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やあ、おはようゼルギウス。
[簡単に状況を説明しつつ]
まあ、多分君が眠りにつく前と大差無いんじゃないかな。
敢えて言うなら、気がかりなのはアーデルハイド女史の行方が分からないことくらいか。
[浅黄もふをおすそわけ]
クロエちゃん!?
[上がった悲鳴に意識と顔を逸らす。
なんだか前に潰されてたのもあんな色のふわふわだったような]
ちょっと待ちなさい!
そんな魔法使ったら、一気に増えるんじ…ぁ。
[幼馴染の声に振り向き直そうとして。
自分の横でソファーにもなりそうなほど大きくなってしまったふわふわ発見]
あ、あはは。
ほら、魔力使わない方が良さそうよ?
[誤魔化し笑いを浮かべてみた。やばいやばい]
─食堂─
[廊下に零れ出るふわふわは仕方ないものとして、扉から食堂へと入り、ふわふわを掻き分けて窓辺までやって来る。
並ぶ窓を全開に開け、ふわふわを掬うようにして外へと投げてみる]
…時間かかりそ。
ボウルかトレイ使って纏めて掃き出した方が良さそうだな。
……って、何でお前まで来てんだ?
[イヴァンに対し振り返ると、何故かベッティも居て。
居ることに疑問を投げかけつつ、積んであるトレイを二つ手に持った]
わたもこ詰め合わせ、いん食堂って感じ?
[ライさんに相づち打ちつつ、ついてきたベッティに視線を向ける]
ああ、俺はイヴァンな。こっちは異界龍の白雪さん。氷破の龍だから触ると冷たいから気いつけてな。
…そうねぇ。アーデルハイドさんもまだ帰ってこないし…あまり長いこと閉じ込められるのもつまらないものねぇ
[と、談話室を出ようとするライヒアルトにいう。
今は楽しんでるらしい。ふわふわが暖かいから]
あらあら?小さい女の子だけに可愛いを使うものじゃないわよぉ…。例えばこのふわふわも可愛いでしょ?クロエちゃん?
…でも、聞き分けのない子はだーめ
[クロエにアタックした菫色のふわもこをぽふんと横に払いのける]
[上がった悲鳴にきょとり、と瞬き。
それで少しは落ち着いたようで]
そんなこと言ったって、魔法使おうが使うまいが増えてるみたいだしっ!
逐一拾って、外になんて出してらんないでしょ、そんなに膨れたのっ!
……なんか、攻撃性あるのも居るみたいだし。
[最後は菫色を見ながら、ぼそり、と]
[談話室で一触即発の頃。
カヤは身軽に寮内の保管庫に滑り込んでいた。
食べ頃の洋梨を広げたマフラーに包み、斜めに背負う]
ん、これくらいでいいかな。
あまりたくさんだと重いしね。
[自分の分は味見も兼ねて既に食べた。
腹の足し程度になるといいなと希望的観測しつつ戻りだす]
[カルメンにぺしっとはたかれた菫色ふわふわに視線をやると、なんだか大きくなっている気がした。気のせいだと思いたい]
確かに魔法を使うのは危険みたいですね。
別のところにまとめて移動させても、その倍に増えそうな気がします。やっぱり一匹一匹地道にどかすしかないのかしら。
[わしっと目の前のふわふわを掴み、談話室の窓を開け、外に放り投げた]
ここは魔法学院…魔法なんてそこらぢゅうにあるしねぇ…
[何もしなくても増えていくのだろうとゲルダの答えに同意しつつ]
あ…ゲルダちゃん…アーデルハイドさんに怒られない程度にねぇ。
[暴れて備品が壊れたら大変とか]
―一方その頃 中庭―
ほんとうに。
どこもかしこも、いっぱいみたいだ。
[流れ流れて辿り着いた中庭のあちこちにもふわふわ。
他の人たちは避難したのか姿は見当たりません。]
[浅黄もふをもふった。もふもふ。]
むしろ、いない方がいろいろ平和なんじゃないのかなぁ…。
[ぽそりと言った!居ないのをいいことに要らん事言った!]
