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―食料庫―
[どうやら義兄もライヒアルトには過保護であるようだ。
忠告するさまに小さく笑み零して食料庫の奥へと進む。
先日見たのと余り変わらぬ量の貯蓄にほうと息を吐くが
食料は一瞥するのみで女の視線は嗜好品へと移ろう。
酒瓶が集められてある一角で足を止めて
何があるのか確かめようとそこで腰を折る]
――…んー。
[目当てのものがなかなか見つからないのか
悩ましい声を漏らし
一つ一つ手にとってラベルを確かめてゆく]
─広間 暖炉傍─
だっけか。
その辺はよく知らねぇけども。
[続けていた髪の直しを終わらせながら、エーリッヒの言葉>>464に首を傾げながら返した。
宿屋にはあんま興味無かったからなー]
閉じ込められるのは……仕方無いんじゃね?
荒れてる中で外出る方が危ねぇだろ。
[エーリッヒが懸念する事なんてオレの頭には入って無かったもんだから、軽い調子で言葉を紡ぐ。
つか今この時点で閉じ込められたも同然じゃね?
周囲にゃ監視ついてるしよ]
―浴室近く―
[クレムにも小さく頷き、彼からも逃げるように厨房を出た。>>429]
おはよう。
[エーファに駆け寄るフォルカーに挨拶を返して。
会話を聞くと動かない理由に納得しながら立ち止まった]
[そして、漏れ聞こえる話をカウンターに出ながら聞いた。]
そうしたら、完全に『人』も、『時』も、…『場』も揃うな。
[それはどこか苦く響いただろうか。
身のうちに潜む朱き花の痣が、
浮かぶきっかけになったことを、思い出したのが影響したのかもしれない。]
んー、あー。
伝承のような存在、か。
[問いに、詰まったような間を空けた後の言葉。
それを聞いてオレは歯切れ悪く返す]
んじゃ聞くけど、伝承のような存在って、お前の中ではどんな存在なんだ?
―一階・廊下―
……あ、札。
[扉に掛けたままだった札を外そうと、手を掛けたところで]
[びくり]
[掛かった声に身体が跳ねて、恐る恐るそちらに目を向けた]
あ、……え、と、
[近づいて来たライヒアルトを見て、少し視線は彷徨い]
[遅れて、慌てたように頭を下げた]
ご、めんなさい、……大丈夫、です。
[言葉は謝罪から入って、ちらと広間を見る]
[そちらに行こうとはしたが躊躇っていたのだと、声にはしないが]
[丁度フォルカーの姿が見えて、赤は瞬いた]
う……ん、と。
[駆け寄って来た姉の気遣いの言葉にも、すぐには頷けず]
大丈、夫、だよ。
今、行こうって、思ってた、の。
[大丈夫と言いながらも、表情は不安げで]
[無意識に、姉の服の端を掴もうとした]
ま、それが仕事だしね。
[と真顔で返すエーリッヒ>>467に、応えつつ]
とはいえ俺らは自分を蔑ろにしてまではしないからね。
[そこだけはしっかりといいました。薬師な上、体力なども高いためか健康なのです。この母と子は]
あー…そういえば人狼なんだっけ
[ちらほら聞いていた中に人狼の研究と言っていたのを思い出す]
色々聞きましたけど、何か、知っておいたほうがいいってことあります?
神を威光を汚すもの。
人を食らって、その血肉で生きるもの。
闇に属する存在。
[端切れの悪い言葉に、低く囁き返す]
でも、違うよね。
リエルは他の人と変わらないようにしか感じない。
俺もリエルも。
[続いたのは僅かな希望に縋るようなコエだった]
[エーファに服を掴まれたなら、その頭を自然と撫でていただろうか]
一緒なら、大丈夫そうか?
[その様子から明らかに大丈夫そうじゃないのはわかったので、そう提案しながら]
ご飯も、用意してくれてるみたいだしな。
[それから、ライヒアルトの方を見て、そちらはどうするつもりなのだろうかと]
─ 回想・広間 ─
そう?失礼したつもりはないんだけどねぇ。
…ま、次から気をつけるヨ。悪かった。
[心配するブリジット>>442を他所に、本人はいたって平常どおりだった。
ただ主が震えているのを見れば、気をつける、との約束を口にする。
正しく守られるかどうかはこの性格故に不確定なのだが。
ブリジットの人狼に対する返答には>>443、そうねと短く応えた。]
食われっと流石に痛いだろうしネ。
……へ?ああそれは当然、知ってるケド。
[最初に会ったときは男かと思ったけれどと呟きつつ、ブリジットの弁を正しく理解しているんだかわからない返答を、のらりと返した。]
―食料庫―
[教会のミサで使用するワインと同じものを探していたが
残念ながらナターリエには見つけられなかった。
諦めかけたその時、手にした一本に女の動きが止まる]
甘党の方でも自衛団に居たのかしら。
[難しい顔をした自衛団員の顔を思い出しくすりと笑った。
女がみつけたのは蜂蜜酒。
透明な瓶には薄い琥珀色の液体が満たされている]
これならそのままでも飲めそうね。
[それなりのアルコール度数はあるのだが
ようは味の問題で口当たりの良いものしか飲めぬらしい。
蜂蜜酒の瓶を抱えて女は厨房に戻った]
─広間 暖炉傍─
あ、そうだったんだ。
[エーリッヒの説明>>474に、オレは「へー」と納得の声を上げた。
でも興味がほとんど無かったから、それだけ]
調べて来たこと?
そーいや、伝承調べてたんだっけ。
合致してるのかぁ…。
[伝承自体は知ってるけど、細かいところまでは知らないからなぁ。
だから、オレは要領を得ない風に首を傾げて腕を組んだ。
身体も暖まって来たから、暖炉の前から移動して適当なソファーに腰掛ける。
それにしても風が強くなってきたな。
うるせぇ]
面倒なのはちび達とかで十分だ。
[ふん、と小さく鼻を鳴らした後、
ラーイが何か食べたいと言ったら食べれるように準備をする。
ヴィリーの視線に気づくと]
…何か?
[と、尋ねた。]
―浴室近く―
謝らなくていいよ。
急かせてしまったのなら、こちらこそごめんね。
[エーファの謝罪に首を振る。>>471]
一人じゃないなら、安心かな。
空いてるなら使わせてもらうよ。
[意識して教会でいつも浮かべるような穏やかな笑みを浮かべると姉妹に向ける。
>>475こちらを見るフォルカーには浴室を指差して、二人の横を抜けた]
―一階・廊下―
[隣に並べば背丈も殆ど変わらない姉に、頭を撫でられ]
[眉が下がる]
……ごめん、ね。
[俯いたまま、小さな声で謝りながら]
[縋る手はまだ離せない]
[低く囁かれるコエに、オレは静かに耳を傾けた]
人を食らって、その血肉で生きる、か。
普段は、人と同じものを食って生活してるよ。
オレも他の人狼達もな。
[希望に縋るようなコエに、肯定するように聲を紡ぐ。
けれど、普段は、と言う限定がついていた。
……そう、普段は普通なんだよ、オレも、お前も、皆も]
でもな、ある『条件』が揃うと、抑えられなくなるんだ。
───……人を喰らう衝動をな。
[オレの聲はリートの期待を裏切ることになるだろう。
でもこれは、事実なんだ]
なぁリート。
さっき、喉が渇くって言ったよな。
水飲んだか?
飲んで、渇きは癒えたか?
[続けざまにオレは問う。
問いの答えは、想像出来たものだったけど]
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