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…だな。
ま、俺も少し前にきたんだけどな
[ギュンターへの挨拶を済ませた後、やはり少しは緊張していたのだろう。気軽に喋れるアーベルにこれ幸いと返答をして、続々と運ばれていく料理に目を移す]
こりゃまた凄いもんだ。
[これだけ用意して運ぶ、労働力についても考えたが、それでもしゃんとしているユーディットなど使用人を見て、どちらかわからないまま感心する。
どうやらメイドの美学というのは成功しているらしい]
[主が移動した後、ゆっくりと席に戻って食事にかかる。
元々食は細い方だが、今日は特に、食事よりも酒の方が進んでいるように見えるやも知れない。
何か考えているような、何かに思い悩んでいるような。
それでも、給仕役の者たちに声をかけられれば、ごく普通に答えはするのだが]
[優しそう…人当たりの良い笑みを浮かべる老人。
彼がこの屋敷の主だと気付くのにそう難しくなかった。
少女の近くまで来ると、ぺこり、と頭を下げると]
初めまして、おじ様っ。
お婆ちゃんが、少し遠出がキツイって行ってたから…
代わりに、あたしが来たのっ。
ブリジット、ブリジット=エイム。
よろしくね、ギュンターさん。
[そう、微笑んで…
コレは、ソレまでの晩餐で、固すぎるのは好まないと聞いていた為、結構素で挨拶をしてみたのだが。
…これでは幼く見えてもしょうがないだろうか]
……ほぅ、本人は知らぬとは…聊か滑稽な話だな。
[侍女の口から零れる言葉に、僅かに目が細まる。
しかし、にぃ、と口端が上がれば]
今宵のメインとも言える…歌姫の逸話について、聞いたことは?
[黒い燕尾服の裾を揺らして忙しなく給仕をしながらも、
やはり執事の美学なのだろうか、表情が変わる事はない]
大丈夫ですか?
[客人から見えない場所、厨房などに行けば、
他の使用人を気遣う事は忘れない]
出す順番は間違えないよう、
それからお飲み物はきちんとチェックをして。
[とは言え、注意もきっちりとするのだが]
どうよ、この豪勢な食事を目の前にした感想は。
[次から次へと運ばれる料理に目を移すユリアンの様子に
思わずくつくつと笑みを零し。続く感嘆を含む言葉に、一つ頷いて]
これだけの料理を、この人数分運ぶってのはなかなか大変そーだ。
俺だったらぜってー途中で仕事サボってつまみ食いしたくなる。
[それもどうかと思うのだが。
料理を口に運びつつ、ユーディットやらに視線を送れば一つ頷いて。
と、食の進まないらしいエーリッヒの様子に僅か首を傾げる。]
……にーさんてば、何か調子悪ぃ?
[暫し躊躇って、こそりと小声で問いかけ]
[現れた館の主、お得意さまでもある彼に会釈をする。]
・・・お久しぶり、です。ギュンターおじい。
[挨拶を返し、他の客の元へと去って行く主を軽く見遣って、挨拶を済ませた傍の少女へと向き直った。]
おじいも、凄く、楽しそう。
[少女の幼さに追求しないのは、年齢を詐称していることなど知らないからだろうか。そう楽しげに囁いて、それから勧められるままに料理を口へと*運ぶ。*]
[館の主との挨拶を終え、女も席へと誘われれる。
銀の鱗のようなマーメイドドレスの裾を揺らして立ち上がれば、半ば残された薄紫色のカクテル――青薔薇と同じ名のそれは、近くにいた召使いにより片付けられた]
…ネェン、随分と焦らしますのネェ?
そこまでされるご自慢の一品、期待に胸がはちきれそうですわァ。
[別の意味でもはちきれそうな豊かな胸元は、薔薇模様が薄く透ける深紅のショールの向こうに隠されて、覗き見る事は叶わない]
[赤い眼に魅入られ、問われるままに答える]
歌姫の逸話……ある歌姫が死の間際に魔の者と契約して、その歌声をオルゴールに閉じ込め……
[そこまで呟くとはっと目を見開き]
!? も、もしかしてそれが……
[私の祖先のこと、なの? と呆然と呟く]
[運ばれてきた食事は、マナーよく。
端に用意されたフォーク、ナイフから取り、口に運ぶ。
彼女のデザインを気に入った人に招かれるため、そういうマナーに問題はない。]
おいしかったわ。
[料理を運んでくる使用人にそう声をかけて。]
ん……いや、別に?
[アーベルの問いに、ふと我に返ったように一つ、瞬いて]
いやほら。
俺、元々あんまり食べない方だし……特に、今日はほとんど書庫にこもりきりで、身体も動かしてないからね。
[にこり、と笑いながらこう返すものの、その傍らでソーセージを齧っていたカーバンクルはみゃうう、と何か言いたげな声を上げているのだが]
[昨晩の晩餐も少女にとっては豪華であったにも関わらず、今夜の晩餐は昨日よりも凄く見える。
ギュンターが言ってしまった後、ちゃんと対面してみたは良いモノの…少し躊躇し]
…そう?
