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[先ほどの蒸発をうけて密度の増したウォーターカッターを加速した動きで強引に振り切り、避けきれないものは軍刀で弾く]
[そうしながら、ウンディーネに向け斜めに駆けて迫る]
[真上から見ると、ゲルダの動きはちょうどウンディーネを中心として螺旋を描く形になる]
[こうすることで、ウンディーネからはゲルダが常に横移動して見えることになり、火力―水の刃なのに「火」力か、とゲルダは小さく呟いた―を集中させることができない]
[また脅威度の高い目標が肉薄してくる為に、ゼルギウスへの攻撃も散漫になっている]
仕方ない。とっておき使いますか。
となると隙を作らないと……
[そう呟くと同時、カルメンの氷の嵐がシルフの足を止める。]
おー、カルメンさん。ナイスタイミング。
[にやりとそう言うが、しかし、攻め込むことなくその場で手を広げる。
それと同時、背中の剣に巻かれた布がしゅるしゅると解けて行く。]
…………封印(セキュリティ)、開錠(アンロック)。
魔導機『万能武具(マルチスキル)』モード『弓(シエル)』
[そう宣言すると同時、ブロードソードがカシャカシャと組み変わり、大きな弓の形状になる。]
……ほんとは、人、近づけすぎると、危ねぇんだよ。
[掠れた呟きと共に、右の手首を掴む。
巻きついた漆黒が、ゆら、と尾を揺らした]
(……今んとこ、大人しくしてるけど。
いつ暴れるかわかりゃしねぇからな、この性悪……)
[そんな事を考えながら、紡がれる言葉を聞いて]
……わかった。
なるべく、気はつけてみる。
[実際、最後の一撃も制御には覚束ないところがあり。
ナターリエの援護が的確だったからこそ、どうにかなった部分も大きく。
とはいえ、すぐにそうできるか、の断言はできなくて、ぼかした返事を返した]
わかりました。
[導師からルビーオーブを受け取ると、祭壇へと嵌めに行く。]
さっきの怪我、大丈夫?
[とか、言う会話をしつつルビーオーブを嵌め終わると、
導師を振り返り]
導師ー、嵌めたので皆が集まるまで休憩しますねー。
[と、声をかけた。]
……ま。
落盤が完全に道塞いでなきゃ、何とかなるだろ。
[祭壇から手にしたトパーズオーブを見やりつつ、言って]
んじゃ、戻るか。
いつまでもここにいてもなんだし。
[ぐるり、と周囲を見回した後、祭壇の間を出る。
道は、見事に落石が転がっていたとかいなかったとか。
そこは、地のルーンを描いたカードを叩きつけて強引に岩塊を撤去しつつ抜けて。
ふわ溜まりは、また増えていたようだが何とか走れない事はないので駆け抜けたりなんだりして──どうにか、スタートに戻れた]
─A-1→スタート地点─
/*
うい。とりあえず役に立てそうなとこには出来るだけ目を配りますので。
しかし、今日は限界故寝ます(笑)
おやすみなさい。
[ゲルダの狙いまではわからなかったが、少なくとも動きによる効果は理解できた]
そういうことなら……!
[ゼルも己に追風をかけ、ゲルダとウンディーネを挟んでちょうど正反対の位置になるように走り出す。そしてゲルダに当たらぬように気をつけながら、小技であるUna pallottola di vento〔風弾〕をウンディーネに向けて撃ち込んでいく。そのおかげか、ゲルダに向けられる攻撃も少なくなっていく〕
[ベアトリーチェの手により祭壇に嵌められたルビーオーブはわずかな光を発する]
おぅ、しばらく休んでおけ。
他の連中が戻ったら下に移動するからな。
[各所に繋いだ次元を確認しつつ、かけられた声にそう返す。
生徒が戻って来れなくなる可能性は、とりあえずは無さそうだと判断して]
[弓形態になったそれは、彼女の前方にフヨフヨと浮遊するのみ。
そうして、続けて彼女が唱えたのは水精との正式な契約呪文。]
「水底に 眠る姿ぞ 美しく 水面に踊るぞ 麗しや
彼の踊り すべてを魅了し すべてを水中(みなか)へ 誘わん
碧の濡れ髪 乾かし遊ぶ 汝の美を
水面に浮かぶ鏡以て 写し取らんと 皆藻掻く」
[それと同時。彼女の周りの水球がシュンシュンと白い霞と掻き消える。]
[ゲルダが感じたように、ゼルもまた体の異変に気づいた]
(スロウムーブ!? 追風の効果が打ち消されたか!)
[即座に再度追風を使おうとするが、そこにウンディーネの触手のような水の鞭が彼を襲う。おかげで追風に必要な集中を練れず、じわじわと壁際まで押し込められていく]
このままじゃ……せめてこれくらいの支援は……。
[そうして口にしたのは破壊力向上であった]
Vento Impedimento che veglia funebre di persona
〔風よ、かの者を目覚めさせよ〕
Un foehn Sulla terra!
〔風炎一体!〕
[風の精霊が走り、炎を更に猛らせてゲルダの攻撃力を上げた]
─スタート地点─
[続いて到着したのは地エリアに居たライヒアルト・ナターリエ組]
お、お疲れさん。
キーアイテム、ちゃんと取って来たかぁ?
[少しばかり呆然としてしまったが、慌てて詠唱を再開する]
…その身は鉛の如く。
―― Slow.
[水精の気配に気を取られたか。
俊敏を性とする風の動きが魔力に引きこまれて大きく鈍った]
これはまた。
[魔法を発動させると改めてブリギッテの前に浮かぶ弓を見た。
唇は弧を描き、菫色も輝いている]
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