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―宿屋食堂―
おや、ライさんもおはよう。
珍しいね、こんな時間に出て来るのは。
[名を呼ばれて入口扉に顔を向ける。
自衛団が呼び集めてるなんて知らなくて、忙しい時期なのにと不思議に思った]
あ、おはようございます。
昨夜はお疲れ様でし…え?なんで家に居なかったって…
昨夜は雨がひどそうだったので洗濯小屋の方に泊まってたんです。
あ、そういえば昨夜すごい音が聞こえたんですけど、どこか崩れでも…え。
あそこが崩れちゃったんですか?
……大変。
小父さん帰ってこれないじゃない、ベッティ大丈夫かな。
[昨夜は自衛団員は皆村の安全の為動いていたろうから挨拶とともに感謝を述べかけたところ、何故家を空けていたのかと問う自衛団員にきょとんとしながらも答えを返した。
村中の自宅の方は留守にしていることの方が多いのだが、それは口には出さず。
そういえば、と昨夜のあの音について聞けば返ってきた答えに幼馴染とその父を心配して思案しかけたが続いた言葉に顔をあげた。]
え?宿屋にですか?
別に、今から行くところだったので構いませんけど。
私だけ、ですか?
はぁ…わかりました。
[他に誰とまではいえないが一人ではないと言う事と、詳しい話は宿についてから、と説明されればよく解らないものの断る理由もないので頷いて。
改めて台車を引くと、自衛団員と共に宿屋へと向かった。]
─ →宿屋─
[普段足を運ばない場所ではあったが、どこに位置しているかくらいは把握していて。
周辺まで来てしまえば建物が見えてくるため、そこまで迷うことは無かった]
───失礼する。
[宿屋の扉を開け、一言。
滅多に見せぬ姿を見て、他の者達はどう思うだろうか]
─宿屋─
言われなくても入ります。
元々用事があるって言ったでしょう?
[自衛団員から入れ、といわれると何でそんなこと言われなきゃいけないんだとばかりに見上げ。
とは言えこんな所で喧嘩をする気もないので、不機嫌になりながら蒼鷹の入った籠を抱え中へと入った。]
ベッティー、ユリアンさんー、おはよー。
昨夜はだいじょぶだったー?
[アーベル達が居ることは知らない為、居るであろう二人の名を呼んで食堂へと。]
―宿屋食堂―
おはようさん。
朝食の時間だったか。
[常なら既に勤めの時間だったから
ユリアン>>164の手元を見てそんな呟き]
よく分からんが自衛団に呼ばれてな。
説明も碌にせず宿に向かえとさ。
アーベルは何か知ってるか?
[宿の身内でもあるアーベル>>166に首を傾げて問う。
食堂の中に入ると麻袋を下ろしてからヒラと手をあげ返した]
えと、僕、団長さん…
ギュンターおじいちゃんに逢わせて欲しいのだけど…
[娘の願いはかなわず、何処か怯えたような眼差しを団員達に向けた。焦れた様子を嫌うのか、強い口調で宿に向かえというのみで。]
昨日…一体何が有ったの?
せめて其れだけでも教えて呉れないかな
[渋々と云った風にの団員らは簡潔に昨夜何が有ったのかを伝えて呉れた。村と外界をつなぐ橋が壊れてしまった事。音の原因は其れだと。]
…それで……宿に如何して行かないといけないのか
其処は教えて呉れないのかな、僕、
おばあちゃん雑貨屋で待ってて呉れてるし…
[直ぐにでも向かって欲しいとの事で、拒む様子ならば逃がさぬという風に団員の意志は強く硬い物であるとようやく娘は理解する。]
―――…解ったよ
―宿屋―
まぁ、客の要望に応えるのもサービスのひとつだしな。
[その話題はそんな言葉で締めくくり、アーベルの話題になれば]
そうだな、ちょうどよかったのか、アーベルにとっちゃ、ろくでもないタイミングだったかもしれないけどな。
無理は、あんまさせたくはないな。
まぁ、せっかくの帰郷でまた嫌な思いして、もうもどんねぇとかなるとな。
[そう苦笑しながら、宿屋に昨晩からたまっていた人たちもそれぞれの家に戻ったので、
自分もスープを食べることにして]
まぁ、後でまた自衛団員達がいろいろ教えてくれるんじゃないか?
さっきの様子だと、またあいつらもここにきそうだしな。
─宿屋・食堂─
[次々と訪れる来訪者に、蒼が僅か細まる]
……いや……まさか、それは。
ないよなー。
[先に、自衛団員から聞いた話を思い返して小さく呟くのと。
大声で名を呼ばれるのはどちらが先だったか]
……ってー、んな大声上げんなよっ!
ったく……お前も変わってねーな、クロエ。
[それからはあ、と息を吐く。
声に反応したのか、籠の中の蒼鷹が一声、鳴いた]
―宿屋―
[そんな話題をしているとアーベルが帰ってきて]
お帰り、アーベル。
[ユリアンと交わす会話に苦笑をこぼしながら]
おおかねぇな、アーベル怒らせたら私も殴られちまうな。
[そういいながら食べ終えた食器を手に調理場へと戻っていった]
あ、ライ兄もおはよう!
[ライヒアルトの姿も見れば、そう挨拶をするもアーベルが居ることへの驚きの方が大きくて。]
ベル兄いつ帰ってきてたの!?
