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え、本当ですか?そっかあ、アーベルも演奏できるんだ。
[エルザの言葉に、ぱあっと嬉しそうな笑顔を浮かべる]
……じゃ、サボらないように首に縄をつけておかないとですね。
あははー。そう言ってもらえるだけでも
ええ、順調です。まだ師匠に迷惑ばっかりかけてますけど……あ。
[何かを思い出したように、口に手を当てた。視線の先には、店を準備するための荷物]
[少女と剣士のやり取りに小さく微笑んで、去って行く親子連れを見送った。
楽師と露店の少女の話も聞こえてはいたものの、こちらに口を挟むことはない]
さてと。
[以後特に用事もない。
どうしたものかと首を傾げて、誘いの言葉に瞬いた]
え?
ええ、ぼくは構いませんよ。
と、失礼しました。
ライヒアルト=ホフマイスターです。
[承諾の返事をして、次いで今更の自己紹介]
おお。
そういや、自己紹介してないっけか。
アタイの名前はレナーテだ。
何でも屋やってっから、なんかあったら連絡してくれ。
仕事の内容に見合った報酬しだいで解決してやるよ。
[快活に笑いながら、エルザに答える]
おお。
そんなん、メシ食いながら話せばいいじゃねえか。
露店巡りでもしてれば、話もはずむことだろうしな。
[割れた音は聞こえてもいないので、反応もせず]
ぼくに?
ええ、構いませんが。
[件のさらわれた人については旅人ということしか聞いておらず、楽団のこともよくは知らない。
故に心当たりはなく、訝しげにしながらもそう返事をした]
―広場 大通側―
[がーん、と顔に縦筋を入れたままローザを見ていたが
彼女の言葉に、翠色の眼が大きく開かれた。]
ちょ、てめ、子供でも坊でも…っ
[謂いかけた言葉は、彼女がゲルダに飛びつこうとするのにさえぎられ
きょとーんと、目を縦に丸く開いて様子を見た。]
…知り合いか?
―詰め所付近―
[団長との会話に軽く眉を寄せる]
[けれど意固地にすら見えるその態度は変わりそうにも無く]
[むしろ下手に遠ざけようとすれば更に危険に飛び込みそうだった]
アーベル……あまり無理はするなよ。
エルザが嘆くようなことはしないでくれ。
[それもまた反発を招くのかもしれないが]
[嘘偽り無い心情であった]
……ああ、俺もベッティを待たせているな。
それじゃ失礼します。
[ヴィリーの言葉もまた真理]
[それに反駁できるだけの言葉を持ち合わせてはおらず]
[立ち去る背を見送りながら自分も荷物を抱え直した]
[当初の目的である広場へと向かう]
よっしゃ。
みんなの承諾も得られたことだし、移動しようぜ。
とりあえず、さっき居た場所の近くにあった露店がずっと気になっていたんだけど、まずそこでどうよ?
[言いながら、ツカツカと移動。
あまり一つのところにジッとしていられるような体質ではないらしい]
[カヤの泣きそうな顔でおおよその事情は把握したところで、何やら胸を張っていた突如として飛びつかれる]
ふえ!? わわわ
[たたらを踏むが、何とか踏みとどまり、じぃとローザの顔を見ていたが]
…………もしかして、ローザ?
わ、本当に飛び出してきちゃったんだ
「ヒサシブリリダゼ、ろーざ」
[びっくりしたように胸に顔を埋めるローザに話しかける]
─詰め所近辺─
そんなの、わかってる。
[ハンスに返すのは、低い声音の言葉。
広場へ向かう、というその背を見送って]
……んじゃ、俺も行くから。
[数刻、間を置いてから、通りの方へと足を向ける。
呼び止める、声。
肩越しに、団長を振り返って]
……もう、やなんだよ。
[短い言葉を残し、大通りの方へと駆け出した]
本人嫌がりそうだけどね。
[少女の嬉しそうな笑顔を見ながら、返すのは苦笑。
縄を、との一言には神妙に頷いた]
見つけたら、よろしく――ね。
[先とは別の意味で、協力者を得たりと内心思う。
そして、先とは違って、今度はエリザベートが不思議そうな表情をする番だった
一人立ちはまだまだ先かしら?
どうしたの? ……あら、お仕事忘れていたとか?
ちょっとくらいなら平気かなあ……。
うん。お腹空いてたら仕事力半減するし。ご飯食べて、その分頑張ろっ。
[心の中で師匠に謝りながら、自分を納得させた。その師匠が広場に向かってることなど露知らず]
レナーテさん、何でも屋さんなんだ。
……ちなみに、露店の客引きの報酬って幾らくらい?
