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はーい、はるちゃん!
しっかりくつろがせてもらいまーす!
[本当になんにもないけど、なんて、言わないよ!]
――ばいばーい!
[なんで鉄球持ってるんだろって不思議だけど、お見送りした。
その後、桜を見る。じ。花もないし。]
どーして、花、ダメなんだろー……
[おばーちゃんにもー一回聞こうかな。
それから、おばーちゃんちに戻る。りきっちゃんの話をして、それから、色々。色々、聞いた。
おばーちゃんとはあんまり似てない。っていうか、ぜんぜん似てないから、みんなびっくりだろうなー。]
ところで、他にも宿泊客がいるのですか?
[裕樹や小百合。他にも青髪の青年とすれ違っていたことから聞くと、もう一人。
確かに祭りの時期ではあるが、ここの祭りは…外を見ているからの対比からか、あまり外部向けではないと言えるだろう…と。考えるなら妙である
それをいったら己が戻ってきたのもまた妙であるといえるが]
祭りは…今日は準備の追い込みですかねぇ
[食器を持って去っていった主人を見送りながら、呟く。
コダマは答えてくれない。だからというわけでもないが、また撫でた]
……ま、行った所で、何がわかるってんでもないが。
もっかい、近場で見とくか、桜。
[桜からは違和感は感じていない、けれど。
微かに嫌な予感のようなものはあった。
それを払拭したい、という思いが働いたか、歩みは自然、桜の丘へと]
・・・・なァんか、たりィ。
[無意識の思考はついコエに出る。
戻って来たのは確かに卒論の為ではあったけれど、都会から出たかったという側面もあった。
最初のうちこそ懐かしかったけれど、閉鎖的な村の空気にも次第に飽きが生じて来たところで。
ましてや昨日急に交わせるようになったコエ、目覚めて尚身体に残る違和感、そして何かを予感するような琉璃の言葉。
やる気が出ないのも仕方の無いことかもしれなかった。]
[一段落ついて執筆道具から視線を上げた。ふぅ、と息を吐く]
…んー…。
続編にするから…あの辺も、盛り込まなきゃ、ダメかな。
[ペンの後ろを顎に当てて少し考え込む。見上げた視線の先に、花つけぬ桜の木が映った]
──……。
[じっと桜の木を見上げる。咲かない桜、咲かせてはいけない桜。今まで当たり前だと思っていたが、改めて考えてみると不思議なもので。枯れるでもないその木を不思議そうに見上げた]
うーん、今日も田舎だ!
よし。
[こぶしを握る。ぐぐっとな!]
どっかいこー。
どこいこー?
[んー、悩むけどてきとーかなぁ?あんまりずっとりきっちゃんといると、りきっちゃんがほんとにロリって言われちゃうし!]
[足早に、丘を登っていく。
準備も追い込みという事で、行き交う人の数は多い。
その邪魔にならぬように気遣いつつ、桜の近くまでやって来て]
……あれ、榛?
何してんだ?
[桜を見上げる姿に気づいて、声をかけた]
[昨日もなんだか色々聞こえてはいたけれど、少女にとってこの聲はまだ馴染みの浅いもの。
なんだか遠い、遠い場所での言葉みたいに聞こえています。
それはまだ、少女が、染まりきっていないという証拠なのでしょう。]
―― たかひろ?
[聲の感覚が、なんとなく、そんな気がしました。
ちょっと思ったら、それは聲になってしまって、なんだか不思議な感覚を覚えてしまいます。
義理の祖母が、ちょっと目をそらした少女に不思議そうにしましたが、少女はふるふると頭を横に振っていました。]
……あ、史人。
[別の木の根元に座り見上げた状態から視線を史人へと移す]
小説、書いてた。
もう少ししたら、ここに近付けなく、なるだろうから。
祭りを題材に、書くつもり、だったから、ここで書いて、インスピレーション沸けば良いな、って、思って。
ん、・・・あァ。
涼チャンか。
[別のコエ。
慣れてはいないが故に、その名を呼び返すのは遅れる。]
聞こえてた?
悪ィね、つい。
[コエに乗せるよう意識するも、未だ不明瞭な部分もあるかも知れない。]
[小説書いてた、との言葉に、なる、と短く声を上げ]
確かに、神楽舞台の設置が始まると、もう立ち入れねーからな。
……祭りって、今年の?
まあ、今年は色々とあるし、題材としちゃ面白いんかね。
[そこらはよくわからんけど、と。
軽く言いつつ、桜の幹に軽く、手を触れる]
――ううん
[家から離れ、少女は少し笑いました。なんだかこういうつながりはとても嬉しかったのです。]
――たかひろ。
――たかひろは、き う、桜の ころ いた?
