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うわー、凄い……新手の劇かしら。
ね、ね、あの人って何者?自警団の人?それとも怪人とか?
[巨大な女性の活躍を目の当たりにして、経緯を聞こうと野次馬を捕まえて話しかける。その時目に止まったのはヴィリーと修道士の姿で]
……怪しいわ。
[二人から見つからないように、野次馬の影に隠れた]
呼ぶつもりなのが見入ってちゃ意味ねぇだろ。
まぁ、確かに生半可な腕じゃねぇな、アイツは。
[再び隻眸は喝采を浴びている女剣士へ]
腕に自信が無けりゃあんな芸当は出来ん。
[如何に素人の喧嘩とは言え、刃物まで抜いたとなれば]
[それに割って仲裁しようと言う輩はそうそう居ないことだろう]
[出来てもやらない人間がここに居るし]
ほにゅ?
[口の中に味噌田楽をほおばりながら、声のしたほうを振り向いた]
ほ。
きゅのうにょ……にゅ。
[モグモグ、ゴックン]
よ。
昨日の兄さんじゃねえか。
宿屋の件、サンキューな。助かったよ。
腕に関しては、色々と旅してるから自然とな。
たっぱあるから、それだけで有利ってのもあるしな。
[ちなみに、この娘。身長190cmあります。]
ん、ああ、宿取れたんだ。
[そりゃ何より、とけらりと笑って]
旅……かぁ。
やっぱ、色々と見れたりできるんだろーなぁ。
[短い言葉にもらす呟きは独り言めいたもの。
身長の話に、一つ、瞬いて]
身長高いと、かぁ……。
俺も低い方じゃないけど、その上行ってるモンなぁ、おねーさん。
[そういうこちらは180前後なわけだが]
─大通り─
[大通りまでやってくると、なにやら騒がしい
首をかしげ、近くにいた青年に聞いてみると、レナーテの活躍について耳にする]
……へぇ、そうなんですか。ああすみませんお手数をおかけして
[そう言って話を聞いた青年にぺこりと一礼]
[ヴィリーの視線がこちらの方を向くと慌てて身を屈めたり]
[女剣士の方を見やって]
……あれ、あの人、アーベルの知り合いなのかな?
何か面白い組み合わせだなー。
[解散しつつある野次馬の中、いろいろと気になる様子]
…まったくだね。
[突っ込みは素直に受け入れた。肩を竦める。
友人の視線を追い、視線は再び件の女性へ向かう。
野次馬の間でこちらを伺う目があろうとは思いもしない]
でもまあ、あんなに強い人だとは思わなかった。
度胸があるっていうか。
[無意識下では噴水での出来事と脳内比較しているのかも知れない]
まあ、色々と面白いもんが見れるってのは、旅の一番の醍醐味だね。
後、ご当地特製のうまいメシとかな。
[笑みを浮かべながら、頭の中に歴代うまかったメシランキングがずらずらと並び、少しよだれが出た]
……おお、よだれが。
[じゅると適当にぬぐい、アーベルの身長を見つめると]
んー、それだけあれば普通は充分じゃねえか?
アタイの場合はウドの大木みたいなレベルまでいってっからよ。
胸とかも、これ以上育ったら邪魔くさくてしょうがねえんだけどな。
[言いながら、無造作にもにょりと、自分の胸を掴んだ。
ちなみに、かなりでかい]
[他へ視線を向けたのは刹那のこと]
[口元に薄い笑みが浮かんだかは定かでは無い]
剣士の格好をしてんだ、それなりに腕は立つだろうとは思ったが。
…剣士っつーよりは喧嘩屋の動きに似てたがな。
[言いながら、口の端から紫煙が漏れた]
[何となく、呼ばれたような気がして、ん? と言いつつ視線を感じた方を一瞬だけ見やる。
肩の隼はしっかりそちらを凝視していたりするが]
そーかぁ……。
いい事ばっかじゃない、ってのもよく聞くけど、やっぱ、いい事の方が多いのかなぁ。
……ってか、食べ歩きの旅、ってんでもないんだろ、何でも屋、って事は。
[ぽつり、と零した呟きの後、よだれを拭う様子に苦笑いして]
んー、まあ、十分とは言われるけどねぇ。
……って。
[無造作に胸掴む様子に、ちょっと引いていたり。
耐性、あんまりないようです]
そりゃまあ、悪いことだって当然あるけどよ。
けどそんなもん、普通に生きてたってどこにでも転がってるじゃねえか。
なら、アタイは楽しんでいきたいもんだね。
[そう言って笑う姿は本気でそう思っているようで。
根っからのポジティブ人間であることがうかがい知れた]
それに、何でも屋は生きるための手段。
メシは趣味さ。
鍛錬が趣味とかストイックな生き方はしてねえしな。
……ん?どした?
