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[出された紅茶を啜りながら、窓の外を眺める]
止む気配がありませんな。
嵐にならなければいいのですが。
[ふう、とため息を吐く。]
[広間に入り、ぐるりと見回せば、聞いていた『他の客』の姿が目に入り、一つ、瞬き]
ああ。
誰が来てるのかと思った。
[顔見知りの姿に、口元には微かな笑み]
牧師殿? 今晩和。奇遇、ですね。
……ああ。雨が降り出していましたか……雲行きは、怪しかったですが。
また、厄介な。
[ 広間に入って来た男――村の教会に住まう牧師だ。ハーヴェイには余り縁の無い場所ではあるが――に、そう声を掛ける。
何時の間にか運ばれていた紅茶からは、薄い湯気が漂う。其れを片手で持ち上げてカップの淵に唇を付ければ、口内に染み渡る仄かな甘味と温かさ。妙な緊張で俄かに強張っていた解けていくような、そんな気がした。]
おや、メイさんじゃないですか。こんばんは。
お祖母様はお元気でしょうか?
[テーブルにことん、とティーカップを置く。
どうやら、紅茶を飲み終わったようだ。]
[驚いた様子に、くすり、と笑って]
うん。
ばーちゃんがいきなりパン焼き始めてね。
お裾分けのお使いにだされたんだ。
……雨も降ってきたし、今日は泊りかなあ。
[あーあ、と気のない声を上げているものの、特にそれが嫌、という訳でもないらしい]
こんばんわ、牧師様。
うん、ばーちゃんは元気だよ。
……足の方がちょっと、覚束ないから、出歩くのは辛くなっちゃってるけど、ね。
[付け加える刹那、浮かぶ笑みはやや苦笑めいていたか]
そうですね、下手に動かない方がいいでしょう。
雷も鳴っていましたし、落雷に遭う危険性もありますから。
[ハーヴェイの方に視線を戻す。]
そういえば、ここで会うのは初めてですね。
何か御用事でしたか?
[ 碧い髪に、幼さの残る中世的な外見の少年――或いは少女――を見遣り、笑みと共に紡がれた言葉を聞けば、嗚呼と頷き。]
……そう言えば、そんな話をアーヴァイン氏から聞いたな。
今から帰るのは、幾らなんでも無謀だろう。
止んだとしたって、地面がぬかるんでいるだろうから、危ない事この上ない。
俺も、泊まっていくしさ。
ええ。
[ ルーサーの問い掛けに視線を彼に向け、矢張り首肯を一度。其れから、指し示すように広間の外へと移す。]
本を読ませて頂こうと思いまして。
此処は、蔵書量も本の質も素晴らしいものばかりですから。
ばーちゃんの楽しみだからね、パンとかお菓子作るの。
[言いつつ、楽しげな祖母の様子を思い返し]
ま、ボクも無理して橋から落ちるとかはしたくないし。
大人しく泊まってくよ。
ばーちゃんも、無理するな、って言ってたし、ね。
メイなら、無理して行きそうな気がしたが。
……成長したんだな。
[ 何と無く感慨深げに言い、館の主に訊ねに行くルーサーを見送ると、再び紅茶を一口啜る。芯から温まっていく躰。外の冷えた大気が嘘のように、此処は暖かい。外界と遮断された世界の如く。]
[妙な感慨を帯びた物言いに、むう、として]
……それ、どーゆーイミ?
[睨むような視線を投げて問いつつ、自分も温かい紅茶をもらって。
その温もりにほっとしたように、息を一つ、吐く]
そういう意味。
[ しれっと言いのけ、続いて籠入りで運ばれて来たラング・ド・シャ――猫の舌を意味する焼き菓子。一枚手にとって齧れば、至ってシンプルな造りながらも口当たりが良く軽く溶けるような食感。]
……そう言えば。夕飯、食べてないな……。
[ 森に入る前に軽く食事は摂ったが、其れきりだった。自然、クッキーを手に取る速度は早まる。]
[返って来た言葉は、ある程度予測済みで。
それだけに反論の余地はなくて、むくれるしかできず]
……食事はちゃんととらないとー。
[その代わりにとこんな言葉を投げかけて、ぱくり、とクッキーを一つ、*口に放り込み*]
はい、はい。
[ 軽く目を伏せて返すのは気の無い声。]
……そう、ですね。気を付けます。
[ だが、自分よりも年配の者に注意を受けては流石に弱い。苦笑めいた表情を浮かべつつ素直にそう答えて、仕事に向かう牧師を頭を下げて見送る。]
さて、と。じゃ、俺は書庫に行って来る。
[ 未だ食事中のメイに告げて椅子から立ち上がり、広間の入り口へ歩を進める。去り際に振り返れば窓の外に降り頻る雨、空を包むのは暗澹たる雲は月をも隠す。時折響く雷鳴の後に訪れる稲光の他に明かりは無く、頼れる灯りは人工の証明のみのようだった。]
厭な、天気だな。
[ 小さな呟きは雨音に呑まれる。]
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