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……いや……なにあれ
[薔薇が黒く変わったことに、思わず素直にそういってしまう。
その指し示す意味はなんとなくわかるのだが……
そんな芸当など……知らない。]
[獣の主から放たれた気配に、女の注意は微かに逸れたか。
けれど、今の――オルゴールに囚われつつある魔には、それが何とはわからずに、そのまま激情に流される]
そゥ…、邪魔をするのネェ?
けれどォ、貴方は一つ勘違いしてるわよォ…オトフリート?
[くすりと笑うその表情から、怒りは消え嘲りに変わる]
魔は、望まぬ者と契約はしない…貴方の大切な主はァ、魂と引き換えに得たいものがあっただけの事だわァ。
私がそれを何に使おうとォ、貴方が口出しする事ではなくってよォ。
[漆黒に染まり行く薔薇にも負けぬ、嫣然な笑み]
[呆然としているだけじゃ、まずいよな。
と、どこか冷めた思考がそう告げる。
でも、ああ、こんなことだったら鍛治で作ったナイフの一本か二本でも持ってくりゃよかったよ。実際なとこ俺何ができんのさおい。
と、そんな思考ができる自分にまだ余裕があるのを感じ内心ほっとしつつ、こっそりとテーブルにおいてあるナイフを拝借する。
扱いについては……まあ物を作るとき模倣するのと要領は同じだろう。というかないよりまし程度ではあるのも自覚している。
それ以前にこっちはさらさらやる気はない。恐怖もあるかもしれないが、そもそもにして戦意もない
ヘルガに送る眼差しは、悲しみか哀れみか…どこか複雑にていながら…憎しみの色はなく。
ただ、オトフリートが、ヘルガが、どうするつもりなのかと]
[向けられた視線、微かな震え。
それらに気づいているのかいないのか。
翠の瞳は、静かに。
ただ、その周囲には、常の彼とは明らかに違う空気が漂うか]
[微か眉が顰められたものの、やはり笑みは湛えたまま。
昏さを孕んだその色は、女の笑みに何処か似ていたか]
ええ、好く理解しております。
そして魔が、人の弱い部分に付け入る事も、ね。
[眠る主の表情に、如何に満足をしていたかは容易に悟れた]
……半ば、私情でもあるのですよ。
気に食わない、とでも言いましょうか。
[終わりの言葉は、眼前の女にしか聞こえなかったろうか]
仮初めとは言え、我が“契約の主”たる者の魂を奪った事が。
赦せない。
[首を振る青髪の青年が視界に入ったか、少し瞬く。]
―――ぁ、
[けれど次の瞬間、舞う黒にその視線も意識も奪われたよう。]
アァラ、心が強ければ魔になど負けぬのでしょゥ?
ならばァ、その弱さは私のせいではなくってよォ。
[他の誰が知らずとも、執事は知っているだろう。
彼の主が、どれほど安らかな表情をして眠っているのか]
フゥン…、気に喰わないネェ…。
その方がよっぽどわかりやすい理由ですわァ。
マァァ…そういうことですのォ。
ならば、どうするとおっしゃるのォ…代わりに貴方の魂を差し出すとでもォ?
……それともォ、私を消しますのォ?
[囁く言葉に、女は嫣然と笑んだまま、腰を下ろして脚を組む。
手には煙管、立っている事が辛いのだとは微塵も感じさせぬ仕草。
紅薔薇の花弁のような唇に咥えて、ぷかりと紫煙を吐き出す]
…何、これ…
[まるで魔法のように。
…いや、実際、魔法なのかも知れない。
少女は二人の様子を見ていることしかできなかった。
話す内容、舞い散る花びら、浮かぶ紫煙。
全てを理解するには時間が足りなさすぎて…
全てを理解するには知識が足りなかった]
…
[立ち上がって逃げるべきかどうか…辺りを見回すも、誰も逃げる気配はなかったのだった]
[そういえば。と思い返す
呑まれるという単語でオルゴールのほうに思考が言ったが具体的に考えていたわけでもなかった。
でも、先程腕の中にいたヘルガはなぜだかは知らぬまでも確かに脆そうに感じて。ということは彼女は]
オルゴール…に?
[その呟きは誰かに聞こえたかどうか]
人とは弱きものですよ。
弱きが故に、愚かしく、美しい。
[冗談めかしたような言葉。しかし、浮かべた笑みは柔らかい]
どちらも、お断り願いたいですね。
自己犠牲の精神を持つ程、殊勝ではありませんから。
件の品を渡して頂ければ貴女を無為に傷つけるつもりもない。
貴女とて、ここで終わるなどと言うのはお厭でしょう?
