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それはぼくが呼びたかったから。
・・・・だったと思うけど。
[何とも曖昧な返答。恐らく本人も覚えていないのだろう。]
じゃなくて、ベルにぃと教会の組み合わせの意外性について、だよ。
[自衛団員の目に宿る、憎しみ。]
[それを青ざめながら、それでもまっすぐに見つめ返しながら。]
「…さっさと化け物なんざ死ねばいいんだ。」
[呟く言葉を聞いて、袋をぎゅっと抱きしめて。]
私は…化け物なんかじゃありません。ローグ、です。
[そう告げて。][少し青い顔のまま、一階へと降りていった。]
…はい、ごめんなさい。
[少し返事が遅れたのは、一瞬だけ走った痛みのせいか。
頭を撫でられればくすぐったそうにして]
先生、私もう小さい子じゃないんですよ?
[そうは言うものの若干嬉しそうか。
下に降りようという提案にはコクリと頷き]
ノーラさんも、ジットも、お料理上手。
私はあんなに作れないから、ちょっと羨ましい。
うん、それはここに来て良かったことかな。
お婆様いないから、簡単なものしか食べてなかったですし。
先生は普段は…どうしてるんですか?
[どんなものを作っているのですか、と聞こうとして。
何となくそれは聞かない方がいいかなとか思ってしまった。
カレーとシチューのことを思い出して]
[ふぅとため息]
[それから片付けて戻ってきたらしいノーラの事を見て]
食事、用意してあったりするんですか?
[広間にいる全員を見た]
[右手で頭をかきながら――その袖に金の、左にあるボタンはない]
ああ。まあな。
真面目に働く役人など可愛らしいものだ
[その対象がなんであるかはいわずに、凄みのある笑みをハインリヒに笑うと]
そろそろ冷えるので入らせてもらうとする。また後でな
[と、言いおいて、裏口から集会所へと]
……ああ、うん。
[別段、隠す事でもなかったから、素直に頷く]
奥にあったから、ついつい。
うるさかった?
[手を擦り合わせながら、変わらず不自然な体勢で問う]
仕方ないじゃない。
都会っ子は寒さに弱いんだ。
[アーベルにはそう答えて、入って来た気配へと視線を向けようとしたが、いかんせんこの姿勢は辛かった。
バランスを崩して、後ろに転がりかける]
[後から広間に入ってくればイレーネとアマンダにも挨拶する]
[リディからユリアンへの質問に興味を抱いた]
[クレメンスに食事のことを聞かれると]
お食事用意してくれたの、多分ユリアン君みたいね。
でもまだ残ってるかしら・・・
いや、さっき凄い音したし。
来るなり、あたた、とか言ってるし。
なんかあったんじゃ、って考えるなってのが、そも無理。
[クレメンスの返答に対し、きっぱり言い切る。
やっぱり酷い]
……どっか打ち付けたんなら、手当てしといた方がいいよ?
ここから出て、自由になって。
そうしたら貴様は何をするのだろうな。
[低い声が問う。][だが答えは特に求めていないようで。]
[口調はどこか淡々と。][雑音を交えながら。]
判っているとは思うが。
こちら側を覗いたものが、今までと同じように生きていられるとは思うな。
[次々に集まる面々に会釈をして、残りの食事を片付けつつ]
お食事ならありますよ、クレメンスさん。
お野菜たっぷりの美味しいスープ。
[にっこりと笑って、袖の違和感に気付いて]
あの、ボタン…どうされたんですか?
化け物ではなく、人狼だからな。
[青ざめながらも、強くきっぱりと言い切る少女を嘲笑うように。]
[赤い世界で声が響く。]
ああ。
アーくんと教会?
[素直に身体ごと向き直り、表情を作り変える]
……んー。
[首を、こて、と横に倒した]
そうでもないんじゃない?
あれで案外、センチメンタルなところあるしさ。
僕がピアノ弾く程度の意外性じゃないかなー。
[茶化すように言って、笑みを浮かべた]
いや、都会っ子とかそういう問題じゃ……って!
