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土砂崩れの件は、確かに見た俺が伝えるのがいいよな…。
おっけー、仕方ねー。西行院サンにぁ俺が行くぜ。
電話も含めて一手間で済ますのがいい。
[告げると、だいぶ乾いたがまだ水浸しの合羽に代わり、旅籠から傘を借りる。道順を主人に聞くと、出かけた。]
[目的地の商店には5分もかからず到着する。からりと扉を開け、商店の中へと足を踏み入れた]
こん、にちは。
おじさん、電話、借りても、良い?
[挨拶と共に用件を告げる。しかし、返事が、無い]
………?
おじさん?
居ない、の?
[店の中には誰も見当たらない。店番も置かずに居なくなると言うのはまずあり得ない。不思議に思い、家へと繋がっている扉へと近付いた。軽くノックをする。返答は、無い]
誰も、居ない、の?
[この商店は夫婦で経営している。いつも少なくともどちらかは店か家に居るはずだ。返答が無いと言うのは、おかしい。不思議に思いながら、家へと繋がる扉をゆっくりと、開けた]
……───っ!!
[目の前に広がったのは、見慣れた部屋。ただし、床も、壁も、家具も、紅いモノに彩られていたが。奥には人の形をしたモノが2つ、並ぶようにして転がっている。それを見てしまい、それが何だったのかを、理解してしまった]
い、やぁっ…!!
[反射的に後ろへとずり下がり、がたん、と後ろにあった物にぶつかる。両手で口元を押さえ、ガタガタと震え始めた。誰が、どうして、そんな考えと恐怖が榛名を襲う。その場に居るのが耐えられなくなり、逃げるようにして商店を出た。傘も差さずに家へと駆ける]
お、母、さん…!
商店、の、おじさん、達、が…!!
[少しの距離でも榛名の身体には辛いものがあり、駆けた影響で息を切らせながら家へと飛び込む。玄関で叫び、母親を呼ぶ。が、居間に居るはずの母親が姿を現さない]
…おか、あ、さん…?
[もう一度母親を呼ぶ。返事は、無い。嫌な予感が心を支配する。
恐る恐る、家へ上がり、居間へ続く扉をゆっくりと、開ける。母親の姿は見えず、先程のような紅いモノは無かった。少しだけ、安堵。しかし先程まで居たはずなのに母親はどこへ行ったのだろうか?]
お母さん、どこ?
[尚も母親の姿を探す。ふと、仏壇のある部屋へと足を向け、襖を開けた]
[仏壇に縋るような姿勢で倒れる母親の姿。床と、壁と、仏壇と、そこに飾られた父親の写真が紅く彩られていた]
い、やああああああああああ!!
[叫びながら、部屋から逃げ出した。泣きながら、叫びながら駆けて、靴も履かずに玄関を飛び出す。勢い良く扉を閉め、扉に凭れ掛かり、そのままずるりと座り込んだ。膝を抱え、ガタガタと震える。息が荒い。発作が起きていないのは奇跡とも言えるだろうか]
[単純に厚意からか、延々と玄関に立たれることを良しとしなかったのか。
見兼ねたらしい使用人が傘を渡してくれた。]
あァ、すいません。
今度返しに来るッス。
[そう礼を告げ、傘を広げる。
随分と使われていないようではあったが、雨を凌ぐのに不都合は無い。]
[靴に水がしみている。雨の中山道を歩き過ぎた。]
[不愉快な感覚に、いっそ裸足になっちまおうかなー、などといった考えが浮かぶ。]
[と、そのとき。視界の端に異様なものを捉えた。]
…足?
[商店街へ差し掛かる道の曲がり角の、ブロック塀の影から子供のが出ている。]
[足の裏を空に向けて無造作に転がっている様子は、その足の持ち主が倒れている事を予想させる。]
[転んだのだろうか?にしては、見つけたときから動き出す様子が無い。]
……て、あちゃ、降ってきやがったっ……。
[家を出てしばらく進んだ所で降り出した雨に、舌打ち一つ]
傘持ってきて、正解だったか。
[持ってきたというか、持たされたというか、なのだが。
ともあれ、肩に担いでいた傘を開き、先を急ぐ。
雨音のせいか、周囲の異様な静けさに気づくこともなく、先を急いで]
ん?
