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次の日の朝、 ヘイハチ が無残な姿で発見された。
そして、消え行くもの。
運命の輪が回りだす。
紡がれるのは、如何なる結末への道筋か……。
現在の生存者は、 ミツクニ、 リカ、 アズマ、 キョウヤ、 ケイコ、 ヒサタカ、 マリー、 ヒビキ、 サキ、 タマキ の 10 名。
―寮―
[夏休み突入二日目の朝は、一日目とは異なりどんより曇り模様。
なんや寝てる間に消化終わったらしいです。トカゲもどきも事情も]
ぅっわー、最悪やん!
ったくいらんもん寄越しよってからに!
[布団から跳ね起きて開口一番ぶーたれる。
ルームメイトが朝の涼しさに惰眠むさぼり中なんはラッキーでした]
あーもー、ゆうべはタマキちゃんに笑顔で怒られーの、買い物する前に引き取り来たんやて晩ゴハン食べさせてもらわれへんの、踏んだり蹴ったりやったんに!
タマキちゃんに言われた通りマジで食べるんやなかった!
言われたん、食べた後やけど!
…ま、さっくり天魔片してミックんボコってバイトデビューせなな!
[正に後悔先立たずで顎で切り揃えた髪掻き毟り、しばし悶絶。
が、(学習能力低いせいなんか)立ち直るんも割と早かった。
悪夢とゆーか消化不良なせいでかいた寝汗をシャワー浴びて落とし、動きやすい服装に着替えて、机に向かってなにやら書き物開始]
でけたー!
したら、さっそく腹は減っては戦は出来んから朝ゴハン行こか!
[簡単に二つ折りだけして、寮の食堂へ朝ゴハンにGO!
ついでにそこら辺行くちんまい人(実は三年で前寮長&伝言の人でした)にケイコの部屋聞いて、扉の下にお手紙挟んどきました。
以下、書かれていた文面。
『おケイはんへv
なんやら黄龍が消去法でヒサタん天魔っぽいて感じてたんで、
さくっと確認がてらボコって来るわ。
返り討ちとか怪我で遅うなるかもなんで、誤魔化しよろしゅう!
璃佳』
ちなみに宛名は二つ折りの内側な上、マリー同部屋て知りません]
[ルームメイトに見られたところでゲームの話とかで誤魔化すやろと気持ち良く丸投げし、朝食終えてお出かけ準備オッケー。
ミニ手帳の不運命共同体連絡網(主にタマキちゃんの助言で二度手間回避に書き込まれた)を使い、ヒサタカの所在求めてキョウヤに電話する。例のお世話係の人にキョウヤん呼ばわりのまま「タマキちゃん家に電話入れて」と言伝したんはお約束]
さーって、後は連絡待つだけやんね。
戦い前の憩いにタマキちゃんトコでのんびりしてよーっと。
…それにしたかて、ミックん腹立つわ。
うちが候補者やて気付いてんなら先に「手伝え」の一言くれてもいいんに。ほんに水臭い。何か奢なら手伝ったらへんど。
[事情がわかれば理不尽な怒りも減る(なくなりはしない)。
今ミツクニをボコりたいんは、共犯者…てか友達甲斐のなさだ。
そんなこんなで言葉の割りに役に立つ気満々の姿は、動きやすい二枚重ねのキャミにキュロット。足元はしっかり白靴下&運動靴で、日差しの下を*駆け出した*]
[ヒサタカの家へ向かう道すがら。
黙り込み、何かを考え込んでいたようだが]
(……カメさん。)
『我は玄武という名があると言っておろうに。で、何じゃ?』
(……融合、してもいいデスよ。)
『おおそうか。ならば……』
(その前に質問。融合したらワタシの意識はどうなるデスか?)
『ふむ。それならば心配は要らぬ。我の意識は眠りに就く故、汝の意思で動いてくれればよい。』
(……ふぅん。)
[その口許が玄武に気取られない程度、僅かに歪む。]
[ 翌日。
踏んだり蹴ったりどころか本当に蹴り落とされた輩は、
相変わらず他に人気のない空間に独り、陣取っていた。
昨日までのように、虚空に在る存在を見ることすらない ]
あー…… 忘れてた。
写真、現像しに行かないとな。
[ 店に頼むという手もあるのだが、それは好まず。
――別に、変なモノ(主に超常現象的な意味で)を
撮ったからというわけではなく。ある種の、拘り。
中学から高校に上がったとき、
剣道をやめたとき、優等生をやめたとき、レールから逃れたとき。
代わりのように始めたカメラは、今では手放せない物になっている。
その理由は、誰にも話していなかった ]
[そして融合。同時に流れ込んでくる記憶と知識。
その中には、天魔により気脈が乱れたイメージもあり、普通に考えるならば早急にどうにかするべしと考えるようなもの。
だが、それがどうした。ワタシにとってヒサタカのいない世界など滅びてしまって構わない。]
[ダカラ彼ヲ害スモノ全テ、此ノ腕デ退ケヨウ。]
[ 何気なく捲っていたアルバムを閉じて、書棚に戻す。
そこに収められていたのは、異国の情景。
最初は熱心に、行くにつれて惰性的なものを感じさせた。
そのきっかけとなるものが何だったか、画は明示してくれない ]
んーじゃ……
行ってきますかねえ、と。
[ 台詞は独り言にしかならない。
鞄を肩に引っ掛け、家の外へと出た。
自転車は依然、失った侭。警察に届けくらいは出しておいたが。
普段通りにパーカーの下に全てを押し隠して、
纏わりつく暑さを吹き飛ばすように、*一陣の風が吹いた* ]
[あれから寮に戻り。家のほうには幸貴の家に泊まることを連絡。
そして蒼龍の機嫌を治そうと幾度も話しかけたり撫でてみたり褒めてみたり。
自分の意志があるのかどうか。とか。いろんなことを聞いた後。
受け入れる方法は。という問いの段になれば、蒼龍からそのために必要な行動と評した意趣返しの嫌がらせ。それについてまた一悶着
結局受け入れる頃には空が明るくなっていたとかで]
…ねむ…ったく。手間かけさせやがって。
[そんな嫌がらせを受けて従う気はあまり生まれなかったらしい。…ある意味似たもの同士だったのかもしれない]
………寝よ
[融合により基礎知識とかは入ったようだが、一旦蓋をして既に限界だったのでその場は眠ることにした]
[寝ていていくときが過ぎたか。携帯が鳴る。
寝ぼけ眼でそれをとれば、リカからの伝言で、タマキという人の家に電話しろと聞いて]
……とりあえずキョウヤんよばわりやめや
[眠い頭で思ったのはそれだったが、とりあえずまだ睡眠時間が足りないので*寝なおした*]
[さて、ヒサタカの家でもひと悶着あったようななかったような感じだが、それは置いとくとして。]
[翌日。先に起きた彼女がドアの下の紙に気づく。ぺらり。]
…………。
[ジーワジーワジーワ。と喧しい外の蝉に対して無言で紙に書かれた内容を見ていたが]
…………びりびりびりびり。
[無言のまま手紙を十七分割。破片をゴミ箱に。
そのとき切片何枚かは零れ落ちたが放置。]
…………リカ。消さないと、ネ。
[カリッと爪を噛み、呟く。]
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