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[その黒猫には何か覚えがあるような気がした。
だが、それよりも――
それよりもかの女に、苗床は近づいて。]
君が、殺したのだね。あの子を。
[身の裡の種が、かれらが、騒ぐ。
ころせころせころせころせ。
それを抑えながら、苗床は、くらみどりの目でかの女を見た。]
―南通り―
[アマンダの工房から宿へ戻って、癖のついた髪を整える為にシャワーを浴びた。冷たいままの水が、心地よい。
バスルームから出ると急に疲労を感じ、寝台に横になった。事実、昨夜から疲労するような事ばかりではあるのだ。]
[ミハエルは陽が落ちて、気温が下がってから外へ出る事にして、日中を宿の部屋で過ごした。]
[身支度を整えて宿を出る。
夜の住宅街は、雪の日の朝のように静まっている。
頭上には月。]
[広場にはブリジットとナターリエが居たようだが、オトフリートと同じく遠巻きに其の姿を見ただけで西通りへ向かった。]
え?
[惚けた答えにきょとんとする]
ナターリエさんも不安だったの?
[そうは見えないのにと思いながら。
けれどこうして近くで確認できれば彼女自身は安心を得て]
よかったぁ。
[思ったままを素直に呟いた]
[かの女にとって、樹は何なのであろうか。
くらみどりの瞳に、わづか金が移るか。
つ、と視線を森に移して]
あの子だよ。
僕の――僕の力を受けた子が、愛したあの森の子を。
[少しの間、思案する。ティルの視線の先に目を向ける。森。あぁ、昨日の。]
あぁ、あの木は…
[思い出した。]
生命の力を、もらった。
それが、何か…?
[まるで異国語を聞かされているかのように風に首を傾げる。
腕の中の黒猫の尻尾が、一緒に揺れた]
肉を食べるために動物を殺す。
野菜を食べる為に、畑から採る。
それと、何が違うの?
[無表情に、淡々と口から言葉が出る。]
─西通り─
[不意に、足を止める。
前方から飛来する、白い影]
……そういや、置き去りにしてたな。
[苦笑しつつ差し伸べる左の腕に舞い降りる、白梟]
―西の桜の木の下―
[ハインリヒの事務所や図書館、そして遺跡や教会の前。ハインリヒの昨日の足取りを辿って捜索や聞き込みするも、手がかりは一向に得られず。
...は最後に彼を見た場所――桜の根元までやってきた]
[昨日、アマンダに足止めを食らいそうになったり、ハインリヒの連れ去られた痕跡は、どこにもない]
そうだろうね。
君にとってはそれだけであろう。
[苦しみ、痛み――]
だけれど僕にとってはそれ以上の意味を持っているのだよ。
僕と、かれらにとっては。
戯れに命を奪われねばならなかったかの子を。
かの子の嘆きを。
……君は聞きもしなかったのだね。
殺す、採るに、感謝はせぬのか?
ただただ君は喰らうのか?
─西通り─
[Kirschbaumへ至る通りへ差し掛かると、風に溶けるような歌声と、それを遮る羽音、舞い降りる白い翼が見えた。]
オトフリート。
[追い付いて、軽い会釈。]
[Kirschbaumの戸をくぐった。]
感謝…
……分からない。
ただ…欲しかったから。
思うとおりになるのかどうか、試したかった、から。
[ぽつりと言って、肩をすくめて黒猫をぎゅっと抱きしめる。]
ええ、不安ですわよ。私は平穏無事に過ごしたいんですから
今回のことは平穏の中の僅かなスパイスどころじゃなく、十分脅威になりえる事態ですしね
仮にこのまま事態が悪い方に進むなら、いっそ……いえ、何でもありませんわ
[物騒なことを再び口走りかけるが、自重]
ただ、それだけのために君はかの子を殺したのだね。
ただただ生きていた、かの子を。
[ゆる、と、背より出でる蔦。
暗緑の蔦は命の竜への攻撃の意思。]
必要もないのに、君はかの子の命を奪ったのか。
……鍵の力でも、君は使った?
ん……やあ、ミハエル、こんばんは。
[白梟の文句に眉を寄せつつ、挨拶をして。
自分も扉をくぐる。鈴の音は心地良いがどこか、落ち着きなく響いて]
嗚呼、だとしても。
そんなことよりも僕はただ君が赦せないだけなのだよ。
[残った左の手を、口元に。
腕に噛み付くようにし、茎を引き抜く。
ひきずるように出された固い茎を、左の手に持ち直す]
[少女を追って広場へと行き、シスターに軽く目礼。
微妙に不穏な気配を持つ人だと思ったが、彼女が力を手にしていたとしたら今の状況くらいでは済まないような気がして。
少し離れた位置で、煙草を吸いながら見守っている。]
「おやおや、とんだ濡れ衣だ。混沌の王も嘆いていることだろう」
[黒猫の目を通して伝わる苗床の怒りに、聖書の表紙を撫でて笑う]
―Kirschbaum―
[カウンターへ着いて、いつもの通りにぎこちなく、アイスティーを注文する。オトフリートも店へ入ったのを見て、声を掛けた。]
雷撃と、陽光が消えたな。
十四の属性が集いそのうちの幾つかが消えてゆく。まるで、界の狭間での事を思い出すようじゃないか。
[背後から現れる暗い色の蔦に、驚きと恐怖の表情を表して後ずさる。]
…鍵の力?
そんなの、私には使えない。
私はただ、自分の使っていなかった力を、使えるようになりたかっただけ。
望まれるように、望んだだけ。
[更に下がろうとしたが、背中はあっけなく木に当たりそれ以上は下がれなかった。
それでも下がろうと、足は動く。]
[桜の花びらが彼の周りだけ変則的に飛び交う。
ふわふわふわり]
ん?どうした?
………
[一際大きな花びらが、ぴとりユリアンの頭に止まる]
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