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・・・・ベルにぃが言うことかな、それ。
[そこだけはユリアンと見事に被った。]
言ってどうなるとか、ならないとか、そういう問題じゃないの。
ぼくはまぁ・・・こないだ再会したばっかだし、仕方ないかもだけどさ。
ベルにぃには前から会ってたんだよね?
[説教めいた言葉をつらつらと述べた。
続いた言葉に嘆息を零す。]
ひかりが、遠いと……つらい?
[言われた意味は、上手く掴めなかった、けれど。
ただ、はっきりと見えない時がある、という事は感じ取れて]
……まあ、確かに、俺に言っても仕方ない事かも知れんけど。
でも、何かおかしいのに、わかんないままってのは、さ。
……あんまり……いい気、しないもんだぜ?
[掠めるのは、苦笑。蒼は少し落ち着いたように、穏やかに]
……つーか、言われたくないなら、言われるような事、するな。
[最後の突っ込みには、呆れがこもったかも]
[床にぺたっと座り込んだまま、ソファーに背を預ける。]
…あんまし無理してる気はねぇんだけどな。
痛いだけ…
[無理するなとの言葉に渋々頷く。]
[なにやら思った以上に心配をかけていると察して、どうしてだろうと考え、そして自分の右腕がノーラの血で染まったままなのを思い出した]
あ、大丈夫ですよ。
ちょっと立ちくらみしただけですし……。それに、この血は私のじゃないので、貧血って訳でもないですよ。
[やはり頭をぶつけて少し回転が悪いのか、見当違いな弁解をしている]
[明らかに無理をしたミハエルの表情に、男は内心で溜め息をつく。問答無用で寝かしつけてやろうかと一瞬考えたが、男児相手にそれはあんまりかと思いとどまった]
せっかく姫君を助けて帰ったんだ。ここで倒れちゃ騎士の名が泣くぜ?
[代わりに軽い口調で釘を刺す]
ま、とにかく。
そんな状態なら、尚更無理するなよ、な?
[ふう、と息を吐いて言いつつ、手を離す。
避けられなければ、頭を軽く、小突いて]
……リディ……と。
あと、ザフィーア!
[室内を振り返り、カラスを呼ぶ]
俺、ちょっとマテウスさんたちと一緒に、色々片付けてくるから。
ユリアンの見張り、任せる。
[また駆け寄ってきたブリジットに、男は視線を向けた]
多分この騎士殿の怪我はたんこぶくらいだ。冷やしとけば大丈夫だろ。それより嬢ちゃん、昨日から病人や怪我人続きで少しも休んでないんじゃねえか?
だって、お婆譲りだしさ、多分。
なんで、僕に譲られたかは謎だけれど。
[本来なら、受け継がれないはずのものなのに。僕には]
前からアーくんと会っていて、
それでも気づかれなかったくらいだから、
大丈夫っていうのは認めて欲しいなあ。
[それは、会うのは外であることが多かったからなのだが。
実際、外ならば、大抵の場合は問題なかった]
[ブリジットから注意を受けると]
お風呂はお預けなのね。仕方ないかしら。
[少し悲しそうな顔をした]
手当てしてくださって、ありがとうございました。
・・・疲れているでしょうに、お仕事増やしてしまってごめんなさいね。
[一瞬座り込んだブリジットを心配そうに見た]
[ミハエルからは大丈夫との言葉を聞いて安堵する]
そうですね…
[マテウスの問いにアーベルの方を見て]
もう少し掛かりそうですし、先に行って支度だけは済ませておいたほうがいいかもしれません。
[そう答えて、場所を知っているだろうマテウスに付いてその場所へと向かう]
あっ、はい。
[ミハエルの言葉に頷いて、台所へと戻り。
まだ使われていない布巾を濡らし固く絞って広間へと]
…大丈夫ですか?
[頭痛を堪えている様子のミハエルにそっと差し出しながら尋ねる。
そうした辛さはここ最近自分も体験し続けているから]
人工的な光は、採取しにくいみたい。
……だから、こっちに戻って来たのもあるんだけれどねえ。
[あまりぼかしても追求を受けるだけだから、端的に]
[向けられる苦笑に、眉じりを下げて、苦笑を返す]
ん、……ごめん。
心配かけたくなかったんだよ。
気づかれなかったしさ、今まで。
[呆れを含んだ言葉には、聞こえない振り]
っていうか、見張りって何さ!
アーくんのほうが必要だって、絶対。
[銀の咆哮が響く。
力の差に、押し潰されるような感触を感じつつ]
……例え、そうでもっ……。
俺は……あきらめたく、ねぇ、よ。
[振り絞るような声は、微かに幼さを残した蒼の風のそれというよりは、蒼の青年のそれに近かったやも知れず]
わがままでも、何でも……。
そんな簡単に、選べないっ!
[痛みは鋭さを増すけれど。
それに、耐える。
どこかは壊れそうになっているけれど、それは、押し止めて]
[離れた手に安堵する。
かと思えば、小突かれて、きょとりと瞬いてしまったけれど]
……全く。そっちもね。
見えない傷も痛いんだから。
[タオルを持ってきてくれたイレーネに微笑み]
ありがとうございます。
[と、お礼を述べながらタオルを当てると、思った以上にタンコブは大きくて、痛みもあったため思わず顔を顰めてしまった。
それでも]
だ、大丈夫ですよ。
[といえたのはハインリヒの一言のおかげか]
[ミハエルが大丈夫と言っているのと、右手の血が違う事を聞き少しは安堵し。]
立ちくらみ、ですか。当帰があるけど、飲みます…?
[こちらも苦い薬湯だが。][弁解を真摯に受け止め、尋ねたり。]
…こういう状況下だしね。気ぃしっかりもたねっと…。
ストレスとかでおかしくなんない方が、どうかしてるさね。
[それでも体力は温存しておかなくてはと、痛いとこ庇いながら食事は口にする。]
あ、いえ。休みはしました…
[が、昨日から怪我人が多く、連続しての作業が体力と気力を消耗させたままなのは否定できない。]
[おまけに朝は、死んだ人達の怪我を包帯で巻いていった。][けっこうな重労働だったりするし。]
でも、大丈夫です。
…せめて、ローグとしてやれる事くらいは、やらないと。
[私に出来る事は少ないからと、呟いて。]
[当帰があるとうブリジットの言葉に、しばし思案して、無理をしすぎて倒れる方が迷惑が掛かると思い至り、薬をもらうと首肯した]
りょーかいっ。
こっちは任せた。
[アーベルには至って真面目に敬礼のポーズを取る。拗ねたのは知らん振り。
黒鳥には手招きをするだろうか。]
おばあちゃん譲り?
[ユリアンの言葉には、にこにことした老婆の姿を思い浮かべる。その様な様子はあっただろうかと首を傾げた。]
いーや、認められないな。
[最後だけはきっぱりと告げた。]
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