2人目、演奏家 オトフリート がやってきました。
―湖へと向かう道で―
[さくり、さくりと道を踏みしめながら一人の男が歩く。
手には大きめの鞄とバイオリンケースが一つ。
村を見渡せるところまで来ると立ち止まって息を吐いた]
……変わっていませんね、この村は。
[そう呟いて男は感慨深げな表情を浮かべた。
親の反対を押し切り家出同然にこの村を出て十年余り、その間一度も帰って来る事はなかった故郷。
今日ここに来たのだって、次の演奏会の場所の途中にあった、それだけのこと。
途中でどこかに一度宿を取らなければならないのなら、長年不義理をしていた知人に挨拶でもと思った、それだけのこと。]
いつまでもこういているわけにも行きません。
手が霜焼けにでもなったら仕事にならないですし。
[しっかりと厚手の皮手袋に包んだ手で荷物を持ち直して歩き出す。
目的は実家ではなく、湖の小島にある一つの館]
―→湖上の館へ―
今年も見事に凍りましたね。
堤の見ごろもそろそろですか。
[寒さが厳しいこの村の名物でもある氷の堤は態々見に来る人もいるほどで、演奏先でこの村の出身と言えば必ず話に出る。
その様子を横目で見ながら、小島へと結ぶ橋を渡れば、目的の館は目の前だ。
玄関に着いたならノックをして声をかける。
ドアが開いたなら一礼して]
お久しぶりです。長いことご無沙汰してすみません。
[と、連絡の一つも入れなかった不義理を詫びる。館の主はそのような事を咎めるような人ではなく、再会を喜び中へと招き入れてくれた。
その様子に安堵して、男は一つ頼み事をする。
この村の滞在中、館に泊めてもらえないだろうか、と。]
だって、実家に帰っても嫌な思いするだけじゃないですか。
[と告げれば、主も苦笑してそれを承諾するだろう]
―→広間―
[部屋の用意ができるまで広間で暖を取る事を勧められ、荷物を持ったまま広間へと向かう。
先客があれば挨拶をして、ソファーの片隅に腰掛ける。
男について、役場に残された記録にはこう記されている。**]
―――――――――――――――
■名前:オトフリート・ベッカー Otfried=Becker
■年齢:27歳
■職業:バイオリン奏者。他の楽器も少々
■経歴:各地を演奏して回る楽団の一員。十年ほど前に音楽の道を反対する両親を置いて村を出ている。人当たりは良い方だが興味のないことには無頓着。
―――――――――――――――
3人目、薬師見習い エーファ がやってきました。
─ ギュンターの屋敷・庭園 ─
……さっむ。
[雪に覆われた庭園を歩くと、口をつくのはこんな言葉。
寒い、冷える。当たり前だけど慣れない感覚に、巻き付けたマフラーを引っ張り上げ。
目指すのは、庭園の一角に植えられた薔薇の所]
……ほんと、頑張るよなあ。
[やって来た場所で、緑を失わない葉に口をつくのはこんな呟き。
それから、大きく息を吐いて手入れに取り掛かる。
自分の名前の由来となったという花。
それに対する複雑な思いは色々とある]
大体。
どう考えても男につける名前じゃないだろ……。
何をどうすれば、こうなるんだってーの。
[中でも一番の突っ込み所──物心ついてから幾度も繰り返したそれをため息とともに吐き出した後。
遠くから響く氷の音に、ふ、と、目を細めた]
さて、もう一息っと。
[気を取り直して、手入れを再開する。
そんな彼の住民票は、こんな感じで記されている。**]
──────────────────
■名前:エーファ・フィクスシュテルン Eva Fixstern
■年齢:19歳
■職業:薬師見習い
■経歴:村に住む薬師見習い。女性名だが、男性。
名前の由来は両親の思い出の薔薇の花らしく、本人はその事をよく思ってはいない部分がある。なお、当の両親は既に故人。
ギュンターは母方の祖父に当たり、身寄りのない現状、彼の屋敷で共に暮らしている。
名前とやや幼い外見のため、性別を誤認される事が多い。
──────────────────
4人目、大工 イヴァン がやってきました。
─ ギュンターの屋敷・テラス ─
ギュンじっちゃん、用ってなんだ?
