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いえ、わたしこそいつもお世話になっております。
[ハーヴェイに、軽く頭を下げる。伝わってしまったかしら、と思った。]
……苺、お好きなんですね。
[少し、なんだか、すごいなと、牧師様に感心してしまった。]
[トビーを抱えて、安定するように何度か揺すって]
こうやって旅なんかしてると、結構余計な力が付くもんなんだよなー。
…結構軽いな、こいつ。
[そういって、そのまま広間へと向かって]
[ 相変わらず気にした風も無く笑うメイに、片眉を寄せる。]
……あのなぁ……。
[ 然し云っても無駄だと判断したらしく緩慢に首を振ると、ローズマリーの言葉には曖昧な表情を向け、ナサニエルに倣って広間へと向かう。]
[片眉を寄せるハーヴェイには、どこまでも悪戯っぽい笑みで応え。
笑いながらきっぱりと言い切っているルーサーの様子に、たかが苺、でも、牧師様にとってはされど苺、なんだろうなぁ、とか。
そんな事を考えつつ、*自分も広間へてくてくと*]
[ここで、頷いたら、何か殺されそうな気がする。
わたしは生存本能に従った方が懸命だと思った。それはもう、切実に。
笑顔がなんだかとても怖いけれど、負けじと笑顔を作る。]
おかしくないですよ。
苺はおいしいですものね。
[でも多分、負ける。わたしは思った。]
ええ、とてもおいしいです。
生もよしジャムにしてもよし、果実酒にしても美味。
言う事ありません。
きっと凍らせてもおいしいのでしょうねえ。
[凍った苺に思いを馳せつつ、広間へ]
―二階階段前→広間―
[広間へとトビーを運ぶと、ソファの上にそっと寝かせて。
ルーサーとローズのやり取りに微妙に不穏な空気を感じながら]
酒だって嗜むんだ、苺くらいどうって事はないさ。
俺も好きだしな。
[これはどちらに味方したものか、曖昧な笑を浮かべて]
―広間―
[ 人気の無い広間に響くのは矢張り薪の爆ぜる音ばかり。入る間際に通り掛った使用人に声を掛け、軽食と飲み物をと頼む。暖炉の傍に置かれた大きなソファは、小柄な少年を寝かすには充分な大きさのようだった。]
……其れにしても、此れ程大勢の方々が集まるのは珍しいですね。
[ 記憶を探ってみてもニ、三人が精々だったように思えて、ぽつり呟く。]
―→広間―
[牧師様のお言葉は神様のお言葉なのかしら。
案外苺神さまとかいるのかもしれない。……一瞬考えて、恐ろしくなってしまった。]
え、え。そうですね。
何にしても苺はおいしいと思います
[ナサニエルの言葉に、やっぱり怖いですよね、なんて視線を送ってみる。]
[ハーヴェイの呟きに、わたしもそうねと、頷いた。
そういえば、こんなにたくさんの人は……
少なくとも、わたしがいるときは、多くて一人だったのに。]
今度、温室の苺が熟したらまた一緒に食べましょう。
次は生だけではなく、タルトやジュースにしてもいいかもしれません。
[ナサニエルとローズマリーに微笑を向ける。]
[広間に人が揃うのを見て、ハーヴェイの呟きに頷く]
確かに、な。
昨日より人も増えたし、そのせいもあるかもな。
[そういって。
ローズの視線に気付くと其方を見て]
牧師さんは苺の事となると人が変わる様だな。
[と小声で呟き、次に苺が出たら気をつけよう、と誓う]
[ソファに寝かせられたトビーにぱさりと毛布をかける。場では苺の話題になっているらしいが、何となく入り難い気がするのは先ほどの牧師を見たからだろうか。
掃除がまだ途中だったことをふと思い出し]
どうぞごゆっくり。
[頭を下げて、広間を*後にした*]
……え、ぇ。有難うございます
[食べて良いのだろうか。何かあるんじゃないだろうか。
さっきのを見れば、やっぱり思ってしまう。
牧師様を疑うなんてと思うけれど、わたしの耳にナサニエルさんの呟きが届いた。]
……そうですね。とても、お好きでいらっしゃるみたい。
[彼を見て、なんだか乾いた笑みで呟いてしまった。]
[使用人に命じて、酒だのつまみだのいちごだの用意させつつ…]
…確かに。
何を考えているんでしょうね…義兄は。
[思案しつつ広間へ。]
苺のタルトか…あれも旨いが、牛乳掛けて食うのもシンプルでいいよな。
[当たり障りのない同意をルーサーに返しつつ、笑みを浮かべて呟くローズに]
ま、何に気をつければいいか分かっただけでも良かったかもな。
[ルーサーには苺を与えれば何とかなるんじゃないかと想像して]
[ 不思議には思えど、思い当たる所は無い。単なる偶然や気紛れで、意味等有りはしないのかもしれないが。傍に書籍を置き口許に手を添え思考していたが、ごゆっくりと言葉を残して立ち去ったネリーを視線で追って、]
彼女も、使用人なんでしょうか。
[誰にともなく呟く。]
……そう云えば、御二人は如何して?
[ ふと思い出した様にローズマリーとコーネリアスとを順に見遣って問うも、遅れて少し気まずそうに女の方からは些か視線を逸らす。其の素性が自分の思った通りならば、目的を訊ねるのは野暮だったかもしれない。]
シンプルなのもおいしいわね。
でもわたしは遠慮します。だって、……牧師様、とても食べたそうですし。
[こっそりと、ナサニエルに囁いておいた。
本人に聞こえたら、何か言われかねないと思ったから。
ハーヴェイの続いた問いには、彼は答えを見つけたようだったから、わたしは、右の手の人差し指を、そっと口唇に当てた。
内緒よ、というように。]
[ローズの囁きに頷き、暖炉に手をかざしているルーサーを見遣る。
幸い聞こえてはいない様だったが。
その後のハーヴェイの問いに対する反応には少し訝しげな表情を見せて]
何か事情が……いいか、訊かない方が良い事もあるし。
[彼女が何者かを無理に知らなくとも話は出来る、と。
そして訊いてしまう事がよくない事を招くようで]
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