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……波動が。
意思……を?
[小さな呟き。
明確に、なに、と感じる事はできなかったものの。
その力の波動には、結界の力の持つ本能以外の意思が感じられた]
「ベアトリーチェ、貴女の為に。
……貴女の生きられる世界を、創る為に。
それは必要なもの。そして、これは必要なこと。」
[幼児に言い聞かせるように][自らに言い聞かせるように]
[相対していた鏡像のような二人。
大地に近しい翠樹と、それとよく似た欠けぬ虚像。
アマンダは、欠けたモノは戻らないと知っている。
だから、うねりに飲み込まれ消えたのは、虚像と直にわかった]
…ティル、よか…
[安堵の息を吐こうとして、もう一つの気配が消えたことに気付く。
昨夜は気が動転していて気付けなかった、精霊の消える気配]
ミハエル? ブリジ…っ!?
[見回して、ミハエルの姿を見つけ。
その視線の先、誰も居ない空間に微かに残る気配に気付き、呆然]
[しばらくの間を置いて、小さく肯きます。]
……………うん。
[見つからないように、無くならないように。
天の力、魔の力、相反する二つの封印を用いて、“なんにもない”もののように、見せかけて。彼の残して呉れた力を使って、流れを逸らして。かたちを、変えて。]
[ミハエルの言葉に、がらんとした礼拝堂を見回して]
ああ。
それは、間違いない……が。
探偵さんの言葉……存外、的を得ていたのかも知れん……。
[複数犯、という言葉。
それが、今更のように思い出されて]
[...はティルの頭をぽふぽふなで続けていたが、
ミハエルの声を聞いてはっとした]
そうだ。鍵の書はどこだ!
[許されて翠樹の力を使う...とは違い、
明らかにクレメンツが行使した力は巨大なもので。
鍵の書を使ったのは間違いないのに。
辺りを見回しても鍵の書らしきものは見あたらず]
[役目を終えた影は、闇の中に融け込みます。また黒い猫となって、辺りをさまようのかもしれませんし、再びベアトリーチェのもとを訪れるのかもしれません。ただそれを、ぼうっとしたかおで見送りました。
その左の手首には、しゃらん、と揺れる鎖の腕輪がありました。]
[じゃらり、と音を立てて、鎖を舞わせる。
陣、と呼ばれる型を、周囲に展開して]
……まだ、追えるか……?
[低く、呟く。微かなりとも、残滓があれば、それは叶わぬ事もない。
そう思いつつ、礼拝堂の中を再度見回して。
ふと止めた、視線の先には、小さな指輪]
……あれ……は?
[それは、先ほど、強い天聖の力を放ったものと、気づいて]
他にも。仲間が居たという事だな。
奴を助けていたものが。その書を、鍵を、受け取って
いまもそれを守っているのだな。
[ひとつひとつ確かめるように、言葉を落としてゆく]
…そう。
[短く返して]
きっと、彼女には彼女なりの――想い(意思)が…ね?
[アマンダは何故という言葉に、答えにならぬ言葉を返しながら、ミハエルの肩を軽く叩こうとする。元気付けるように]
[鎖を一度、右腕に巻きつけて。
指輪を、そっと拾い上げる。
感じるのは、強い天聖の力。
それから、ミハエルを振り返り]
……恐らくは。
だが……。
[一体、何のためなのか、と。
呟いて、指輪をそっと、*握り締め*]
―教会―
しかし、ここにずっといても埒があかない。
ティルを休ませたいし、Kirschbaumに戻ろう。
[...はティルを負ぶい、立ち上がる。
見た目よりもずっしりと重たく、堅い感触]
[いつの間にか三つ花の蝶がひらり。
主人の周りをとびかう]
そのものにも
その者なりの思いが、あるのだろう。
クレメンスへ手を貸す者にも。
[オトフリートが拾い上げた指輪]
[アマンダの手を軽く払い除け]
[何のために]
対となる者が更に消えた訳でも無いのに、何のために私はいま、これほどに怒りを覚えているのだろうな。
―教会の入り口―
[ティルを背負ったまま教会をでると、
そこには見覚えのある少女の姿が]
……ベアトリーチェ?
もう終わったから。ここには何にもないから。
寒いからもう家に帰ろう?
先にティルをKirschbaumで休ませたらでよかったら、家におくるよ?
[...はいつもと違う感じのベアトリーチェに声をかけた]
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