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[笑う少女に、微かな違和感。
死を見ることを、あれほど厭うていた彼女の印象からは、その笑いはそぐわない気がして。]
どうして……そうね。
神父さんも死んじゃったのに。
[束の間、何かを考えて眉を寄せるも、部屋に来た目的を思い出す。
彼女なら、この館で誰が死んだかを知っているはずだ。
それを、死者を見ることを恐れていた彼女に聞くのは残酷なことには思えたけど。]
ウェンディを知らない?
[今は死した恋人達の部屋に][もう一度戻る。]
[寝台の上に投げ出された、ナイフ]
[青年の血に塗れた其れを]
[取り上げ][青年の身体を探り鞘を]
[血糊はシーツで軽く拭うことしか出来なかったが]
[今は其れで十分だった。]
[未だ牙の生え揃わぬ彼にとっては。]
ええ、特には。
[ 左手の甲の傷の事は云わずに。どうせ明日には治るのだから。]
……俺に、ですか?
[ ウェンディの声に緩やかに首を傾げて見せれば、一歩中へと歩んで、卓上の花瓶を見遣る。白い花は現在も尚、見る者が居らずとも閑かに咲く。]
[ネリーから返ってきた言葉には――ただ頷くことしかできず…]
[少女は躊躇いがちに『聖書』を弄っていたが、ハーヴェイが入ってきたのに気付いて――]
他の方…解りませんわ…。
何方がご存命か…ハーヴェイさんはご存知で?
[『聖書』を胸に抱かかえながら――問い掛けたのはそんな事で――]
不思議な話だよね。
人でも異形でもない、異能。
……本当なら、もっと早く殺されてても不思議はないのに。
[呟く刹那、わずか瞳は陰り、伏せられたろうか。
しかし、次いで投げられた問いに。
陰りは失せ、変わらぬ表情に戻る]
昨日から、会ってはいないよ。
視てもいないから、どこかにいると思う。
[問いに答える様子は、ごく静かで。
淡々と]
[向けられる緩やかな視線に、少女はきゅっと唇を噛み――]
えぇ、あなたに…。少しお聞きしたいことがあって…。
[ふわりと微笑みながら少女は僅かにハーヴェイとの距離を置いた――]
……然う、ですね。
先程、旋律が聴こえましたから……メイが生きているのは、確かかと。
[ あくまでも、青年の彼が知っている以上の情報は口にしない。]
[薄紫の瞳が、不思議に陰る。
そこにどんな感情があるのか、ヘンリエッタにはわからない。]
だって、貴方は誰も殺そうとしてない。
だから、誰も殺さない。
……死にたかったの?
[少女の言葉に、小さく首を横に振る]
殺さなかったんじゃないよ。
怖かっただけ。
……死を視て、自分が人じゃない、と感じること。
それが、ボクは怖かった。
[投げられた問いには、ふと目を伏せて]
……わからない。
[答える刹那、瞳は僅かに揺らいだか]
ねぇ、ハーヴェイさん。
以前、武器庫の鍵を探していらっしゃったみたいですけど…。
その後、武器は手に入れられましたか?
[問い掛ける言葉は、関係ないもの――]
[広間の大扉を開く]
[果たして彼は其処に居た]
[あの金髪の少女、ウェンディと]
[侍女服を纏った女性、ネリーと共に]
[一見和やかに見えて][緊迫した空気の漂う]
そう、ですね。
彼の時の俺には、武器を持つ勇気など有りませんでしたが。
[ 臆面も無く、懐から取り出したのは皮鞘付きのナイフ。]
今はこうして、トビーの物を。……無断拝借ですが、ね。
[ 扉は青年の背後。其の表情を、俄かに暗いものへと変化させる。]
人同士ですら殺し合うのだと、好く理解しましたから。身を、護る為に。
……人でなきゃ駄目?
[そんな問いを、この館に来る前の自分なら口にしただろうか。
少し前は疑問にさえ思わなかったことが、今は逆に不思議だ。
そして、疑問を口にしたあと、その言葉が過去形であることに気づく。
それは、先ほどからの彼女への違和感に繋がっている気がして。]
今は、怖くないの?
[ 疾うに其の接近には気付いていただろうに、今始めて知ったと云う様子で。]
……嗚呼。何だ、見物か?
[ 男にのみ見える彼の双眸には仄昏い闇が湛えられる。然し其れは、獣の欲望とは何処か違う色。此処では月の光は未だに届かない。]
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