[ユリアンの返事に、呆れたように言いつつ。
転がりかける様子に息を飲むものの、どうにかバランスを保つ様子に、はあ、とため息をついて]
……にしても、もう少し運動神経身に着けろよな。
[言いつつ、微かに寄った眉に、大丈夫か、と問いかけて]
あはは。
先生にしたらね、いつまでも生徒は子どもなのよー。
かわいいったらないわ。
[嬉しそうなイレーネの頭をなおもぐりぐりとなで、
食事の話には頷いて]
そうよねー。
一人暮らしだと、簡単なものしか食べなくなるわよね。
私は、もちろん自炊しておいしくいただいているわ。
……お湯を沸かしたり。
[ぽん、ぽん、と拾ったボタンを放り上げ、
キャッチしながら、広間へ入る]
[しっかり広間の中に入って]
ユリアン君が? もう無かったら少々泣けま…
…大丈夫ですか?
[ノーラの言葉に彼を見――転んだ瞬間を目撃した]
[心配そうに彼を見たものの]
……アーベル君は本当に酷い。
リディ君も酷いですよ。
俺があたかもドジであるような…
いえ否定は出来ませんけどね。
……どこを思いっきり打ったんでしょうねえ。ずるってすべったんで、足ですかね。
でも気にするほどでもありませんよ。
[手すりにつかまって最後なんとか堪えた手を見る]
[別に腫れてはいなかった]
[足も腫れてはいなかった]
んや、ちぃと寝違えただけっすよ。
心配してくれるなんてありがたいなぁ…。
[貼られた湿布を撫でながら、情けない笑み。
包帯を巻いた指を気にしてか、スプーンを幼児のようにぐるっと手のひらで握りこんで小指側ですくう。]
ノーラさん……?
まさか、ウォルんとこの?
…いやいや、そんなわきゃないよなぁ…
野菜のスープですか。
南瓜は入ってますかね?
[ユリアンは今転んだばかりだしと、残っている食事を教えてくれたシスターに問いかける]
って、ボタンですか?
[胸元を見た。全部あった]
[それから左の袖を見た。やっぱりあった]
[右の袖を少し捻った。少し痛かったが]
…あ。
いやぁ、落としてきてしまったようです。お恥ずかしい。
[落とした場所は階段しか思い当たらず]
[つまりさっき滑り落ちた時かと]
[探しに行くかと振り返り]
おや、おはようございます、レディ。
…あ。
[金色が宙を舞った]
[男は建物の中に戻っていく傭兵に軽く手を振って見送った]
連続殺人犯て感じにゃ見えねえなあ。
[ぽりと頭を掻いて、手帳に何事かを書き込む]
もっとも、殺人犯に見える殺人犯なんてのはめったにいるもんじゃねえけど。
[手帳を閉じると、もう一口ウィスキーを飲み下した]
[緋色に響く、コエ。
意識が震える]
……俺は……。
[自由になりたいのは本心。
でも。
何から自由になりたいのか。
自由になって何がしたいのか。
未だにズレたままの感覚が求めるのは、全く違うもの。
そこに生じる軋みは、痛みとなって響く]
……同じに……生きられない?
[反芻するコエが震えを帯びているのは。
恐らく、はっきりと伝わるだろう]
ううん、きれいだったよ?
音楽はよくわかんないけど。
あれ、そうなんだ。
へぇ。
[教会については昔馴染みからも肯定の言葉はなく、そういうものかと納得したのかそれ以上の追及はしない。]
ドジじゃん。
[クレメンスにはあっさりと返した。確かに酷い。]
もう。
先生にしてもお婆様にしても、大人はそういうのばっかり。
[抗議しながらもクスクスと笑って]
はい、お婆様にはちゃんと食べなさいって言われたけど。
何だか一人で食べるのって味気なくて。
[それでも外で食べるという発想は無かった。
小さい頃には食事を届けてくれる人もあったかもしれないが]
私もお茶を淹れるのなら好きです。
ホッとするから。
[そうしてアマンダの後から広間へと入った]
そういう問題だってば。
向こうはこっちほど雪降らないしさ。
雪は好きだけれど、寒いのは苦手。
ぬくもりを下さい。
[最後は真顔で言った]
[立てた両膝の上に、腕を組んで乗せる。
へらりと軽薄な笑みを乗せて]
平気平気。
運動神経はそれなりにあるよ。
体力とか筋力とかは、全然だけれど。
……リューにも負けるかも?
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