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はははは、人の都合か…、
残念だが、俺は人である事は許されない運命らしい。
[苦しむ様子のオトフリートを、余裕の笑みを浮かべながら見下ろし]
生まれたときを呪ったことがあった、
人でありながら、人として扱われる事を許されない。
解放された時、俺はのし上がってやった。
俺は人になれたと…思ってた。
ここの村にきて、村の人たちと接して…、それを強く実感できていた。
普通の人じゃないことを知らされた時も、皆と接することで気にはならなかった。
[僅かに息苦しく痛む胸は、いまだある迷いのためか。
自分の言っている事、はじめの事は、ウェンデルには伝わったかもしれない]
だけど、俺は化け物だ、人を殺して食らう獣だ。
所詮俺は、人間であることなんて許されなかったんだよ。
[吐き捨てる言葉、それは自分に言い聞かせるようでもあったかもしれない。]
人が人を食い物にして生きてくことだってあるんだ。
別に俺が人を食う事も、仕方のない事だろう…。
[二つの食うの意味する事は違う事だけど。
鋭い爪の生えた右腕、ゆっくりとオトフリートに歩みよっていく]
オトフ、とりあえずお前からだ…。
[低くうなるような声、冷たく鋭利な言葉でそう告げる]
[フォルカーは広間の入り口で足を止めて振り返り、イレーネを見やる。
自分も、という彼女に言葉を重ねることはなく、されど、手を伸ばすわけでもない。数秒の間の後に、顔を背け階段の方へと向かった]
力になる…この場で…力になるって…なんだ?
[ぼやくように呟いて...はイレーネの部屋へと入り、『唯一とする望みはなんだ?』とだけのシンプルな、自分の名さえ書いてない紙を裏返し隠すように机の上に置いた。
生き延びるならば助かるのならばもっと人が死なねばならない。仕組みはなんとなく把握している。すぐに大勢は殺せない。明日、自分が死ねばまだ残れるだろうけれど。]
…冗長だ…
[それでもそれが…全てを淘汰してまで生き延びるのが彼女の望むものか?
あれもこれもなんてできない。一つだけ…否。むしろ何一つ届かないのがこの世界。
そんな世界誰が望む?それは直接関わらないものたちが望んだ世界。酷い冗談だ。残酷な演劇だ]
[語られる過去。それが如何ほどに凄惨であったかは知る由もなく]
……あなたの過去に何があったか。
あなたが、ここで、何を思っていたか。
生憎、俺には、わかりません、よ。
[けほ、とまた咳き込む。口元を拭った手には、淡い紅]
……そもそも。
そんな理屈は、どうでも、いいんです、よ。
俺は、ただ。
……喪われた事が。
赦せない、だけ。
[何が、とは、言わずとも伝わるか。
歩み寄る姿を睨むよに見つつ、右手に力を込める。
与えられるのは、多分、一撃。
それに、全てをかけるべく。
ただ、距離を測る]
俺が…人として…生きることが…許されないっていうのなら……。
[うわごとのように呟くようなコエ]
俺は……人にはなれない…、人狼だっていうのなら……。
[感情のない、冷たいコエ]
俺は……全部殺してでも…、生き延びて……。
―一階:廊下―
[始めに見えたのは、玄関に立ち尽くすウェンデルの姿だった]
ハシェさん、
[何が、と問いかけ、言葉は止まる。
足を進めていくうちに階段の傍の様子も目に入り、何が起こっているかは、容易に知れたから]
[ウェンデルの声にそちらを見る、一瞥するだけで、その瞳は正気をもってる人のものには見えなかっただろう]
ヘルちゃんのことか?