ギュンターさん…って、良い人そう…だし…
来れて、良かったな。
[イレーネに話しかけられれば、慌てて振り返り、小さく呟くように…
…皆が料理に手を付け始めると、ソレに続くように、恐る恐る料理を取り…口へと運ぶ]
…
[美味しさに幸せそうに小さく息をつき…フォークを動かした]
お前が自慢するなよ
[などと、なにやら笑みを零しながら、自分とは違い慣れたようしているアーベルの言葉がえらそうに聞こえたのだろう。...はぶっきらぼうにそう言いつつ、後者については、確かに。と。同意して。]
そうだよなー。とんでもない労働量だし、俺もつまみ食いするな
[それはどうかな。という点までしっかり同意する。
そして、食事を口にすれば、さすがにおいしいなと思いつつ、アーベルがわずかに首をかしげたのにどうした?と思い、こっそりとその視線の先、エーリッヒを見る。
...はエーリッヒが常と違うことに気づいていないようだ。逆に内心首をかしげる]
―――…ふぅん?…元々食わないのは…知ってっけど。
[エーリッヒの言葉に、じ、と視線を向けて。
何処か腑に落ちない様子で言葉を返す。
傍で声を上げるカーバンクルの様子を見やれば、その表情は僅か険しさを増して]
……チビが心配してるのを見て、それでも笑って言えるならいーけど?
[口の中へ食事を放り込んで]
あーー……
[華やかなドレス姿のヘルガを見て別に好きとか嫌いとかいうのではなく、今まであったことないタイプなためか、呆然とする。
ヘルガのいうように、確かに自分もそろそろ見てみたいなと思っていた点では同意だったが、あれが誘惑というものなのだろうかとか、照れとかではなく、ぼけっと考えて。そのまま押し切れるのかなとか思っている。
食事もいいが、これだけ騒がれれば興味も大きくなる]
[エーリッヒとアーベルの会話を聞きながら、食事を進める。]
無理をして食べるものでもないとは思うけれど。
食べられないのではなく、食欲がすすまないだけなら、ある程度は口にいれておかなければいけないわ。
倒れてしまうわよ?
やれやれ……どちらも手厳しいな。
[カーバンクルとアーベルと、双方の様子に苦笑を浮かべてグラスの中を干し]
でも、大した事じゃないから……。
大丈夫。
[短くこう言って。
心配するな? と言いつつ、カーバンクルの頭を撫でてやる]
……大丈夫、だから。
[最後の言葉は、どこか独り言めいていたが]
―――ご明察。
先程聞かせて頂いた歌は――
その直系に継がれる物だと聞いた事があるものでね。
十中八九間違いないだろうさ。
[ニヤリ、と。その口許に弧が浮ぶ。]
伝説の歌姫…、『先祖』の声を収めたオルゴール。
―――興味は無いか。
[紅の光を湛え、その耳へと響かせるように、問う。
喩えその手を取ったとして―――此の魔にとって
彼女は、ただの手駒代わりに過ぎないのだろうが]
[エーリッヒのほうはわかんないからまあいいか。ととりあえず食事に没頭する。
と、そこで、幸せそうに食事をとっているブリジットを見て、好き嫌いがあるか知らないが、なんで背がこんなに…とか思っている]
[食事をゆっくり愉しんでる様子で、女は話すことよりも耳を澄ますことに集中する。
今宵ばかりは宝石の獣にも気を惹かれぬらしく、その主の様子もチラリと視線を投げるだけで、特に問おうとはしない]
…ァラァ、これは随分と美味ですわネェ。
ギュンター様はいいシェフを抱えてらっしゃいますわァ。
[ローテグリュッツェを一匙口に運び、こればかりは本心の賛辞が零れ落ちる。
それがシェフの手によるものでなく、流れるように手配する執事が仕上げた品と知れば、重たげに半ば伏せていた瞼をぱちぱちと数度だけ瞬かせ驚きを示した]
[ある時は料理を運び、またある時は飲み物を運ぶ
かくして、その正体は……ただの召使いなわけで
まあ、そんなことはどうでもよく
彼女は働く。一心不乱に働く。まるで何かを忘れようとするかのように馬車馬のごとく働く
しかし、それをお客様に見せることなんてない。もちろんつまみ食いなんてするわけない。それがメイドの(ry]
や、ちゃんと食べてもいますよ?
[ナターリエに返す言葉は、どこか冗談めいて]
一応、自分の身体の事は理解してますから、ご心配なく。
[にこり、と微笑みつつ。
やり取りに気づいたのか、大丈夫なのかと声をかけてくる邸の主にも、同じ笑みを向ける]
大丈夫ですって、御大。
せっかく、あれを見せてもらえるんだし、倒れたりしませんよ。
と、いうか、御大。
見せたくて、うずうずしてません?
[それから、話題をすり替えるようにこんな問いを投げれば。
主は、図星を指された、と言わんばかりに決まり悪げな笑みを浮かべて]
[幾度目かにホールへと舞い戻り、空になった器を認めれば、
酒を注ぎ足すのではなく透明な水の入ったグラスと置き換える。
先に断りも入れずというのは、本来ならば失礼な事だが]
レーヴェ様、差し出がましいようですが、
普段よりペースが早いのではないかと。
[他者が口を出しているためか、それ以上は何も言う事なく。
主に呼ばれ、失礼致しますと客人に会釈をしてそちらに足を運ぶ。
どうやら、お披露目をいつにするかの相談のようだった。
タイミングを計り兼ねているらしい]
本来ならばお食事の後にすべきですが……
[言いながらも、待ちきれない様子は容易に見て取れ、微笑する。
客人に向けるものよりも、それは何処か柔らかみを帯びているか]
[黙々と食事を続ける。
皆の姿や、話し声も気になると言えば気になるのだが…視線を向けるだけで、特に何も言わないようだ。
…何故なら、皿の隅に…器用に野菜が退けられているからであった。
エーリッヒの事を言える立場でないのは見てすぐに分かるだろう]
…?
[ふと、ユリアンに見られていたのに気付いたのか、ユリアンに向かって軽く首を傾げて見せた]
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