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そう孝博はかわいい後輩だからね。
[榛名に笑いかけてから咳き込む様子に]
ああ、送っていくよ?
孝博の顔も見れたしね。
[くすりと笑いかけて孝博には]
それはきっと孝博が晴美ちゃんに失礼なことをしたからだよ。
[そして現在進行形で自分も]
なるほどなるほど。
ボクはるり、よろしくね。
[苗字はあいまいにぼかして、
それでも声からわかる人にはばれるのかもしれないがきっと問われればあいまいにぼかすだろう]
あってすぐですまないけどボクはちょっと榛名を送っていくよ。
女の子の夜道の一人歩きは危険だし、あの様子だしね。
[自分もはたからみれば女、しかも小柄な。
だけどそんなことは置いといた]
それじゃあ榛名送ってくよ。
皆もまた明日にでも。
[そのまま皆に挨拶をして榛名を*送っていった*]
あ、・・・大丈夫ッスか?
[榛名がふらつくのを見て、流石に眉を寄せる。
琉璃が先に声を掛けたから、見送るのみにとどめたが。]
イヤイヤ。
絶対、晴ちぃが怒りすぎなんスよ。
[琉璃に向かっては、口調だけは妙に真面目にそんな主張をしたりした。*]
・・・かなしい?
[すぐに分かると言われたから、言及はしなかった。
琉璃を見送る笑みは、何時もの軽薄なソレよりも*愉しげに見えたか。*]
いや、本当はわからない方が幸福だったのかもしれないし。
ん〜、でももうそれを感じる感覚も変わるのかな。
[そんな呟きをもらして投げかける意識は*途切れた*]
そっかー…って大丈夫?
[咳き込む榛名を心配そうに見る。幼馴染だという蓮実が、少し知った様子で榛名の顔を覗き込んでいた。
傍目から見て、顔色が悪いのが見て取れて。]
…一人で平気?
[送ってあげたいが、榛名の家が分からないので自分が申し出るわけにもいかずに。困った。
と思っていたら瑠璃がついて行くというので、なら大丈夫かと見送るに留めて。]
あはは、あの子はあのまんまなのね。
何か偉そうで可愛いわ。
[どうも聡と同じような感覚で晴美をみているらしく。
そんな会話を暫くつづけた後、借りた本を持って部屋へと戻り、小説を*読みふけった。*]
[少女は『るり』のことを知っていましたが、それは頭の中だけで、本当にここにいることを知らなかったのです。晴美が知っているようなこと、おそらく村の人だということ。それを知って、二重の意味で驚きました。
るりの、歌うような言葉も聞こえていました。
会話もちゃんと聞こえました。
――あいたいな。あってみたいな。
少し思って、少女は桜を見ました。*咲かないとかわいそう*]
─昨日夕方─
[旅籠を出ようとしたところで琉璃から送って行くと声をかけられ]
……ご、めん…あり、がと……。
[また咳が出ていたのか掠れた声で礼を言う。また心配をかけてしまった、と心の中で落ち込む。咳の苦しさと、その心情から眉根に皺が寄った。
声をかけてくれた周囲の者に、「大、丈夫」と弱々しげながらも笑みを向けてから、琉璃に付き添われ自宅へと戻った。
見た目小柄な女性同士であったために、治安の悪い場所では襲われかねない組み合わせだったろうが、ここは長閑な集落。そんなことも無く自宅へと辿り着く]
あり、がと、瑠璃。
……いつも、ごめん、ね。
[声のトーンを落とし、悲しげな表情になりながらも琉璃に礼を述べて。ちゃんと休むんだよ、などと言いながら去っていく琉璃を見送った]
─現在─
[言われた通りにしっかりと休息を取り、きちんと眠って起きたのはいつも通りの時間。執筆道具を持って件の桜がある村はずれの丘へと向かう]
…明日には、立ち入り禁止、だっけ。
今のうちに、インスピレーション、沸かせて、おかないと。
[丘を登りきるまでに少々息を荒くしながらも、辿り着いて深呼吸。息を整えてから聳え立つ桜の木へと近付いた。
ぴとり、手を桜の幹へと当てる]
──……。
[す、と瞳から僅かに光が失われる]
咲いてはいけない。
咲かせちゃいけない。
花をつけぬまま眠る桜。
巫女と共に眠る桜。
その眠りを妨げてはいけない。
巫女の眠りを妨げてはいけない。
もし桜が咲いてしまったら。
もし巫女が目醒めてしまったら。
[不意に口をついて出たのは『紅き巫女の伝説』の最後に使った文章。無意識に言葉を紡ぎ、ハッと我に返ると幹に当てていた手を離し、胸の辺りで両手を握った]
……そんなこと、起きないよ、ね。