……榛?
[目指す家、その前に座り込む姿に気づいて足を速め]
榛? 榛、どうしたっ!
[明らかに異常な様子に、慌てたように名を呼びつつ傍らに膝を突いた]
[泣き声すらない。]
…!!
[瞬間、傘を投げ出して駆け出していた。]
[角が近づく。視界に少しずつ脚部が入り始める。水溜りが出来つつある地面に横たわる脚は、動かない。]
[あれは、あの脚の周辺の地面の色は、赤土の色だろうか?]
[飛び出す。あったのは、予想通り、うつ伏せに倒れ動かない子供の身体。そしてその面に伏せった腹部から、赤く染まった雨水が染み出していた。]
!!!…こいつは…。
おい、大丈夫か!おい!
[側に跪いて抱き起こし、仰向けにする。]
…!
………ックソ…。
[首に手を当てるまでもなかった。腹部がごっそり抉れている。刃物でどれだけ切り裂いたらこんな傷になるのだろうか?]
[苦悶と、恐怖に歪んだ顔のまぶたを閉じさせながら、叫んだ。]
誰か!誰か来てくれ!誰か!!
[何で、どうして。そればかりが頭を支配する。先程見た二つの光景が頭から離れない。どちらも、親しかった者達。ショックは隠しきれず、目を見開いたままガタガタと震えていた。
膝を抱えたまま動かないで居ると、聞き慣れた声が自分の名を呼び、傍に誰かが来たことに気付く。ゆっくりと顔を上げた]
…ふ、ふみ、と…。
史人ぉ…!
[そこに居たのは幼馴染の姿。恐怖に強張った表情で史人を見上げ、それは徐々に泣き顔へと変化する。膝を抱えていた腕が解かれ、縋りつくように史人へと伸ばされた]
お、かあさ、ん、が…!
お母さん、がぁ…!!
[言葉はそれだけしか紡げず、続く言葉は嗚咽に飲まれた。ただならぬことがあったことだけは、伝わっただろうか]
[雨の中を進む。]
まァ、雨だしな・・・
[周囲に人影は無く、旅籠までの道を辿る。
丁度、商店街の傍を通り掛かった頃だろうか。
叫び声に、ぴたりと足を止めた。]
ん?
[傘が転がっている。]
[視線をずらすと、旅籠の客である青年の姿が見えた。]
おゥ。
何してんだよ、濡れッぞ・・・?
[かれの位置からは、未だその先は見えない。
訝しげに近付いて行く。]
[呼びかけに応じるように上げられた顔。
その表情の変化に戸惑う間もなく、縋るように伸ばされた手。
戸惑いはあるものの、今は支えてやらなくては、と察して幼馴染を抱き止めた]
おばさん、が……?
[紡がれた言葉と、嗚咽。視線を一瞬、閉ざされた玄関へと向ける。
掠めたのは嫌な予感と、昨夜の丘の光景]
……榛……榛、落ち着け。
一体、何があった?
[落ち着かせようと、背を撫でてやりつつ、そっと問いかける]
[抱きとめられた史人の胸で泣き縋る。しばらく背を撫でられると、少しずつ落ち着いてきて。一言ずつ言葉を発する]
い、え…。
ぶつだん、の、ところ…。
おか…さん、が、ま…かに、なって…!
[未だ嗚咽は続いているが、どうにか言葉を紡いで。場所と、何を見たのかだけを伝えた]
へ?死・・・
ハハ、んだよ、ソレ・・・
[浮かべた笑みは僅かに引きつった。
青年の先、転がる身体。]
・・・・ッ、冗談だろ・・?
意味分かんね、
[数日前に見た宮司の遺体とそれが、脳裏で重なる。
口許を押さえ。]
そ、・・・だな。
確か、あそこのオッサンが・・・
[聡の言葉に頷いて、近くの商店へと駆け込んだ。]
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