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[十字架を握り締めた侭クレメンスとライヒアルトを交互に見詰めるが
掛けるべき言葉を見つけられず、視線は彷徨う。
彷徨う眼にヴィリーの愉しげな色が見えてことりと首を傾いだ]
……ん。
[何かおかしいだろうか。
十字架を握っていた手は頬へと宛がわれる。
いつもは触れるはずのヴェールはなく自らの髪が指先に触れた。
そういえば今日はゲルダに貰った銀細工の髪飾りをしていて。
もしかすると奇妙にみえたりするんだろうか、と
小首を傾げるライヒアルト>>370に不安げな貌を向ける]
─広間─
[>>360 手を貸すか?とも思ったけど、オレだと多分足しにならないな、うん。
ここはクレメンスに任せておこう]
[フォルカーの反応>>365がどう言う意味を持っていたか、オレには分からなかったけど、挨拶代わりに笑顔で手を振っといた。
…そーいや昨日の事、大丈夫なんかな。
大丈夫といや、アイツの顎どうなったんだろ。
さっきは碌に顔を見なかったから、顎に痣が出来てるなんて知らない。
オレは少し気になってうっかりヴィリーの方に視線を向けた]
あー。
あの年頃の女の子には刺激強すぎた、だろうね。
[想像していた通りだが。
間延びしたような、反応に困るようなコエが流れた。
ついでにリエルがあそこまで怒った理由の一端を知った、気がした]
……うん。
[聞こえてたのか、と僅かにコエが濁る。
本人が隠そうとしていないのだから否定しても無駄だろう]
分からないけどね。
人間だけが生き残った話もあった。……少なそうだけど。
[嘘ではないが、可能性としては低いと思われるので。
歯切れ悪くも最後にちゃんと付け足した]
えぇ、本当に。
教えてもらえるようになって良かったです。
[ゲルダの笑顔>>373に頷いて、こちらも微笑んだ。
自分が怪我をすれば教えてくれた者が咎められるから、一層気をつけて習ってきたお陰で手際も悪くはなく。
広間と違い穏やかな空気の此処にいたのは自身にとっては幸いだったろう。
自衛団長の訃報に自衛団員の通告を聞いて恐怖や不安はあれど、手を動かしている間はそれに集中することで落ち着いていられたから。
お茶を淹れるかと問われると、ん、と少し悩んで。]
いえ…とりあえずお湯を沸かすだけしておこうかと思って。
スープだけで良いと言われる方もいらっしゃるでしょうし、私も薬を飲んだばかりだからお茶は控えておきたいですし。
大事なもの。
[戻ってきたクレムを、じっと見つめる。>>376
溜息のようなものが聞こえて首を振るとナータに視線を戻した]
あ。それ。
ゲルダさんが言ってたもの?
[ナータの指が髪飾りに触れるのを見て。
何となく聞き損っていた品について尋ねた]
綺麗だね。
優美で、ナータに似合ってる。
[不安そうなのは、人前でいつもと違う格好をしていたからかと。
合っているような間違っているような受け取り方をした。>>378]
[探すとか、探せないやつとかそんな会話を二人がしているのが聞こえる、
なんのことだか、理解はしたくなかったので考えないようにはしていたが、それでも心の中に確かな引っかかりは残った]
し、してない…。
[いつものように強く返すことはできなかったが、それでもにらむようにしてアーベルの方を見てから、
妹の手を握る手はわずかに強くなっていた]
だと思うぞ。
とりあえずヴィリーは一発殴っといた。
[殴ったのが当たった本当の理由は違うけど。
口滑らせたオレもオレだが、アイツと居るとホント碌な事ねぇ…]
ま、選ばれし者が残るとも限らねぇだろうからな。
何も力を持たない奴の方が恐ろしいことだってある。
…って同胞が言ってた。
[オレは過去に『場』に居たことが無いから知らないのは仕方が無い。
でも、数の暴力って怖いよな]
ん、まだ決まった訳じゃねぇしな。
経験がある、って部分で危険そうなら…ってことで。
[生き残ったってことは、そいつは対処法を考えやすいってことにもなるからな。
何も選ばれた者だけじゃねぇ、恐ろしいのはよ]
……ヴィリーの奴、何か知ってんのか?