[黒の欠片は煙と混じり合う間際、黒の光へと移り変わる。
照明が点いているにも関わらず、薄く広がっていく黒は闇と同じく。
それは魔が人を惑わす香りと似て、女を優しく諭すかのように]
中/
もうそろそろ果てると思いますのォ。
今は5分咲きの濃紅色くらいでェ、散ったその時に深紅の花が満開になったことにしていただけると嬉しいですわァ。
ヘルガ、さん・・・が。
[銀灰色の間から覗く蒼い色が揺らめいた。]
[魂の単語に反応したのか、オルゴールに囚われかけている魔の女の魂を感知したのか。蒼は僅かに、少しずつ紅を帯び始める。]
……ここで手放すか、取り込まれるか……最早、その、二択になっていように。
……気づいているのかいないのか。
[魔の女性を見やりつつの呟きには、微か、嘲りの響きがあっただろうか。
広がる闇に、翠はわらうような色彩を揺らめかす]
[紫煙に混じりて黒き花の欠片は黒き光と変わり、そこより闇が侵食し、思わず退きたくなるが、何か距離を置くのも無駄に感じてやめる。
ああ、きっと自分の手には負えないのだろう。と思いながら。
今までのヘルガは全て偽者なのか。魔というものにとりつかれたがためにこうなっただけなのか。わからないままに、自身も整理できぬ複雑な感情を抱いたまま
どちらの行為に組することなくただ自衛と、ほんの少しの意地か。周りの人間を*気にするのみ*]
[紫煙が消され――薄闇へと変わる。圧倒的な力の差。
それが最後の力だったのだろう、女の手から煙管が落ちる]
…ィャ…嫌よゥ…
だってェ…あれはもゥ私のものなんですものォ…。
あんなに綺麗なのにィ…唄えないなんてェ…聴けないなんてェ…
銀が煌いて赤と緑が踊って…星のように月の様に唄声が降る…一度知れば忘れられないわァ…
[終わってしまうという言葉にも、女は駄々をこねる様に頭を振る]
[青年達が静かに見つめている事も、少女達が微かに怯えている事も、少年が…ナイフを手にした事も、今の魔にはわからない。
既に半ば以上、魂も力も奪われている。
蕾はその色を濃紅色と変えていることだろう。
けれども、あの妙なる音色を手放す事など、女には出来ないから]
[魂を奪い唄うのか]
[唄に魂を奪われるのか]
[答えは誰も知りはしない――契約した妖魔以外は]
[目の前で繰り広げられる現実離れした光景
だが、彼女の思考はそれを不思議と思うことなく、周りの全員がオトフリートとヘルガの遣り取りに気を取られていることを一瞥して確認すると]
……今なら
[ポツリとそう呟き、誰にも気づかれることなくホールをあとにする
ホールを出る彼女の口元は、三日月にいびつに歪んでいた]
…
[花びらと紫煙が混ざれば黒い光が生まれ、辺りが暗くなったのを感じた]
…
[圧倒的な力量差なのか…
やがて、ヘルガの声色が変わると、少女は静かにその様子を*見守っている*]
/中/
青年 アーベルは、小説家 ブリジット を能力(襲う)の対象に選びました。
ってことで、非霊COのブリジットで現在セットしてまっす。
ユーディに襲撃RP任せることになるけど、だいじょぶ?
今なら、他の人にでも変えれるけど。
─庭園─
[ホールを抜け出した彼女はシャベルを片手に庭園に現れる
向かう先は白と黒の薔薇の咲く区画。先ほど、ヘルガが居た場所
その場所には白い薔薇の蕾がある……筈であった
しかし、そこにあったのは薄紅色に色を染めた五分咲きの蕾
そして、鼻歌交じりにその根元を掘り出す]
[執事自身、音色に関心がないと言えば嘘になる。
否、むしろ――けれど、それを表に出す事はなく]
お気づきになりませんか?
人をあやかす魔たる貴女こそが、歌に魅せられている事に。
その快楽は刹那に過ぎず、やがては貴女の身を滅ぼす。
美しきは永遠に喪われてしまう。
[先程までの様子と一転して、孔雀石の瞳は柔らかな色を帯びる。
薄い口唇から零れるのは、まるで睦言を紡ぐかの如き甘いテノール]
戻れなくなる間に―― こちらへ。
[既に間に合わぬと、執事は知っているか、知るまいか。
頑是無く頭を振り、虚ろな存在となる女に手を差し伸べようと]
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