あら。何でも屋さんだったんですね。
迷子のお家探しはお手の物みたいだし、頼りにします。
[レナーテの名乗りに、くすくすと笑って返す。
露店巡りの提案には、ベティを気にしながらも、同意を示して]
ありがとうございます。
[ライヒアルトの承諾にも、僅か安堵を滲ませて礼を告げた]
─ →大通り─
[詰め所前から駆け出して、再び雑踏の中へ。
人の声の騒がしさと、風が舞い散らす花弁と。
それらの様子に、張り詰めていたものが緩んで。
は、と、一つ息を吐いた]
んー。
大丈夫だよ、ハルフェ。
[先のやり取りのためか、どこか不安げな隼を軽く撫ぜて。
宛もなく、ふらりと通りを歩いてゆく]
─詰所付近→大通り─
とは言え、犯人を探すつってもこの大都市に居る中から探すのも骨だな。
目撃者を探すにしても、だ。
……やっぱ使うしかねぇかなぁ。
[左手はジーンズのポケットに捩じ込み]
[右手は一旦己の開かぬ右眼へ]
疲れっからあんまやりたかねぇんだが。
[呟きながら咥えていた手巻きタバコを右手で摘み]
[嘆息にも似た紫煙交じりの息を吐いた]
[移動しながら、ベッティの問いを聞くと、目線を見上げながら答えた]
んー。
基本的には歩合制でやってっかな。
そっちのほうがこっちも気合入るし、店としても誰も来なかったときに無駄に報酬払う必要ないから安心だしな。
[ローザの頭をナデナデしながら、カヤからかけられる言葉に頷くと]
うん、昔行った場所で仲良くなった子なんだけど
そこ、凄く寒い地方で、暖かい場所に行きたいって言ってたから、旅のこととか色々教えてあげたんだ
……でもまさか、本当に飛び出してきちゃうとは思ってなかったな
もしかしなくても、一人旅…………だよねぇ?
[そう言って胸の中のローザに問いかけ]
そんなに、長い話ではないんですが。
[歩みだすか、どうかの頃。
続けて、ライヒアルトに問いを投げかける]
花祭りの楽団の催しもので、人形遣いとの合同劇をやるんですけど。
でも、今になって、担当の方がご都合悪くなってしまって。
教会の方なら、子供達の好きな劇を知っているかと思って、
良い方がいらっしゃらないか、お訊ねしたかったんです。
ええ。アーベルがサボってるの見つけたら、捕縛して練習場まで引き摺っていきますからっ。
[エルザの言葉に、ひとまず、自分のことは棚に上げておくことにした]
一人立ちすることも、考えないといけないんですけど。
今の生活が結構居心地が良くってですねー、ついついハンス師匠に甘えてしまって。あははー
[少しだけ嬉しそうに、笑みを浮かべた]
[ぎゅーっと抱きしめ、離れてもう一回確認。]
…やっぱりゲルダさんだわ!うわー!お久しぶりです!
しかも覚えててくれてるの!そうですローザです、
わあー!嬉しい!
…お、アーニャもひさしぶりだぜー!
[目を輝かせながらきゃっきゃとはしゃぎ、ぴっと人形にも挨拶。]
そう!飛び出して来ちゃったの。一人旅です!
あのあと本とかも読んで頑張りました。えっへん。
それでね、ここはあったかくていいなーって思ってるー。
[にっこにっこ]
[そして、先ほどぶつかった人とゲルダとを見比べ、ポンと手を打つ。]
ゲルダさんとの知り合いなのね!
それなら更に気にしなくていいのよー。
むしろ、えっと、あれだ、君にぶつからなかったら
ゲルダさんに会えなかったかもだし!
これからよろしくー、ローザだよー。
そうだ!いっそなんか好きなのあげようか、
あ、でも香水とか興味ないかしらー。
[そう良いながら、良い香水がないか探してみる。ガラスの破片は使ってない小瓶に入れてしまう。]
歩合制なんだ。
なるほど、ある意味良心的ですねー。
[レナーテの言葉に頷いて]
他にどんなことしてるんです?やっぱり、用心棒とか?
[エルザの言葉には多少苦笑を浮かべつつ]
まあ、何でも屋つっても、7割は雑用だからな。
それこそ、迷子捜索から、部屋の掃除まで何でもやるから、あれぐらいで見つかるなら可愛いもんさ。
残り3割は、無駄に大掛かりな仕事かな。
うちの親父がまた、そういう訳の分からない仕事とって来るのがうまいんだ、これが。
普段は、ただの変態のくせになあ……。
[思わず、苦い顔でため息を漏らした]
ああ。
用心棒とかも多いね。
何しろ、この身長だから、パッと見だけで、相手に畏怖を与えられっからさ。
後、護衛とな。
いつだか、どっかの国の王様の護衛とかの仕事をやったときは、本当、何もんだ、うちの親父と思ったこともあるな。
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