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[さららと整えられた髪を揺らして薄い礼をすれば遠くもなく、といって近すぎもせぬ間合いを持って腰を下ろす。
それを見計らったかのよに童子が茶粥の膳を持ち現れたなら礼をのべるか]
…先ほどは失礼致した。
呆けておったゆえ…十分な礼も申せず…。
[袂から梔子の布を取り出せばゆるく首の裏で髪をまとめ。
口元の案をそろりとぬぐう様子にはほんの少しだけ笑みもこぼれようが、見なかったとばかりに膳に手を合わせ木の匙で茶粥をすくい、よく冷ましてから口へと運んだ]
[海藍ふわり翻り、座すは遠くも近くもなく。
月白ゆるく引寄せて、礼述べる姿へ琥珀を向ける。]
否、こちらこそ…失礼いたした。
どうも我は不躾でいかん。
[袖を下ろして首を振る。指先に髪の柔らかさが蘇ろうか。
ほんの少し零されし笑みには、見咎められたと朱が差して。
琥珀は逃げ場を探すよに、揺れて梔子へと移りゆく。]
[そろりと甘くゆれる蜜色はくすんだ空色の髪とともに。
粥の匙を加えたまま、琥珀のさま様子をしばしほほえましいとばかりに眺めてはいたけれど不意の問いに蜜色はわずかに瞬きながら最後の一口を飲み込んで]
…星?
[膳が運ばれ、薄荷茶の椀と干果の盆が変わりにおかれれば童子たちの手際のよさに少し肩もすくめよう。
微かにすうとする茶を一口飲んでから、やや少しためらいつつ]
…定かではないが。
我の記憶はこの地に招聘される前で途切れておる。
……我は、星に捧ぐために舞っておった。
[ぽつりとつぶやいて、もう一口]
そう、星じゃ。
我は呼べぬが、そなたは呼べるかと…そう思うての。
[甘くゆれる蜜色を、空色の髪を視界の端に。
琥珀は半ば伏せるよに、ぽつりぽつりと言の葉紡ぐ。]
この地には星がない。
星を呼べば…あるいはと、そう思うたのじゃ。
…そうか、途切れたままであったか。
[申し訳なさ気に琥珀をあげて、蜜色を見つめ。]
そなたは…「ほしまつり」の舞い手であったのやもしれぬな。
[記憶のよすがになるであろうかと、小さく呟いた。]
[森の樹のうえ]
[起き上がる]
[つるつると濡れて滑る樹に]
[器用にのぼったのだろう]
[行きと同じく帰りも楽に]
[するするする]
……おなかすいたけ、館に戻ろ
[ふわり]
[最後にちょっと宙にういて]
[膝を曲げていきおいを殺す]
[意識は今ははっきりと]
[正しきことを理解して]
[望む望まぬは変わらなく]
[正しいもので塗り潰された]
[だからこその恐怖もあったのだけれど]
[なってしまえば]
[もう無き事か]
どうであろうの、そちに呼べぬものを我が呼べるとは思えぬ。
それに…星があろうとなかろうと、我らには成す術等ないようにも思うが。
………ただ…ただ、我は。
我は…「その舞」を舞えば聖と同じ定めと知っておったから──それゆえに舞ったことを覚えておったのかも知らぬ。
[ふ、と小さく苦笑をこぼしながら髪の結わきを解いて、そして瞬きひとつしようか]
…ほしまつり。ああ、そのような名であったかもしらぬ。
名などどうでもよいと思っていたのも、覚えておるよ。
[梔子のきれを指先に絡めてほつりとつぶやき長い瞑目をひとつ。
ゆるりゆるりと吐き出されるその息は自らを鎮める韻を微かに含んだだろうか]
ひとりはさみし
ふたりはこいし
[歌うというより語るような呟きを零しつつ]
みえぬこころに
よるもおわらず――
[伏せし眼開けば臙脂の色が見えようか]
[つんつんと花をつついては]
[やがてちいさな声きこえ]
[そちらを見やると、にこりと笑う]
あやめねえさま!
どこか行くん?
