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わかんない……わかんない……。
[ふるふると、首を左右に振る。
少年の絶叫も、今は、遠いもののようで]
いるのか、いないのか、わかんないけど……。
もう、みるのは、いや……きくのも、いや……。
……こわい……よぉ……。
[震える声が紡ぐのは、これまで言葉とする事を忌避してきた心情]
―広間―
[どれ位こうしているのだろうか。
時間の感覚などとうに失せていて。
静か過ぎる広間に一人
いや、誰かが居るのかも知れないけれど
其の全てを自身の感覚は拒絶しているようで]
『何故だ?何故ローズが死ななきゃいけない?』
[其れだけが頭の中、廻って]
………
[無言のまま
彼女の血で汚れたままの其の手を、ただ握り締めて]
[ネリーに合わせ、立ち止まる。
彼女の驚いたような顔を見るのは少し珍しい。]
……私がお金持ちだったら、ネリーを雇うのに。
[下唇を、緩く突き出して噛み締める。
自分一人さえ養うことができないヘンリエッタにとって、それが夢物語だと分ってはいたけど。]
ネリーはずっと、一人で働いていたの?
トビー……ッ!?
[ 彼の少年が緑髪の女性を慕っていたのには気付いていた筈なのに、其処に気に掛ける余裕は青年には無かった。駆け抜けていったトビーを止められず立ち尽くす男に、微か眉を顰めつつ視線を向け声を掛ける。]
……トビーを御願いします。
“彼の子供”が大切か。
なら犬は犬らしく、御主人様を護ってみせろよ。
[ 旧知の少年を名で呼ばず然う謂い遣る聲は嘲りを含む。]
……俺に殺されないようにな。
[ 然し恐慌状態に陥る少女から見えない位置、青年が男へと向けたのは果敢なさを漂わせる笑み。]
お嬢様が悔むことはありません。
[苦笑するけれど、その気持ちは嬉しかった。
小さく礼をするように頭を下げて、また足を進める。先程よりもゆっくりと]
…ええ。ここに来る以前は。
旦那様と2人きりでした。
[言いながら、彼は何故彼女をここに寄越したのだろうという念が頭を掠めた。
けれど、きっと何も知らなかったのだと思う。ずっと娘のように可愛がってくれていたのだから]
[ネリ−が歩き出すのに従い、自分も進む。
いつも忙しそうな彼女が、自分の歩く早さに合わせてくれるのが嬉しい。]
ずっと、働いて来たのね。
……私も、子供でも働かないと暮らしていけないような家だった。
だから、本当はお嬢様でもなんでもないのよ。
[ぽつりと、呟く。
恐らく自分はアーヴァインの実子でもない。
それを知ったら、ネリーはどうするだろう?]
……で。
[ 開け放たれた扉から震えるメイへと視線を戻せば、其の様子は先程迄とは打って変わり、大分ぞんざいな態度。]
お前、其れなら最初っからそう云え!
厭だ厭だって首振ってるだけじゃ何も解決しない。
……自分で行動しなきゃ意味が無い。
[ 其れは半ば己に云い聞かせる言葉か、吐き捨てるかの如き声には他者の気を遣う様子等無く、寧ろ無理にでも話を聞かせようと云うかの様に少女の細い肩に手が伸ばされる。]
はい。
旦那様に拾って頂いた時からずっと、…です。
[思えばこの口調もすっかり染み付いてしまったものだ。
働かないと暮らしていけない、という言葉に、本来労働は楽しいものではないのだろうと思う。自分にとってはすっかり普通のことになってしまったけれど]
そう、…でしたか。
……でも、お嬢様はお嬢様です。
[けれど、この目の前の少女は実の父親が大層な富豪でありながら、ずっとそういう暮らしをしてきたのだと、そう思うといたたまれない。
せめてもの微笑みを少女に向ける]
だっ……てっ……。
[厳しい言葉に、どう答えていいのかわからなくて。
言葉を捜すも、見つからず。
それでも、肩に伸びる手に気づけば、反射的にそれから逃れようとするものの、壁を背にしていて逃げ場はなく。
ただ、身を強張らせるしかできない状態に]
[聞こえて来るトビーの絶叫。]
[それに一瞬棒立ちになり]
[途惑い][混乱][惧れ][様々な表情が混沌と過ぎり]
[其処へ掛けられた声に]
[ハッとして思わず青年を見れば]
[笑み]
[何かを決意した表情で]
[少年を追い][急ぎ部屋を飛び出す]
[叫び声のした方へと奔れば]
[点々と廊下に落ちた][血の痕]
[それは]
[もう一つの][扉開かれた部屋へと続く]
[唇を引き結び、駆け込む]
『いったい誰がやったんだ?』
[座り込み、ただ黙って考える。
時間だけは有り余っていて]
牧師…いや、神父だったか。彼は…違うだろう。
メイは本物だ、だから違う。
あの、怪我をした男は…?俺が様子を見に行った時抵抗した力は強かった、けど。…あの状態じゃあんな事は出来ないだろう。
ネリー、ヘンリエッタ、ウェンディ……ローズをあんな所まで運んで行けるだろうか?
ハーヴェイは…?
……運んでいく必要などないんじゃないか?あの場所まで連れて行ってそこで…あぁ、それじゃ……
[ふと思い出すのは、ローズを慕っていた少年の姿]
[眠るように横たわる]
[女の]
[骸]
[血臭と死臭]
[蒼褪めた横顔][昨日会話した]
[美しい女性]
[固く眼を閉じ][両手で耳を覆った]
[床に倒れた少年の姿]
……。
[ 身を強張らせるのに気付けば伸ばし掛けた手を下ろし、小さく吐息を零す。]
だって、も何も。
じゃあ、どうすれば好いって云うんだよ。
[ 如何して好いか解らないのは此方も同じで。]
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