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とりあえず中入ろうや。
[そう言ってその場に居る皆を中へと誘導しつつ。少年の言葉には]
ん、まぁ何とかな。
かなり集中は必要だが、あそこの精霊達を把握することは出来る。
[マテウスに疲労の色が見えると言ったが、ハインリヒも負けてはいなかっただろうか。平気な振りはしているのだが]
あー、確かにな。
消去法って手が使える。
[見つからないと言うのも情報、と言う少年の言葉に納得したように笑う。広間に足を踏み入れれば、適当な場所のソファーに疲れた身体を沈めた]
―果樹園―
[濃い緑の木々の中を、私は緩慢に歩みゆく。
赤い果実を見れば、喉の渇きと何も食べていない事を思い出して。
私は指先を伸ばし、赤い果実へと触れる]
…いただきまする。
[樹に感謝と謝罪の言葉を呟き、持ち上げるように動かせば、赤はあえなく枝から離れて手の内へと収まった。
私は樹の恵みを両手で掲げるよに持ち、色の薄い唇を寄せる]
[小さく、幾度も齧る音が響く]
[やがて手の内に残るは、果実の種を抱く芯。
私は日当たりの良い場所を探し、土をよけてそれを埋める。
結ばれた実が願う事―― 子孫を残さんとするを果たせるように]
[果実と見つめ合うよな様子に、言葉を素で受け止めるのかと改めて思いつつ。
投げられた問いには、表情を僅かに引き締めるか]
一番楽なのは、管制室から停止をかける事だが、今はそこにはいけない。
もし出くわして……友好的に済まなければ、各個撃破かな。
全員それができる訳じゃなさそうなのが、唯一の問題なわけですが。
[目を細め、くすくす笑って。]
あー、これ付け上がらせちゃ駄目よ?
可愛い女の子見るとすぐ付いてっちゃいそうになるようなだらしないヤツだし?
貴方も気をつけてね?
[ブリジットの言葉に機嫌を直しかけたクラウドが再び抗議の声。]
「ここに来てから自重してるじゃんかよっ。つーかアンタも人の事言えねーだろうが……けっ」
[その言葉はブリジットには理解出来ないのだろうけど。それでも、女は「黙れ」の意思を込めて一瞬だけクラウドを睨んだ。]
[口ごもるのを不思議そうに思いながら。]
……その瞬間じゃないと、って事かな?
でも、それが出来るだけでも大したものだと思うわよ。
私なんて、なんか起きたかなぁー……くらいしかわからないもの。
うん、いてくれるとありがたいのだけど……どうかしらね?
まだ残ってましたか。
北部エリアの方へ様子を見にいってみたので。
[軽く肩をはらい]
誰かがシステムに干渉している感じがしましたね。
[屋敷に入る者達の後ろに続こうとして、猫の泣き声に気付くと、振り返る]
あれ、泥だらけだねえ。
[白い羽根猫に近付きしゃがみ込む]
そっか。
[人間のおじさんは、少しだけ疲れてるように見える。
人間は、あまりイレーネみたいに無理出来ないって聞いた事あるし。
…大丈夫なのかな? 少しだけ、不安。]
おねーさん、お帰りなさい。…エーリッヒも。泥だらけ。
[たくさん、探してくれたっぽい?大変だっただろうな。
ユリアンの近くに居る白猫に、視線を向けて]
ん。
さんきゅー。
体力だけはありあまってるから大丈夫さ。
[イレーネやハインリヒには笑いかけ、やってきたユーディットにも手をあげて挨拶。
ダーヴィットに助けは大丈夫、と目配せしつつ屋敷へ→]
< しゃがんできた、ユリアン。猫はにゃあ。となきました。
森の方、みてきたよ。
そんなこと、言おうとしてるんですけど、言えはしません。
とりあえず、ちょっとはなれて、ふるふると泥を払いました。落ちません、しめってるから。
それから、イレーネにうなずくように、にゃあーとなきました。どろだらけです。 >
[手を差し伸べないのは、先刻まで居た山頂で一晩溜め込んだ雷撃の精霊力が、この小さな生き物にどう働くか案じたせい]
遊んで来たのかな?それとも探索に協力してくれてた?
[手を出さない変わりに笑みを浮かべる]
< あそんで、という言葉には、猫はおこったような声をあげました。
探索、ということばに、おおきくうなずきました。
でも、結果はかんばしくないので、すぐにしゅーんとしました。>
…そうなの?
[きょとんと蝙蝠を見た。ただし警戒心は皆無。
それでも彼はバタバタと何かをエルザに抗議していて。
言葉の内容は分からないので、こてんと首を傾げるだけ]
うん、お役に立てればいいんだけれど。
エルザさんもあまり得意じゃないの?
じゃあ得意な人いませんかって探す方が早いかな。
[それが危険も伴うというのは、彼女の思考の内になく。
階下から響く音や声に気が付けば]
…ん、丁度帰ってきた人達もいるみたい。
みんな色々な所探したりしてたのかな。
行ってみる?
晩御飯でしたら、お鍋を用意しておきました。
暖めればすぐ食べられると思います。
野菜のみとお肉入りと2種類用意したのでお好きな方を。
[庭先の人達に頭を下げてから屋敷へと]
[肯定みたいな声が返って来たから、多分探してくれたのかな。
すっごくドロドロ。何処だろう。……森の方?
探すの、手伝ってもらったら、悪かったかなぁ…。
少し可哀想になって、白猫に近付いてみる。しゃがんで、手を伸ばして]
おつかれさま。ありがとう。
ドロドロ、落とした方がいいねぇ。
[ふるふる身体を振る羽根猫の様子に、笑みを深める。そして探索、に反応したのにはちゃんと気付いて]
そうか、頑張ってくれたんだね。
[しゅんとした様子に、結果も判ったか、けれどそれには何も言わず]
まず泥を落としたら?あっちに温泉があるよ、知ってる?
< 猫はイレーネにうなずき、なきました。
でも、大丈夫、というように、しっぽをしっかり立てます。
それから、ユリアンの言葉にもないて、猫はたっとかけだしました。
温泉にむかって。 >
がっかりしなくても、いいよ。
そこに入り口が無いって判ったら、それも情報。
[さっき人間のおじさんにも同じこと言ったなぁ。とか
ぼんやり考えながら、エーリッヒにも言っておく。
ユリアンの言葉に、炎竜のおにーさんが行こうとしてたのを思い出した。
あそこなら、風邪ひかずに泥落せるかな?
温泉に向かって駆け出した猫の背中を、しゃがんだまま眺めて。]
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