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…
[…懐かしい声が聞こえた気がする。
あれ、そういえば、あたし…]
…!
[イレーネの姿が見えると、ようやく全てを思い出した。
何を悩んでいたのか、とか、何を悩んでいたのか、とか、何を悩んでいたのか、とか。
…用は、頭が真っ白けっけという事である]
…ぃ、いれーね?
[既に相手からは見つけられており…逃げることは不可能だった。
半ば開き直って、相手の名前を尋ねる。
…ここで、他人の空似だったら凄く嬉しいな、とか、久しぶりにイレーネに会うのは嬉しいな、とか、色々とごちゃごちゃしてきて…
真っ白だった頭の中にぐるぐると描きこんでいく]
[青年の「はい?」という声に、嫣然と笑みを浮かべる。
疑問符には気付かない振り]
ァラァ、やっぱりそうなのォ。
そうよねェ、宝石も花も歌も…贈る物ですものネェ?
[召使いの少女の慌てる様子に、ますます笑みは深くなる。
心の動揺は、愉しく美味しい]
アラァ、そんな慌てなくってもォ。
私、告げ口などしませんわよォ?
[ちらり邸宅へと視線を投げて、更に動揺を誘おうとするだろうか]
え……あ……はあ?
[ユーディットの慌てたような弁明と、振り返った女の言葉に、ようやく言われた意味を理解したものの。
それはそれで、彼としては呆れる以外になく]
……どこからそういう発想が……。
[ようやく口をついたのは、そんな一言。
その一方、肩に蹲っていたカーバンクルは気配に気づいたらしく。
みゅ、と甲高く鳴いて肩から飛び降り、逃走を試みる青年の方へと走る]
[現れたイレーネと言う女性と側の少女が互いを見合って驚きの声をあげるのを交互に見遣り]
お二人はお知り合いですかな?
[なにやら混乱しているような少女に顔を向けて]
お知り合いですか?
[客人二人の様子を窺いながら敢えて問うも、
内心、そうなのだろうとは思っているのだが]
……とりあえず、立ち話もなんでしょう。
そろそろ、夕食も運ばれる頃だと思いますので、
ホールに向かいましょうか?
命……
[くすっと笑いながら物騒なことをいうナターリエに一瞬固まりながらも、冗談だろうとすぐに思い直し]
そこまでいくと。呪いに近いかもな。
[と、冗談っぽく返す。そして自分が作るときのことを言われれば、確かにやる以上いつも真剣だったりと、図星をさされたため、どう返答するべきか。
答えづらいとばかりに頬を掻いて、答えに窮したまま]
まあ、気に入らないものを描くのは描いていてつまらないだろうし、出来もあまりよくないよな。
ってことは結局は安心していいのかな。ナターリエさんが描いているってことは気に入っているってことなんだから。
[と、結局きっぱりと言った。ナターリエが描くときのことだけ答えた]
[相手が自分の名前を呼んだのはほぼ同時だった。]
やっぱり、そうだ。
・・・久しぶり。
[相手が自分を前に何を思っているかなど全く気付いてない様子で、相変わらず薄い表情は兎も角声は凄く嬉しそうな響きを伴っていた。]
[ちなみに相手があくまで知らぬ存ぜぬとしらをきり通せばあっさり信じていたかも知れない。]
/中/
あ、俺はもう5年以上前から憑依されてるから(ぁ
基本、魔が面倒くさがって元人格が表を占めてるだけで
代わろうと思えば簡単に入れ替わるよ?(けらり
[走り寄るカーバンクルに気付けば、口許に指を立てて内緒のポーズ。
通じるのか定かでは無いが、巻き込まれるのはゴメンらしい。
が、女性との視線すらあってしまえば、逃走は適いそうに無く。
誤魔化し具合に、へらり。と笑みを向けて]
……本日はお日柄も良く。
[誤魔化し方が間違ってる。]
・・・昔、家が、近所で。
[男性2人に揃って問われた言葉に頷いた。]
・・あ・・・邪魔した?
ごめんなさい・・・
[執事のホールという言葉に、3人が何処かに行こうとしていたことを思い出してか、申し訳なさそうに俯いた。]
久しぶり。
元気、してた?
[…もう開き直ったらしい。
年齢の話題に触れなければ大丈夫。うん。
心の中でそう呟いて。
イレーネの嬉しそうな声に、悪い気はするわけはなく、少女も声を明るくした]
うん。今は、お婆ちゃんの家に住んでるんだけど…
その前、この村の近くに住んでて…その時の、友達なのっ。
[ザムエルの問いには微笑んで答え]
呪に近いというより、そのものかしら。
大切に思われている物は、そんなことをしないとは思うのだけど
[彼女もまた冗談っぽい口調。
つまった様子の彼に、どこか優しい眼差しで微笑み。]
人によっては気に入らない人もいるわ。
だから、そうだったら、遠慮なく言ってね?
[くすくすと笑う。]
あなたが作ったものを見るのも、とても楽しみ。
本当に。
[正直、どうすればいいのやら、と。
このタイプの女性が人をからかう事多々あるのは、過去の経験に即せばすぐにわかる。
とはいえ、すっかり動揺しているユーディットにどう説明したものか……と、そちらで悩んでいたのだが]
……ええと。散歩か、アーベル?
[気づけばカーバンクルが駆け寄った先、蒼髪の青年の言葉に、こちらもややピントのズレた言葉を投げていた]
いいえ。お話をするのならば、
落ち着ける場所の方が宜しいかと思いまして。
フルトヴェングラー様も、どうぞ御一緒に。
[客人が同意するのならば、先立って先に進もうか]
[ホールへ、と促す執事に頷くも、二人の様子に少し考え]
あぁ、いや邪魔と言うわけではないがの。
続きはホールでゆっくり話したほうが良いかも知れんて。
[そう言って]
[青い髪の青年が逃亡を試みたらしい様子に、赤い唇が弧を描く]
ァラァ、御機嫌よゥ。
貴方も歌に惹かれておいでになったのォ?
[艶やかな笑みと質問を投げて逃亡を邪魔しつつ、長い睫毛の影に隠した瞳で宝石の獣が駆け寄るのを見やる。
理解しかねるといった様子の金髪の青年の言葉には、ただ静かに笑みを向けたまま]
呪そのもの…か。
ま、大切にしていたら何も問題ないだろうな。
[どこまで冗談なのかわからないまでも、後半のほうには同意して。優しい眼差しなどには気づかないまま。]
そうですね、もし気に入らなかったら、そのときは。いいますよ。
とはいっても、楽しみなのはこちらもです。ナターリエさんが描いた絵。楽しみですよ。
[と、同じようには笑みを浮かべたりなどはできないものの答えた]
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