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それはまだ、始まりの前でした。
始まる前の、ささやかな日常。
おや、元陸上部3年 ヒビキ が来たようです。
村の設定が変更されました。
[高峰響の携帯にそのメールが届いたのは、一週間程前のこと。
送信者の欄には見慣れないアドレスが書かれていて、初めはただの悪戯メールかとも思ったのだが、
『title:Lupus in Giapponese オフのお知らせ
本文
日程:12月×日 --時開始
集合場所:幻夢学園 パソコン室』
懐かしい名前を含むタイトルに、響の目は一時奪われた。
去年まで暇を見つけてはエントリーしていたオンラインの人狼ゲーム。その中でも特に入り浸っていたサーバーが「Lupus in Giapponese」、通称LiGだった。
とはいえ地元の大学を受験する為、ここ一年はゲームも自粛中。
ましてやセンター試験も近い大事な時期のこと、オフ会などに参加している場合ではないとは分かっている。
――いや、分かっていた、けれど]
……主催者ぐらい、もう来ててもおかしくないよな。
やっぱり悪戯か?
[12月×日当日、集合時刻の数時間前。
集合場所と指定されたパソコン室には、単語帳を片手に、時折時計で時間を確認する響の姿があった]
それとも、別の場所で準備でもしてるのかな。
時間まで待ってみるか。
[一人でそう結論づけて、ページを捲り。
それから彼はふと口を開いた]
それにしても、
村の設定が変更されました。
おや、生徒会書記2年 ハルヒ が来たようです。
―生徒会室―
……ま、仕方ないかぁ。
彼女できたばかりだったっけ。
[今年最後の会議を終えた後、携帯電話を確認してみると、約束をしていた友人からのドタキャンメールが届いていた。
苦笑いを浮かべながら、川島春陽は慣れた手つきで返信メールを打ち、送信ボタンを押した]
じゃあ予定もなくなったし、帰ろっか……あ、
[鞄を取ろうと伸びた川島の手は宙で止まり、引き戻された。
閉じかけた携帯の隙間に指を入れて、もう一度開く]
ああ、やっぱり今日か。
[さほど多くもない受信メールを辿ると、程なく現れたのは1週間前に届いた知らない相手からの『お知らせ』]
……どうせ暇だし、ちょっと覗いてみようかな。
誰からのメールか気になるし。
[本文を確認した後でそんな言葉を洩らし、改めて携帯を*閉じた*]
おや、元弓道部3年 ユウイチロウ が来たようです。
― 一週間前 ―
[不意に鳴り響いたのは最近気に入っている曲。
曲調と詞に惹かれ携帯メールの着信音に設定していた。
だからこれは携帯にメールが入ったのだという知らせ。
片手で開いた携帯の液晶には短い文章。
一瞥した青年は淡い色合いの髪を掻きあげて怪訝な貌をする]
LiGのオフ会……、か。
[送り主のアドレスに見覚えはない。
こちらの携帯アドレスをLiGの関係者に教えた覚えもない。
奇妙な招待状に青年は目を眇めて、
まるで興味がないという風にパタと携帯を閉ざした]
― パソコン室 ―
[人狼ゲーム。
今でも時折ログを追う事はあるが参加事態は減っていた。
けれど馴染みのサーバーのオフ会。
他の参加者に少なからず興味があるのも事実。
部長まで務めた部活も引退して大学の推薦も決まり
冬休みの一日を費やすのも悪くないと思いなおし現在に至る。
12月×日当日。
集合時間までまだ間がある幻夢学園のパソコン室の扉に手を掛ける。
ガラリ、音を立て開けられる扉。
その先には単語帳を手にする響の姿があった]
――…あ。
響か、……よ、久し振り。
何だよ、こんなとこで誰かと待ち合わせか?
[ひらと手を振り先客に歩み寄ると*カラリと笑い問い掛けた*]
おや、美術部1年 ハルエ が来たようです。
―― 隣組の教室 ――
絵梨いる?
[放課後。自分の隣のクラスに行って入り口から中を覗き込む。
廊下側の一番前の席の子も振り返って探してくれた]
え? 帰っちゃった?
……それ、ホント?
[少し目を丸くして、改めてもう一度教室の中を見る。
こちらを伺う彼女の様子に気がついて、慌ててぱたぱた顔の前で手を振った]
あ、ううん、ぜんぜん。いいのいいの。
ってか、正式な約束じゃなかったし。だいじょぶ、だいじょうぶ。
そういうのじゃないから。
[ちょっと口数が多い。
未練がましくもう一度だけ教室の中を見て、しょんぼり廊下に出た]
[今日は友人とお互い部活が休みの珍しい日で。
今度休みが合ったら一緒に新しいクレープ屋に行ってみようとか言いあっていた。どうやら彼女は、彼女の"グループ"のメンバーとさっさとそのお店に出立済みだったらしい]
……………どうしよう……。
[別に、真っ直ぐ帰ったっていいのだ。
ただ寄り道する気分だったから、どうにも帰るには物足りない。
廊下の壁にもたれて、携帯電話を弄くった]
こっちに行こうかな――
絵梨は馬鹿にしてたけど、でも、オフ会って気になるし。
[先週、使っているサブアドレスに来た"変"なメール。
友人と互いに見せ合ったりしていた。彼女は一生に伏してすぐ削除していたけれど、自分はまともに参加もしていないくせに何となく消せなかった]
……ちょっとだけ。
ちょっとだけ覗いて見て、すぐ帰ろう。
[自分に言い聞かせると携帯を握り締めながらパソコンルームへ。結局、すぐに入る勇気もなくて、ちろちろ周囲をうかがいながら掲示物とか見ている時間が非常に非常に長かったのだけれども**]
おや、選管委員2年 ユリ が来たようです。
─オフ会前日/自宅・自室─
てゆっかさ、マジアイツムカつかね?
そーそーそー、どんだけ男に媚びんのみたいな。
また男捕まえたらしいよ、そう、いや何年かは知らないけど。
ないわー、そんな頻繁に男とっかえひっかえははないわー、アタシの中では。
[毎日の恒例となった友人との電話。そこで為される愚痴の言い合い。
意見を共有出来るこの時間がストレス発散の時間でもあった]
あ、そうそう。
この間新しくケーキ屋出来たの知ってる?
あそこ評判良いらしいよ、今度行かね?
……あー、明日はパス、予定入ってんの。
ちっげ! 男違うし!
彼氏いない歴更新中なの知ってんでしょ!?
え?
ああ、LIGので予定入っててさー、外せないんだよね。
いやねーし、ドタキャンとかマジあり得ないし。
え? LiGバカ?
うっせ、言ってろ。
うん、明後日以降空けとくからケーキ屋は必ず。
そんじゃまたねー。
[笑いながら日課の長電話を終えると、耳から離して携帯の電源を切る。
そうして更に携帯を弄り、受信メール画面を開いた]
ふっふふー、オフ会だオフ会だ。
誰来るのかなー。
[差出人不明のそのメールは普通なら怪しむものだったろうが、友梨にとっては好奇心を掻き立てるものでしか無く。
誰かがサプライズで企画したものなのだろうと結論付けたのだった]
ちゃーっす。
LiGのオフ会ってここであってるよね?
[誰が中に居るかを確認しないままに言って訊ね。
見えた人物に軽く息を飲んだ]
(うわ、ちょ、響先輩じゃん!
佑一郎先輩まで居るよ!!
二人ともかっけーなおい!)
[以前友人達とキャーキャー騒いだ対象がそこに居たことに驚き、部屋へ入る足が止まる。
あまりの衝撃にパソコン室の入口でしばらく固まっていた*とか*]
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