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[旧友の視線を感じ、一度だけ穏やかな笑みを向ける。天竜には、]
そのままの意味ですよ。
[少しだけ、不適に笑う。そしてまた直ぐに結界へと対峙し]
氷破が六花に名を連ねし、ブリジット=S=フルラージュの名の下に――
[瞳を閉じ、意識を集中させる]
冷徹なるは氷……氷がもたらすは封……
――解けよ、融けよ。
[両の手を、封印結界へと押し込むようにする。
微かに、結界が揺らいだように見えたが――]
[ザムエルの言葉には、こくりと頷く]
是非お願いします。俺も見張りますけど。
[それから、ブリジットの始めた術をじっと見つめる。いつもの興味に輝く目と似通ってはいるが、少しだけ真剣味を帯びた視線だ]
「…我が王以外にも、いらっしゃるのですか。」
[影竜の溜息に、ゆるりと頭をもたぐ。
尤も、我が王の心情は判らぬでも無い。意図は容易に掴めた。
それが仔であろうと、他のものであろうと――
内から外を案じる想いは誰であれ変わる物でも無かろうと。
他の者に訊けとの言葉には、尤もだと舌を出し入れして答える。
影竜の持ちえた事も、十二分に有り難くはあったが。]
…?
[伸ばされる手に、幼子は一度不思議げに瞬いたか。
されどそれも一瞬、事を悟れば抵抗無くその腕に抱えられた。
自らの残した跡を知らぬか、意識しておらぬか。
影輝竜の有り難い心遣いなど、幼い竜には知る由も無い。]
…ノーラ、風邪ひいた?
[ティルの様子につられ視線を天へと向ける。あからさまに眉根が寄った]
…あまり悠長なことは言ってられぬかも知れんのぅ。
天候制御が利かぬとなれば、他への影響も多々…。
ことは迅速に行う必要があるが、はたして…。
[解決の糸口が見つかるのだろうか、と視線を地へと戻し、再び顎鬚を撫でながら考え込む]
[青年が選んだのは持つ知識の開示ではなく誰がどの知識を得ているかの記憶を刻む事。説明がある様子に一歩引いて耳を傾け、また同時に方々の会話を拾っていく。
禁書として青年が持つ知識と生命竜の告げた内容に大きな相違はなく、頷く事で肯定を示した]
そうですね、早くどうにかしなくては。
[誰にともなく同意の言葉を述べ、ブリジットのする事に意識を向け掛けて近づく気配に振り向く。
陽光の末弟とその後を付いてくる知己の月闇に会釈を向けた]
あっはっは。解決とか、そんな事俺に期待するほうが間違ってんだぜ。
[疾風竜に撫でるなと言われれば、意外にもあっさりと手を放した。]
はぁぃ、一名様御予約入りまぁ〜す。
[その代わりの嫌がらせだろうか。
裏声はきっと絶対気持ち悪い。]
少しではなく心配なのですが。
[独り言のように小さく呟いた。
それから不敵な笑みを浮かべたブリジットが、力を放つのを見つめていたが]
なっ。
大丈夫ですかっ!
[弾き飛ばされるのを見て、慌ててそちらへと駆け寄った]
ブリジットさん!
[氷破竜の弾き飛ばされる姿に駆け寄る…より前に肩の機械竜が飛んだ。その身体が、ぽうと青い光を帯び、飛ばされた方向へとその光を広げて受け止めようとする]
ん、天気もそうだけど。
……ヘタすると、爺ちゃんとことか、あと、海も色々と危ないんじゃねぇの?
[竜郷の中で占める空間が広ければそれだけ、影響を被る範囲も広い、と読める訳で。
それに危機感を感じるのと、弾けるような音が響くのはほぼ、同時]
って!
だいじょぶっ!?
[飛ばされた氷竜の様子に、やや、声が上ずった]
威張るとこかよ、ってゆーか、予約とか入れなくていいからっ!
目の前、対処しろよ、おっちゃん!
