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[エーリッヒの言葉を受け止めた後、きょとんとした顔をして]
…さあてな。何が起きてるかはしらねーが。
これから何が起きるかと思うと…な。
[そういいながら苦笑して。ペンでコリコリと頭を掻いた]
[と、アーベルの提案が耳に届き。]
お手伝いが必要なら喜んで。
……と言いたいけど、ええと、いつものお店の味とは大分違ったものができるけどそれでも平気?
[からかわれている(?)ことには気付かず、大真面目な顔で返す。]
やあ、今日は。皆集まってきたようだ。
話し合うとすると丁度良い事だ。そうは思わないかい。
話し合わないとしても悪くはない。
集まっていれば更なる変容は起こり難くなる。
尤も!
異形が理気的な存在と確信できればだが。
[比較的まともといえるかもしれない事を、それでも迂遠さはある話し方で述べてから]
そう、議会には頭が必要だ。
そして――そう、黒き影の本質とはこれの事だったのだよ!
ああ、恐ろしき異形!
[アーベルに向かい、叫ぶように]
[自分のついた嘘に、震えた。
これから欺かねつづけねばならない。
守る為に。疑心の種をまくために。
使えるべき主人の為に。
混沌を。
撒き散らす。]
[宿の扉を開け放つと、開口一番]
やっほー!
みんな元気ー!?
[と、言いながら、手をしゅぴっと上げる]
人狼騒ぎの、容疑者になったからってしけた面してんじゃないわよ?
心だけはハッピーハッピー!
ふさぎこんで、好転するようなことは何も無いんだからね!
…今は座して待つ、か。
仕方ないのかもしれないな。
[アーベルの返答には同意の念を向ける。
事実、今何か為すことが浮かぶわけでもなく。
変化を待つしかない。
隣に座るイレーネを見つめ、紡ごうとする言葉に耳を傾ける]
……イレーネ、それ、本当に……?
[告げられた言葉に、瞳を瞬かせ、驚きの表情が浮かぶ]
[夜が明けて鉱山に行けば、迎えるのは冷たい視線]
…アーベル兄ちゃんの言ってたのは、こういう事だったんだなあ。
[苦笑いをして坑道に向かおうとすれば、親分が手招きをして呼んでいる]
なぁに?
[近寄って話を聞けば、しばらくここにこないでほしいという話。
工夫たちが怖がっているので、仕事にならないと]
……
[親分の顔をじっとみては、一言]
その間の生活費、保証してくれるなら。
[その後しばらくして、数枚の紙幣を片手に、鉱山を去った]
[エーリッヒについてきたであろうユーディットには]
ああ、あのお嬢さんはいつでもあーだな。
むしろ、あのお嬢さんがまともになるよーなら、それこそマジでヤバいんだろな。
俺の方は別段問題ねーが。
[連れていかれた母親の事を思い出すが、口に出しても詮無いことで。色々聞かれるのもわずらわしく]
ま、大した話じゃねえよ。
お前らこそ大丈夫かよ?
[ここまで話して、オーダーを取り出したアーベルに向けて]
今はモノ喰う気にはならねーな…。
とりあえず、煙草ねえか。銘柄はなんでもかまわねえよ。
[胸のポケットから硬貨を取り出しアーベルにひょいと投げる]
……ぐっすり寝たよ。
徹夜した後だったしね。
[ユーディットから向けられた言葉には、返答のような、そうじゃないような言葉を返す]
好きにしていいよ?
なんたって、容疑者相手だから。
[くすくすと、小さく笑みを含んだままにユーディットに言う]
エーリ兄も、食べ慣れた味がいいかなって。
[実際には何方の回数の方が多いかなど、解りきっているが]
……まあ、先の事は、確かに。
[苦笑するハインリヒに返す表情は、やはり苦笑めいて。
ブリジットの声に、ちらり、そちらに視線を向ける]
黒い影……ね。
[呟きと共に。右手でぐ、と左の手を掴む。
その仕種は、半ば、無意識のもの]
お?
[なんか開けた扉に手ごたえがあった。
裏を見てみると、よろめくハインリヒの姿]
……何してんの、おじさん。
あぁ、分かった。
中年特有の、動機息切れってやつでしょ。
駄ー目よー?
若くないんだから、そこらへんのケアはちゃんとしないと。
恐ろしき異形――
それが人の形をした獣の存在。
……なるほど、沿ってはいますね。
[ブリジットに意識を向けるのが、エーリッヒから追及を受ける直前なのは、タイミングが良いのかわざとなのか]
神は怒れるが故に、其を遣わし給うたのか。
だとしたら、人狼は神の使徒になるわけですが。
ミリィの笑顔は、私を繋ぎ止めてくれますからね。
[繋がるとも繋がらないともいえる言葉を返したのは宿屋に着く直前だった。
賑やかに扉を開けるミリィの横から一緒に入る彼もまた、昨夜とは違ういつものような穏やかさを取り戻していた]
[ユリアンを少し潤んだ目で見つめた後、一度だけ頷いた。
言ってしまえば、重荷が取れたかのように力が抜けて。周囲の様子にもようやっと目が行くようになり。
増えていた人らに小さく、会釈した。]
[各人の身に起こっている事は、知るか否か。
いつもと変わらぬ様子からはそれを悟る事は出来ず]
――へえ。
[ただ、耳を掠めた、少女の台詞に。
不意に、青の眼がすいと細められた]
て、おや。
[勢いよく開け放たれたドアと、押されてよろめくハインリヒ。
開いた扉の向こうに立っていた姿に、短く声を上げ。
その間に、ブリジットに意識を向けたアーベルに、ち、と舌打ちしたのは言うまでもない。かも知れない]
[ゲイトが告げた言葉に、にぃ、と口端が持ち上がる気配(実際には表情に変化はないが)。
享楽の念に支配された心は、混沌を望む]
…良いぞ…。
疑念を呼び込め。
不信を撒き散らせ。
ゲイト──俺を楽しませてくれ。
[伝う意識はもはや普段のユリアンではなく。
今まで抑圧していた己の力を存分に振るえる状況であることに喜びを感じる、享楽を好む意識が支配していた]
[ミリィのコメカミを両の手の拳で押さえつけてグリグリ]
そーだーなー。
できりゃー若人には「年寄りを労わる」って言葉と「ごめんなさい」って言葉を伝授してやりたい気持ちが満載な気分だぜー?
―宿屋―
[仕方なく道を歩けば、宿屋にたどり着く]
ここしか行くところ、ないんだよなぁ。
[ぽつりつぶやいて、ドアを開ける。中を見れば、見知った顔がいくつか見えて、少し安心したが。
店内をよく見れば、いつもより人の少ないの様子に、少しだけ心が寒くなる]
おや、ミリィ。私は元気か? 元気らしい。
これで丈夫なのは取り得だからね。
ミリィこそ元気そうで何よりだよ。
[入ってきたミリィに視線を向け]
塞がない。良い事じゃないか。希望していられるという事だ。
塞ぐ。それも良い事だ。そのうちは終わらずいられるのだから。
[一緒に入ってきた姿には]
医師殿も元気かい。それは結構。
あるいは塞いでいるかね。それもまた結構。
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