確かに正確な原因は分かってないけどぉ。
ちょ、ちょっと大きくなっちゃっただけよ、うん。
これなら潜りこむような悪さしないわ?
[そういう問題じゃありません]
攻撃なのかしら?
ちょっと度を越してじゃれついてるようにも見えるけど。
[度を越したらそも問題な気がしなくも無いが]
…う。
いやほら、相手ゲルダだし。
戦ってないですからね、先輩。
[ウェンデルの言葉にちょっと詰まりながら言い訳を。
思いっきり防御するつもりでマナを集めてたのは内緒である]
―食堂―
うわ、もこだらけ!
中にもふっとしたら気持ち良さそうだなぁ…。
[ライヒアルトとイヴァンの後をふわもこ抱いたままおっかけて、たどり着いた食堂の感想はそんな感じ。]
にしても何かすごいみぃみぃ鳴いてるねー…。
何だろ?何か言ってるけど聞き取りにくい…。
[実際にふわもこが鳴いているわけではないのだが。
どうにも勝手にふわもこの微弱電波を受信しまくっているような。]
[とかぶつぶつ言いながら、ライに何でといわれて。]
だ、だってあっちに居たらゲルダさんにこの子まで叩き出されそうで…。
[これこれこういう経緯ですと返しながら。
イヴァンの名乗りと注意には、こっくりはーいと頷いた。]
ええと、竜と契約してるって事は、ゲルダさんと同じ学科です?
[言いながら、ライからトレイを一個もらおうと、食堂へダイブ。]
こんなに増えちゃって、どうするの?
[首元のちびふわに聞いてみるのですけれど、
あんまりよく考えてないみたい?
どうしたら戻るかなんて、わかっているのかしら。]
でも、こうして生まれ出るものは仕方ないわぁ…生まれるものには責任はないものなのよぉ…
[とクロエにいいながらも突進されたら危なそうな大きさの山吹色のふわふわを外に出す。こっちは外に出しても構わないと思ってるらしい]
あら?ゼルギウス君ったらまぁ…聞こえちゃうわよ
[ぼそりと呟いた声にくすくすと笑った。
だが実際あの寮母ならそれぐらい地獄耳でもおかしくないだろうと思ってるのもあるかも]
[ふと辺りを見回してみますと、
世界樹のちかくにこんもりとした山がありました。]
‥‥‥‥‥?
[おそるおそると、近寄ってみます。]
[横にもぞっと動いてきた大ふわふわを横目で見て。
さてどうやって外に出せばいいのやらと悩んだりもするわけだが]
魔力は確かにそこら中に。
場合によっては自然に集まるものでもありますしね。
となると…無限増殖?
[流石にそれは困ると思ったらしい。
カルメンの言葉にちょっとだけ顔が白くなった]
……アーデル姐さんに殺されるような無茶はしないわよ。
[カルメンの突っ込みにぼそりと一言。
ゼルギウスのぽそりには、それなんて死亡フラグ、と思った。思いっきり思った]
潜り込む潜り込まないじゃなくて、そもそもこんなにもさもさふわふわしてたら、あたしたちの生活スペースが圧迫されるでしょっ!
……とにかく、そこら転がってるのは、表に放り出すっ!
[ふわり。
右手を中心に灯る、紅い光燐]
…ここでも叩き出すことに変わり無いが。
[ベッティの返答ににべもなく返す。
両手にトレイを構えると、下から掬い上げるように、尚且つ風を巻き起こすように動かして、ふわふわを窓の外へと追いやる。
風に乗ったふわふわはその流れのままに窓からどんどん出て行った]
[外に掬い出したふわふわから『キャー』なんてテレパシーが聞こえたが無視]
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