[胸を掴むのはあまり気にしてやったわけではないので、気付かないようです]
…何か可笑しかった?
[眼を戻し友人を見上げ、一瞬見えたような笑みに首を傾げる]
はあ。
そういうところまでは分からないな。
[喧嘩評には言葉通り、いまいち芳しくない返事。
見世物は終わったとばかりに散って行く野次馬、辺りを見れば見知った姿もあるのが分かりやすくなる]
[手を振られた隼は首をこきゅっ、と傾げていたり。
ある意味、とってもお気楽]
痛い目といい目は五分五分、って感じ?
……そっか、楽しむ、か。
[何か思うところあるのか、一瞬だけ、蒼の瞳を伏せて]
ん、あ、ええと。
なんでも、なんでも。
[どした、という問いには、ひらひら手を振りつつ誤魔化し笑い]
[そうして、人ごみの隙間をするすると抜けるとレナーテの元へと
少女が肩のアーニャを見ているのには気付かなかった様子]
……あれ? 昼間のお姉さんじゃないですか
[ちなみにお姉さんお姉さん言ってるが、実は同い年だとかまだ気付いてない]
いや。
気配の消し方も知らん素人が隠れてこっちを窺ってやがったんでな。
[仕事柄、時と場合によっては察知する能力も必要で]
[また気配を消す能力も必要だったりするものだから気付いたらしい]
[散った野次馬の影から見えた露天商に再び隻眸を向けて、友人に示す]
[尤も己の場合は仕事柄と言うよりは過去に就いて居た職で身につけた技術なのだが]
お前は分からんで良い。
分かった方が不自然だ。
[芳しくない返事にはそんな返答]
五分五分なんて、しみったれたこと言ってんじゃねえよ。
じじくさい達観したようなこと考えるよりも、十分全部良い目になるって思っときゃいいんだ。
悪くて九分かな。
[目を伏せたのには気付いた様子も無く。
誤魔化した様子には、首を傾げるが]
そか。
ならいいや。
[と、短く返した]
ん?
[そうこう話し込みながら、12本目の味噌田楽を口に入れると、自分に向けて声が聞こえてきたので、レナーテが振り向いてゲルダを見つめる]
おー。
おー……?
誰?
[女剣士たちの方へと動いていく人形をじーっと見つめていたが]
……っと、いけない。
戻らないとー。
[いつしかヴィリーのことも頭からは抜け落ちて、ぱたぱたと露店の方へ走って行った*]
悪くて九分、かぁ。
そういう考え方、いーな、うん。
[刹那の翳りは既になく。
けらり、と笑う様子はいつものペース。
追求がなかった事に内心でほっとしつつ、聞こえてきたゲルダの声にちら、と視線をそちらへ]
あの子?…ああ、さっきの。
何か変なことしたっけ。
[示されるのに釣られて露店商の少女を見る。
こちらは隠れる理由もない為、結構まじまじと見た]
確かに必要ないけどさ。
凄いよね、ヴィルは。
[眼はあくまで少女に向けたまま、言葉を続けた]
さてね。
どうやら俺は評判が良くないらしいからな。
[言いながらもくつりと笑みを漏らす]
[それすらも楽しんでいるようだ]
[そんな会話のうちに露天商は露店のある方へと駆けて行く]
凄いと思うなら崇め奉れ。
…つっても俺のは癖みてぇなもんだ。
身に染み付いた感覚なんだよ。
[最後に呟いた時の表情は僅かに眉根が寄っていた]
へっへ。
小難しいこと考えるよりも、まず行動だよ。
へとへとになるまで運動すれば、悪いことも考えねえって!
[そう言って、アーベルの背中をバン!と叩く。
一応、かなり手加減はしているが、どこまでの威力があったことやら]
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