[ゆがんだ笑みを浮かべてオトフリートを見る。
向こうからの刃も届くだろうとい距離に近づき、それはこちらの爪が届く距離でもある。
爪を振るい、冷静さを失った今の自分に、向こうからの反撃など頭になかった。]
[エーリッヒの言葉が届く。
玄関の扉の向こうには、自衛団がいる。
それに思い当たった瞬間、扉を閉めた]
エーリッヒさんは、人間です。
[小さく、呟くのはまわりの音に紛れたか。
ただ、階段の様子を見ているだけではいたくなかった。
エーリッヒが人狼なら、彼がヘルムートを殺したのだとわかっても、
人狼は殺すものだと知っても。
名前が呼ばれた。
エーリッヒの目が、こちらを見た。
駄目だと、思った。
一瞬のまれた時、場が動く]
―外・西の崖付近→玄関―
[何も知らない、気づかない。
ヘルミーネが自分のせいで死んでしまったかもしれない事も。
無知は罪という言葉は今の自分に良く当てはまった。それすらも今は知らないわけだが。
墓へと寄ろうと、目星をつけて向かいかけて。
何か供えられるものでもあればと、玄関口へと入ろうとして、開けっ放しで立ちつくす、ウェンデルの姿が見えた。
散々昨日言われたせいもあり、若干歩みが止まりかけるが、様子がおかしい事に気づけば、その向こうを見ようと後ろから覗き込んだ。]
へ……
[階段前で繰り広げられる攻防に、目が点になった。]
[歪んだ笑みと共に向けられた、問い。
それに、答えはしなかった]
……それは……。
[一つ、息を吸う。
身の内の躍動は、人狼を殺せとざわめきたつ。
それに、溺れるつもりはないが。
今は、それすらも力にせねばならない、と思い定め]
……教えて、あげま、せん、よっ!
[出来うる限りの力で床を蹴り、距離を詰め。
波打つ刃──魔除けの力を秘めるという、それを。
持てる全力で、突き出す。
切っ先が狙うのは、命の鼓動の刻まれる場所]
─広間─
[止まった足。既に扉まで進んでいたフォルカーが数秒こちらを見て、何も言わずに出て行く]
………─────。
[扉の向こうでは何かが起きている。身の内のものがざわめき、表層が、揺らぐ]
……ダメ、今行ったら……。
[引き摺られる、そう感じた。足元に落ちた毛布はそのままに、両手が身体を抱く]
[人の形をしたモノに、似つかわしくない獣の腕。
直に目にするのは、初めてだった]
……じ、ん、ろう。
[ウェンデルの呟きは聞こえず、エーリッヒを視界に捉え、そう評した。
高揚感と恐怖と、その両方が綯い交ぜになる。
熱いのか寒いのか、分からない。
持ち上がりかけた手が止まる。
体は、動かなかった]
/*
瀕死状態で、人質とろうとしたところで更新するといい感じに死ぬのかなと。
仲間との区別がもはやついてなくてな感じで。
間に合えばですが。
……エーリッヒ?
[伝わるコエが何だか遠い。聲も相手に届いたのかどうか]
全部、殺してでも……生き延び、る……。
[生きようとするエーリッヒの言葉。対する自分はどうだろうか。広間で立ち尽くしたまま、考え込む]
―結構前・西側の渓谷→エルザの墓前―
―っく。
[あっさりとローザを殺したことを認めるエーリッヒの言葉に自分をぐっと押さえた。
まずは、ローザを休めてあげるのが先だ、と。
だから、ローザの遺体も冷静殺意については冷静なまま、運べたのだろう。
もちろん、エーリッヒについては後できっちり落し前をつけさせると心に決めて。
黙ったまま、しかし苛立ちを隠さぬ様は彼等にはどう映っただろう]
おいおい、甲斐性無しって誰の事だよ。
って、まあ…嫁入り先を無くしてるのが二人いたら、何も言えねえか。
[エルザの墓前、野郎ばかりと言ったことに対してのユリアンの言葉に薄く笑いをかえしつつ、
オトフリートが戻ろうというのにはうなずいて。
彼に話があると言われたなら何をか察して黙って待っていた]
[爪を振り下ろす、獣のような右腕を。
飛び出したオトフリートには対応できなかった、刃がその身にささるのを感じる。
激痛が走る、苦しい痛い。
その右腕はオトフリートの首を捕らえて深く抉っていたが。]
ぐぅ…いてぇ……ちく…しょ……。
[漏れ出る声は、かすれてうまく出ない。
後ろで何か声や扉の閉まる音が聞こえた気がする。
意識が霞み…、視線は広間の方に向かう。
人の気配が二つ、立ちつくしてるように見えた]
/*
今フォルカーは外にでるところで、そこに抱きついてるんで二人見える位置かなと。
このまま間に合いそうなんで行きますね。
キリングは続けてしてもらえるはず。
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