[過去に一度起きたらしいことは調べた時に聞いたが、それ以降起きたと言う話は聞かない。今回だって大丈夫だろう、そう自分に言い聞かせ、桜の木から離れた。
桜の木の周囲に生える別の木の根元に座ると、執筆道具を広げ、構想を*練り始めた*]
もう好きに言っておけ。
[憮然とそう言うと、ポケットから鉄球を取り出し]
俺は用事があるので暇するが。
何もない村だが、くつろいでいってくれ。
[そう言うと、、それを弄びながら桜の下をあとにする。]
―回想・夕方―
そうでしょうね。
最も変わることが必ずしもいいことではありませんが
[ただ変わる始点さえもたないのは悪くも感じるが、そこは黙りながらも孝博に関しては確かに。と頷きながらも]
あはは。その光景。目に浮かぶようですね
[付け加えられた情報。を笑って聞く。
兄と綾野。どちらかといえば綾乃を優先していたような印象のある玲を思い出す
あの頃より当たり前だが成長はしているだろうが、その印象はやはりまだ持っていて
確かに変わっていないのだろうか。と想いいれば
旅籠にちらほらと、顔見知りが入ってきて驚く。地元のものならばともかく外での知り合いと顔を合わせることとなるとは。と]
[驚く小百合。それはこちらも同じで]
小百合さんではないですか。久しぶりですね
まさかここであえるとは…
[知り合い?と聞く榛名の言葉と視線に軽く頷き。小百合が出会いの説明をすればあのときのことを思い出し、嘆息と微かに咎めるような呆れるような視線を小百合に送り]
もう…今はあまり無茶な運転していないでしょうね?
まああの時は人命関わることはなかったのでよかったですが
[無茶な運転をするような人物が知り合いにいるなど精神衛生上よろしくないのだ。とばかりに言う。該当するのが二人もいるのだからそれは二倍になっているが]
はい。久方ぶりの里帰りでして、まさかそのタイミングで会うとは本当に奇遇ですよ
[奇遇だけですむ気が若干しなくなってきているがその心中は押し留めいう]
…いえ、私たち…主に私が噂をしていましたよ
[些少の驚きを交えながらも、同じように親しげに。裕樹にはわからぬことをいって、最初は…どころか当分かもしれない間すっかり性別を騙されていた旅行仲間に応じ、榛名に視線を送る。本を薦めた。手紙を書いていた知り合いという意であって。
榛名に裕樹頭を下げている様子からきっと既に知り合っているのだろうが]
旅行というよりも…里帰りですね。
[裕樹の三回の偶然というのはわからなかったが、史人と同時期に帰省したり、裕樹や小百合にあったりと確かに重なっているな。内心頷き、小説の話題になれば]
あはは。ついうっかり言い忘れてまして。
ちゃんと、気づいていましたけれどね
[そして誤魔化すように笑みを浮かべる。気づいていたどころか
その作者も知っているとか、古い家屋が一応とはいえ自分の実家だとか。いろんなことを含みながら誤魔化しの笑みで、それに気づくかどうか。
榛名の問いに対する旅行仲間というのに合っている。と同意の頷きを返しながらも。寝るというのにまた明日と見送った。
どうやら今日は追及は逃れたようだ。明日は知らないが]
ええ。ちょっと帰ってきました琉璃さん。お久しぶりです
元気そうで良かったです
[相変わらずだなぁ。内心で想いながら。七年ぶりの挨拶をして]
七年ぐらいですね。なかなか大変でしたよ
色々言う人は……まあ仕方ないですがね
[なんて力のない笑みを返にとどまり]
…まあ、煩わしいことも多いですからね
[外に世界についての意見。そのわずらわしさは琉璃であれば自分に比するものではないだろうと思い
裕樹のことを。そうですね。と頷いて返し、一度琉璃と裕樹を交互に見た。ある意味似ていると。]
[先程あった孝博には手を上げて応じ]
色々考えましたがしばらくこちらに泊めさせていただくことにしました。客としてですがね
[自分の家に戻るといった相手だからこその説明を一つ
話が咲く内に、琉璃が咳をして戻るという。それに立ち話ではなくすぐに旅籠に入ればよかった。と一瞬表情を曇らせて、でもすぐやめる
心配されるの榛名は申し訳なく思う性質だから、と]
では瑠璃さん。よろしくお願いしますね。榛名さん…また後で
[本当ならこの二人では危険なことは変わりはないのだが、良くも悪くも変わっていないなら大丈夫だろうと。見送って。
青髪の青年…多分外からの旅行者かなにかだろう。に挨拶をして、
己も他に習う様にあてがわれた部屋へと引っ込んでいった]
―回想・了―
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