お帰りなさい、ここにいるってことはもうベッティには会ったよね、イレ姉にはもう会った?
みんな心配してたんだよ、あ、そだ小父さんにも会った?
[そんなことを矢継ぎ早に聞けば籠の中の蒼鷹が一声あげただろうか。]
あ、ごめん。うるさかった?
[籠の中の蒼鷹にごめんね、と謝った後アーベルから変わらないと言われれば、えへへ、と笑ってそちらを見て。]
ベル兄も元気そうだね。
ベル兄ならどこでも大丈夫だって思ってたから心配はしてなかったけど、さみしかったよ?
―昨夜/工房『Horai』―
あわわ。お客さんにそんなことさせられないよっ。
[ライヒアルトが帰宅してから暫く後。
カルメンが食器を洗うとの申し出に、忠犬もどきは慌てた。
慌てて伸ばした手は、カルメンの肩に触れたか掠めたか。]
…、……―――!!
[自分で伸ばしたにも関わらず、少し紅を見開く。
自分の手を見詰める間に、カルメンの姿は台所へと。
台所は、工房の傍にあり、視線は台所と工房をいったりきたり。]
ううん。心配だけど、でも仕事に関しては
私はイレーネの腕を信用してるから。
覗きに行くと、多分、イレーネの自信に傷をつけちゃう。
[そわそわと落ちつきなく、けれど結局、気になるなら……と
相変わらず子どもらしからぬ言を取る少年と会話をするを取った。
おそらくは、話の流れから、夫婦間の創作に関する話でもしたか。
暫くしてカルメンが戻ってきたところで、2人に泊まるを提案した。
部屋への案内をすますと、ゼルギウスの身は工房に近い台所へと。
マテをする犬のごとく、食台の椅子に腰かけて、
そのまま、灯燈る工房を紅の眼で見守り続けた。]
―宿屋食堂―
クロエもおはよう。
なんだ、アーベル、クロエに顔見せてなかったのか。
[既に、偶然ではあるのだが、会っていた青年は
薄情な奴め、と軽い口調で紡ぎ笑う。
ユリアンの言葉を聞けば]
ま、たまには良いんじゃねぇか。
のんびりした朝ってのも。
[食事の邪魔をせぬ程度に相槌を打っていれば
クロエの後からミハエルの姿も見えて驚いた貌]
おはようさん。
若しかして自衛団に呼ばれたか?
[物言いから青年もそうなのだと知れよう]
え、あ、お、おはようユリアンさん…ご、ごめんねうるさくて…!
あ、み、ミハエル君もおはよう!
って…珍しいね?
[食事中のユリアンからおはよう、と言われるとやっと自分がどれだけ傍迷惑か自覚して赤くなりながら謝って。
ようやくミハエルにも気付けば、そちらにも顔を向けて赤い顔のまま笑顔で挨拶をしたあと、滅多にここには来ないことを思い出してきょとんとした。]
―明け方/工房『Horai』―
イレーネ……―――
[妻から名を呼ばれたのは、明け方のことか。
尻尾があるなら全開で振っているだろう態。
心配そうな表情で、おずおずと妻の名を呼びながら工房へ入った。
自ら求めるよりも前。
イレーネから甘える仕草があれば、ほうっと甘い息を吐き、
擦り寄せられた頬に、叶うなら唇の端に接吻けを。]
カルメンさんと、ミハエル君は泊まって貰ったんだ。
[問いかけに、丁寧に答えて情報を共有していく。
不安げに握られる手を、そっと握り返して。
寄り添うことで、不安を和らげようと。]
さあ、君は少し寝た方が佳いよ。
朝の準備は私がすればいいのだから。
お願いだから、君と、お腹の子の為に、無理しないで?
[その後、まだ家事をするという妻を頑として説得し
ゼルギウスは寝室へと彼女を誘った。
寝かしつける間、傍にいようとしたのが仇となったか、
見守ることで一睡もしてなかった男の身も
いつの間にか眠りの世界へと誘われて……―――。
結局、起きたのは自衛団の来訪を受けてのことだった。
ミハエルの帰宅は手紙で識るも、カルメンはどうであったか。
帰宅をしていなければ、
そのまま共に宿へと収集されるのかもしれない*]
あ、待って、そんなに引っ張らなくても、痛っ…
[華奢な身体は容易にそちら側に引き寄せられる。脚が縺れそうになったのを見た団員達は一度動きが止まるも、再び娘の手を引き宿の方へと連れて行こうとしていた。]
おにいさん達、っ…あ、歩くの早い、よ…っ
[良く解らないまま其処まで連れてこられると、外にも何人かの団員達の姿が見えて。何事かを話す様子に娘は途惑いの表情。そのうち半ば無理やり宿の中へと背を押され、娘はついにバランスを崩してへなりと床に座り込んだ。]
― →宿屋 ―
ちょっ、と…!!
きゃあ!?
[ばたん、と強く扉を閉められ、暫くは呆けたように出入り口を見詰め。その場にいた面々は、娘の声に気がつくか如何か。]
あ、小父さんには会えたんだ。
良かったね、小父さんも心配してたからきっと安心してるよ。
[アーベルの言葉にはそう言って笑って。
心配されることはないと言われれば、うん、と頷いた後続いた言葉にきょとんとして。]
きーふぁー?
って、この子のこと?
[そう言って、同じように不思議そうにしている蒼鷹とアーベルの顔を見比べてから]
この子、ベル兄の子?
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