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どうやら…
[歩みを進めながら、軍刀の柄に手をかける]
交渉は失敗のようだな。
[抜き放ったそれを、水でも払うかのように一閃すると、その真下にあった大地が、ごうと音を立てて焦げ付いた]
哀しみを運びし風よ。
[次元魔法を使いながら古代魔法の行使する]
――その嘆きの力を我が前に見せ…
[故に威力は万全とはいえないが、時間稼ぎには十分]
―――彼の者を束縛し嘆きの底へ落とせ
[ぎゅぃぃんと高速回転する網状の風の刃をノームへと放つ]
おー…、かっこいい……。
[ぱちぱちと小さく拍手をする。
一応、精霊には悪いと思うが。]
……今度会った時、いきなり攻撃されたりしないかな。
[そんな考えがよぎったり。]
……ふぅ。
中々に難儀な相手だったな……っつ。
[戦いの緊張感から解き放たれると、全身に受けた火傷の傷が痛んだ。
槍を持っていた手の平の皮はベロリとはがれている。
最初の一撃を与えたときにはすでに、サラマンダーのヒートボディによって、鉄の槍を通して、ダメージは受けていた。
だが、それでもヘルムートはゆるがない。
騎士として、プライドを保ち続けるのだけは譲れない信念なのだから]
……ああ、キーアイテムを入手しなければならないのだったな。
ベアトリーチェ。近くにそのようなものは落ちているか?
おっと、交渉・支配組はどっちも失敗か。
「ねーちゃんの方はもちっとやったのになぁ。
目つきの悪いにーちゃんは哀れの一言」
ふわふわにも怯えられてたもんな…。
[まさにメテオな威力の三白眼に逆に感心してしまいそうだ]
「お、こっちは終わったらしいで」
選択肢が無かった組み合わせにしては、なかなか良いコンビネーションだな。
ヘルムートが突っ走るだけでは無くなってるし。
「後は迷わず戻って来れるかやな」
[最大の難所かも知れない]
じゃ、後は任す。
私まで攻撃してここが崩れたらかなわんからな。
[いっそすがすがしいほどきっぱりと任せる。
内心ではライヒアルトの動きからむしろ仲間への妨害になりかねないと思ったゆえの援護でもあっただが…結界の準備だけはする。
その対象が。単に相棒と自分なのか。それともライヒアルトの攻撃の余波から己を守るためか。などはまだわからないが]
[カルメンと風精の攻防はどうやら風精に軍配が上がった模様。
失敗だわと言って横にずれるカルメンと入れ替わるように前に出る。]
ありゃりゃ、お怒りですね。
こりゃ、力ずくで言うこと聞いてもらう他ないですね。
仕方ないなぁ。
[そう言いつつも、顔はめちゃくちゃ楽しそうにしていたり。]
すんません……。面目ないっす。
[まさか決裂の原因が己の目付きとは思わず、心底申し訳なさそうに謝罪を口にした]
とりあえず、再度交渉できるように落ち着いてもらわなきゃいけないんで……えっと、致命傷だけは勘弁してください。
[精霊は友達という感覚があるゼルは、ぺこりと頭を下げると、ゲルダに風の精霊魔法をかけた]
Un vento favorevole〔追風〕
[ゲルダの移動速度が1.5倍になった!(ゼルの主観比)]
ん、探してみる。
ほら、オーヴァンも。
「俺も借り出されんの!?」
……当然。
「…鬼がいる!」
[と、じゃれあいつつ探すと。]
……あった。
[緋色のオーブを発見しました。]
失敗は成功の母ですからねえ。
そこから何を掴めるか、ふふ、若さに期待というところですか。
どうやらチーム戦にした甲斐もあったようですし。
[ヘルムートについての懸念には、ふむと首を傾げ]
迷いの幻影のトラップも仕掛けておけば面白かったですかね?
[風が舞い、束縛が解かれる感覚に瞬き一つ]
……ありがてえっ!
[その言葉は、自然と口をついていた。
もしかすると無意識かも知れない。
ともあれ、複写したカードに念を込め]
ああ、場の維持は任せた。
で、任されたからには、しっかり仕上げさせてもらうぜ……。
[ふ、と掠めるのは、不敵としかいえない笑み]
……異なる界より舞いし疾風、強大なる力へと転じ、混沌への回帰を導く乱舞をここに! 風牙乱舞!
[構文を唱えつつ、投げたのは風のルーンと『覇王』、『破滅』の三枚。
生み出されるのは、牙の如き鋭さを帯びた風の乱舞。
それは、風の刃に捕われたノームへと牙をむき──。
刹那の静寂。
後、ノームの姿が閃光となって弾け飛んだ]
それは、保証しかねるな。
[深く息を吸って、止める]
[すると息を吐き出す代わりのように、軍刀からさらなる炎がほとばしる]
[軍刀から強燃性のガスでも噴出しているかのように、炎は天井焦がす勢いで噴き上がる]
[ゲルダ自身も炎の渦の中だが、体どころか服にすら焦げ目ひとつつかない]
[挨拶代わりと飛んできたウンディーネのウォーターカッターが、ゲルダに届く前に蒸発して消え失せた]
ふむ。
ならばこれで任務達成だな。
では、戻ろうか。
[自身の怪我は自身で治さなければいけないため、なるべくならば早いうちに戻り、少しでも休んでおきたかった。
とは言え。
ヘルムートの方向音痴は今までどおり折り紙つきなので、どれだけの時間で戻れたかどうかは*神のみぞ知る*]
失敗を失敗で済ませるか、その後に活かすか、ですね。
皆勤勉であることを期待しますよ。
[オトフリートの言葉に頷きを返す。
ヘルムートのことになれば、けらりと笑って]
先程しっかりと陽炎にまかれていましたよ。
それまで仕掛けてしまっては、本当に戻らなくなりそうです。
[吹き上げる炎の威力に、思わず呆然と見上げて]
すっげ……。
[性格上取得できなかった火系統の魔法に、思わずパチパチと拍手。
本来、水と火であれば火が弱いのだが、この威力では火が水に勝つ……。つまり蒸発させてしまうかもしれないと思った]
できれば保証してほしいなぁ。
[と、コメントしながら、こちらもウォーターカッターを同じ水の精霊による防壁によって防いでいく]
[怒りの形相で放たれるウィンドストームを前面に張った風と水のシールドで防ごうとするが、逸らしきれずいくつかは浅く皮膚を切り裂いていく。]
ちっ。予想はしてましたが、シルフ相手ですと風の出力が出ませんね。
[そう呟きつつ、返す刃でウォーターランスを放つ。
しかし、それらはクイックムーブでかわされるか。]
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