[立ち上がって]
[ぬかるむ地も軽々と]
[ねえさまのそばへ]
それは買いかぶりというものよ。
我は「ほしまつり」に招かれたわけではないゆえの。
…じゃが、そなたの言うように。
何をなそうと、天狗の手の内には変わりないのやもしれぬ。
[俯くように吐息零すも、続く言葉に瞬いて。]
聖と同じ…そは……?
[零れる苦笑見れば、問うは小さかろう。
解かれた髪が揺れるに合わせ、琥珀も揺れる。]
[布切れ絡めるその仕草を、息吐く様子をただただ見つめて。]
役目をおえた……?
[何をさすのかわからずに]
[きょとん]
あ、おらぁ、森さ行ったんよ!
葉っぱがきらきらしとって綺麗じゃったん
雨やむのもみとってん
[片手に掴んだちいさな傘を見せて]
……あ!
てるてるぼうずがどっか行ったん?
なるほど、雨露に濡れる緑も好いものだね。
久しゅう潤いを得て気持ち好かったのだろうさ。
[心得た様子に浮かべる笑みを深め]
そういうことさね。
きちんと晴れを呼んでくれたから、
ご褒美をたんとあげて、
川を流れてゆくのを見送ったのさ。
…招かれたとて、招いたとて、我らはこの場に留めおかれている。
それはどうあがいたところで天狗の気が変わらぬ限りはこのままであろうよ。
[指先でくすんだ空を絡めとる仕草は少女のようであり、蜜色の瞳は膝の上へと落とされよう]
…そちはてるてる坊主というものを知っておろう?
あれらは日を知る者よ…ゆえに聖──日知り。
生み出されしのち。
晴れたなら顔と甘酒を頂戴し、雨であれば──首を切られるであろう?
[視線を上げて少しだけ唇がゆるく微笑む]
気持よさそうじゃったよ!
きらきらしとったし。
動物もおったん
[楽しげな様子]
[それからの言葉に、また、きょとんとする]
川をながれたん?
ごほうびってなんじゃろぅ?
あやめねえさまがあげたん?
[てん、てん、とん。
てん、てん、とん。
小部屋の内に、乾いた音が響き行く。
くるりと回る、朱と金は、壁に当たり、床に跳ね、そして童の手に返る。
それを幾度も繰り返し。
てん、てん、とん。
てん、てん、とん。
紅緋は静かに回るを見つめ、傍らの仔うさぎ、案ずる瞳を向けようか]
……ひとりは、さみし……。
[零れ落ちるは唄の一節。
紅緋は伏せられ、ただ*華の紋の回るを追うか*]
そうかい、
それは見てみたかったね。
足を伸ばしてゆけば好かったかな。
[訊ねられれば細められし眼には悪戯な色]
そうさ、
ぱしゃりぱしゃりと、
泳いでいずこかへ旅立ったよ。
ご褒美は確かに此方があげたものだけれども、
童は好かぬものかも知れぬね。
…そは天狗様のいうとおり、か。
[少女のような仕草に瞬いて、蜜色落つるの先を琥珀も見やる。]
…………ああ。
よう…よう知っておるよ。
[蜜色に琥珀が絡み、写し鏡のよに緩く笑む。]
……我が乞うは、日ではのうて雨じゃがの。
[意は言わずとも通じよう。]
樹もようすべっとっての
あ、ねえさまが行くなら案内しよか?
[楽しげに]
[しかし次いだ悪戯に]
[気付かず]
泳いで!?
あ! 天狗さまが何ぞしたん?
ごほうびに泳げるようにしてもろたん……?
[むぅと唸り]
ねえさまは何をあげたんじゃぁ?
また今度にするよ、
坊は腹が減っておるのではないかな。
[その後の様子にはくすくす笑うばかり]
酒だよ。
坊主もあれで、酒が好きらしい。
うん!
おらぁ、おなかすいたん
今度行こうじゃ
[にこにこ笑うも]
[なぜ笑われたなんてわからずに]
お酒はあかんよぉ!
おらぁ、きらいじゃぁ!
てるてるぼうず、溺れんかったかのぅ
[想像するのは]
[酒の川に溺れるその姿]
[心配になってしまう]
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