[仕事道具と材料を抱え、ひょいとギュンターの居るところへ顔を出す。
呼ばれたからには修理か何かなんだろうとは思っていたが、その推測は間違っていなかったようだ]
ありゃりゃ、限界だなこの手摺り。
新しく接いだ方が良いよ。
壊れてんのここだけ?
ま、今日中には終わるんじゃねぇかな、任しといてよ。
[ギュンターに示されたのはテラスを囲う柵で、手摺りにもなる部分。
長年、雨風雪に晒されてきたために傷んでしまったらしい。
修理箇所を確認すると、イヴァンは仕事道具と材料を広げ、手摺りの修理に取り掛かった]
礼なんて良いよ、俺らの方がずっと世話んなってんだから。
あ、そんじゃあ礼代わりに後で大浴場使わせてくれよ。
ここで作業してたら絶対ぇ冷えるからさ。
[礼を告げてくるギュンターに笑いながら軽く首を横に振りつつ、それならば、と願いを一つ口にする。
それには快い是が返り、イヴァンはまた、にかっと笑った]
ほら、じっちゃんは中入ってて。
風邪引いて倒れでもしたらエーファに呆れられるぞ?
[揶揄いを含んで言うと、ギュンターもまた笑ってその場を立ち去って行った。
それを見送り、イヴァンは材料を適切な長さに切り始める。
作業に没頭するあまり、知った顔が屋敷を訪れた>>3ことに全く気付いていなかった**]
─ ギュンターの屋敷・庭園 ─
よっし、終わりおわりー。
さってと、次はー。
[薔薇の手入れを一通り終え、ぱんぱん、と手を叩く。
後は、室内に対比させた一部のハーブの調子を見て、と思いながらふと、母屋の方を振り返り]
……あれ。
[広間の窓越しに見えた人影>>3に、蒼い瞳が瞬く]
いつもの事だけど、またお客さんか。
……今年の冬も多いのかなぁ。
[それ自体は嫌じゃない。
自分の知らぬ場所の話を聞けるのは楽しいから。
ただ、名前とか性別とか、説明するのが面倒なだけで。*]
―ギュンターの屋敷・広間―
[広間へと腰を落ち着け、用意されたお茶に礼を言って一口含む。
毎年湖が凍る季節になると堤を見に来た客がこの館を訪れるのだが、今はどうやらあまり客はいないらしい。]
おや?
[と、どこからか聞こえてくる大工仕事の音>>8を耳で追いかける。
すぐに浮かぶのはこの村で頼りにされている大工の名前]
アルホフさんが来ているのかな?
ご挨拶ができるといいのですが。
[呟いて浮かべるのは壮年の親方の方だ。
そういえばあの家はうちと違って仲がよかったな、などと考えて、一つ年上の息子の事を思い出す。
今来ているのが、一人前になった息子の方だと知るのは、まだ少し先の話。]
[ちらりと窓越しに外へと目を向けると庭園に人の姿>>9が見えたが、それが誰かまですぐに思い出すことは出来なかった。
きっと後で顔をあわせる事があるだろうと視線を戻し、鞄の中から楽譜を取り出すとそれを眺める]
もう大体覚えたつもりですけど、暇ですし。
[本番で譜面を思い出せないのは困る。もちろん譜面台はあるけれど、いちいち確認していては演奏が遅れてしまう。
紅茶を口に含みながら、ぺらりとめくった譜面に視線を落とす。
暗譜に没頭してしまえば、声を掛けられるまで気づくことはないだろう。*]
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