[>>380 言い回しが気になった。
自分では終わりを選べない? どう言う意味だ?]
リエルはいつでも頼りになるなあ。
[しっかりと制裁下したことを褒め称えるように小さく笑った]
ふうん?
そういう感覚は、書物からじゃ分からないな。
でも見出す力がなくても殺そうとすることは出来ることだしね。
[やはり実感はなく。何となく理解できるという程度だった]
ああ、そうか。
そうだよね。
[どうしても歯切れが悪い。
ただ、注意しようという意識は強まったのか、一度クレムを見た]
― 厨房 ―
今度、ハーブティーと一緒に料理のレシピも送ろうか。
ハーブを使ったレシピもなかなか色々種類があってね。
[今度、と。未来のことを口にする。
いつものように、さらりと]
きっと君に教えてくれる人たちと一緒に作れば、簡単に出来るだろうし。
[フライパンの中で野菜はしんなりしている。正直作り手順はあまり気にしていないのであった]
そうだよね。
薬といっしょはまずかったりするもんね。
[沸いたお湯の中にいれたり、調味料を足したりして]
本当はしっかり食べるものもあるといいんだけどね。
やっぱり食べられそうにないときに、見てもね。よくないから。
おにいさまとラーイにお話したい事があったのだけど。
[二人には自らの事を告げておきたいと思っていたから
小さな声でポツとクレメンスへ>>382と返した。
ライヒアルトの問い掛け>>383にはこくこく頷き]
ええ。
昨日ゲルダさんにいただいたの。
[似合わない?と尋ねようとしたら過分な言葉が返されて]
……あ、ありがとう。
嬉しいけれど、ラーイは褒めすぎだと思う……。
[途惑うように揺れる菫はやがて伏せられ耳朶が朱に染まる。
耳朶を隠すように頭へと指先を這わせれば真珠の花が揺れた]
……どうだろう。
クレム兄ともよく議論してるみたいだし。
旅してるから詳しいっていうのとも何か違うよね。
[それならリエルやゲルダも同じような雰囲気を醸しだすだろう。
もしかすればアーベルもだろうか]
ヴィリーさんにも気をつけておかないとかな。
[敵か。味方か]
人狼、が、団長、を……?
[暫く経って改めて呟けば、息苦しさが増す気がして]
[胸の前で握る手は力を増す]
そ、か……
探さない、と、……
[顔は俯いているけれど、目は床を見ていない]
[いつもより小さな小声はどこまで届いたものか]
[握り返される手にふと我を取り戻したように、姉を見て]
[次いで頭に手を置かれて、アーベルを見た]
……え、と……
[姉の行く先に従うつもりで横に視線を流したが、逆に問われて]
顔、洗いたい、な……
[控えめに、当初の予定通りの言葉を口にする]
─広間─
[ヴィリーをじーっと見る。じーっと見る。
殴ったところに痣が見えた。
うは、まさかそうなってるとは。
怒ってるかなー、と思いながら、オレはつつ、とヴィリーから目を逸らす。
後で仕返しされなきゃ良いな。
いやでもアレはアイツも悪い、うん。
……口を滑らせたオレもオレだけど]
[そんなことをしている間でも、周りの話を聞いていないわけではない。
皆オレより情報持ってるらしいから、とりあえず聞いといて後で考えることにした。
…伝承、真面目に聞いとくんだったかなぁ]
[人狼について。
探し出せる者について。
交わされる意見は確かに女の耳へとはいっていた。
どの意見も理解は出来る。
ただ、理解できても納得できるかは別の話で。
けれど、離れ際に告げられたアーベルの言葉>>388が深く胸に残った]
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