[クレメンスの裏声に一発どついたろか、と思いつつ。
視線が向くのは、ブリジットの方]
仕方の無い事とも言えよう。
王であれど、本質は変わらぬ故にな。
[ 属の本質。少なからず支配され、影響を受ける。我らが存在の所以。]
我はひいておらぬよ。
影には無縁。案ずることはない。
ベアトリーチェこそ、ひかぬよう。
[ 幼児は思うよりも軽く、しかし重くも感じられた。生命の重みだ。
小さき身体を抱えると、来た道を戻り、外へと至る。西殿の騒ぎから離れた其処は静かではあれど、大気は落ち着かず、ざわめいている。天は変わらず厚き雲に覆われていた。
中庭を満たす緑は風に揺れ、木々は囁きあっているようであった。影たる我に、その声は聞こえねど。]
っ!?
[結界に拒絶されるが如く弾かれたブリジットへと駆け寄り。]
無茶すんなって!
内側に居る王たちの手に負えないものを、正攻法で解けるはずないっての…
/*
開示確認しました。
ところで一日目は書く竜王と外部の交信可能、すなわち直接竜王達に剣の問い詰めは不可能になりましたが、何かいい案ございましたら。なければどうなりと考えますが。
[弾かれた身体を、青い光が受け止めてくれて]
――と、と、と。
[ぽてん、と地面へと座り込む。
青い光――機械竜がちかちかと、その瞳でブリジットを見ている。
天竜の声、駆け寄る姿が、視界の端に移った。]
うむ。
一気に崩れることは無いじゃろうが、少しずつ影響は出てくるじゃろうよ。
じゃからこそ、迅速なる解決が必要なんじゃ───。
[ティルに対し言い終えたところで聞こえる弾ける音。見ればブリジットが結界干渉を試み失敗、弾き飛ばされている姿が見える]
ぬぅ、大丈夫かの?
…ブリジットの力をもってしても無理か。
[忌々しげに結界に視線を向けた]
って。
[ザムエルの言葉には、微か表情を曇らせる。]
…姐さんが長いこと居なくなったら、生命の海にも影響出るな。
流石にそれはちょっと、まずいわ。
[『生命』に影響が出たらどうなるか。
嫌な未来を予想していただけに、ブリジットへの対応は少し遅れた。]
っと。
大丈夫か?
[近づき、傷ついた腕に己の手の平を重ね置く。]
急に変わるのだものね……この不機嫌結界。
[不満そうに呟いて、ふるふると頭を振るって]
……助けてくれたのは、貴方?
[青い光を放つ機械竜を撫でようとするが、]
あら。
[手が、というか肘から先が、赤かった]
/*
ええと。
竜王たちがもっていないのは感知できるようです。
なので誰かが持っている、というのまではわたしたちには理解できるとか。
狐だけが「竜王が誰かに渡した」という事実を知れる
狼は「竜王が持ってないから、誰かにわたしたんじゃないか」と考えられる
ということらしいです。
聞いた情報から私なりにまとめたところ。
[焔の竜に、少しだけ情けなさそうに苦笑して]
急ぎすぎたみたいね。
ちょっと行けそうな「ほつれ」があったから、試してみたのだけど。
いきなり結界の式が目まぐるしく動いて、不機嫌になって……。
[情けないなあ、とぼやくように呟いた]
クレメンス様!
[青い光に受け止められたことに安堵の息を零し。
両の手が裂傷を受けているのに気付くと、生命の竜の名を呼んだ]
本当に、無理はなさらないで下さいね…。
[クレメンスが近くに来れば、場所を空けるか]
[てってってっ。
時折長袍の裾を踏みそうになりながら、眼鏡を手に裾を持ち上げて仔龍は走る。
進んで行ったら、何やらオトナがたくさんいるところにでた。
アーベルがこちらを見たので、急ブレーキ]
よっ!
[ぴこん、とオトフリートの眼鏡を持った手を挙げてあいさつ。
礼義なんてそんなものは仔龍の中にはない]
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