[言葉を交わそうとすると、やっぱり少女は少しぎこちなく。]
――もしか、してって。
――思っ んだ。
――るり は、 この村の 人な でしょう?
そう、今年の。
前作が、村全体を、題材にしたもの、だから、その続編って、形に、しようかと、思って。
祭りが、進むごとに、起きたことを、盛り込んで、書いたら、面白いかな、って思うの。
…と、これ、言っちゃったら、後で読む、楽しみ、減っちゃう、か。
[「失敗」と小さく舌を見せて笑った。執筆道具を地面に置くと、ゆっくりとした動作で立ち上がり、桜の傍に寄って]
…本当に、不思議な、木だよね。
ずぅっと、長い間、枯れるでもなく、花をつけない、なんて。
[途切れ途切れに聞こえるコエは、此方の所為もあったかも知れない。
意識を集中すれば、意味は取れないわけでもない。]
きのう、桜の・・・・、あァ。
りっチャンの傍にいた、よな?
んン、そう。
“話した”のは、初めてだったケドな。
では…散歩でもいってきます
[主人は一度振り向いてまた働きだす。コダマはやはり寝ている
じっとしているのは落ち着かない。と旅籠を後にする]
―旅籠→外―
[歩きつかれたのか建物の陰に避難し、行きかう人をぼんやりと眺めている。
片手でペンをくるりと回しながら、メモはまだ白紙のまま。]
・・・りゃ。
[見覚えのある小柄な影に視線を留めた。]
んンと。
涼チャン、だったッけ。
[昨日聞いた名を反芻しながら立ち上がり、其方に寄ろうと。]
――りっちゃん、
――りきっちゃん?
――うん、りきっちゃん、いたよ
――あ。
[少女は、嬉しそうに笑いました。それは少女を保護してくれた人を出されたからか、それともそこに、孝博の姿を見つけたからか、わかりませんでしたけれど。]
あー、確かに先にそれがわかると面白くねぇかも。
とはいえ、お前の文の書き方とか描写の入れ方は読んでて飽きねーから、そんなに気にはならんかな?
[失敗、と笑う榛名の様子にくく、と笑って]
……樹、自体は生きてるんだよな、コレ。
病害だとしても、こんな症状ってのは聞いた事ないし……。
ホントに、なんで咲かんのやら。
えーと、たかひろっていってた人。
ひろちゃん!
[見えた見えた! ちっちゃいけど、田舎だから人が少ないから見えるよ!
都会だったら見えないけど!]
やっほー!
おはようー、昨日ぶり、ひろちゃん!
[近寄ってきてくれるみたいで嬉しいな!手を振っておこう!]
ヤ。
昨日ぶり、だなァ。
[手を振る涼に片手を上げ返し、傍まで寄る。]
嬉しいねェ、覚えててくれたん。
[ひろちゃんの呼称に、例の軽薄な笑みを浮かべた。]
たかちゃんのほーがいい?
[悩むなやむ。どっちもかわいいし!
あんま好きじゃないみたいだし?とか思ってしまうけど。]
んー、はるちゃんとおそろいで、たかちゃんにするのもいいのかなー?
ハハッ。
よッぽど、好かれてるよーだね。
[笑い混じりにコエを落とし。
視線の先には少女。]
ヤ。
また会ったな。
[軽薄な笑みの下、此方でも挨拶を返した。]
気に、ならない?
それなら、良いんだけど。
舞台を、祭りにするだけで、細かいところは、変えたりするかも、しれないかな。
全部が全部、実際に起こったことには、しない、つもり。
起こったこと、ばかりだと、ただの、ノンフィクション、だし。
[桜に近付いても手を触れることは無く。先程のことが尾を引いているために触れる素振りは見せない]
うん、生きてる。
病気なら、幹も、枝も、何かしらの、影響が、出てるはず、だし。
…まるで、花が咲く前に、刻が、止まってしまった、みたい。
-昨晩-
[どうにも、失態を見られた蓮実には、恩と苦手意識とが混ざった複雑な感情があった。
再び注意されればバツが悪そうに、視線を泳がせて。]
あーうん、それなりの安全運転は心がけてるわ…。
[と微妙な回答。実際の所懲りてないのか、交通法を守った回数の方が多かったりするのだが、言える筈もない。再び笑って誤魔化しながら。]
あの時は、病院着くまで気絶したけど、結局片足折っただけで済んだからねー。感謝してます。
そうだね奇遇。あれ、裕樹とも知り合いなんだ?ふーん…
榛名さんが言う通りに、縁が巡り巡って…って感じね。
やっぱりお祭りのせいかしら?
[そうでもなければ、あとは何か因縁か、はたまた呪い、くらいしか思いつかない。
が、それを口にするほど無配慮ではなく。]
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