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[そして、新たなオトフリートの言葉には強く首を横に振り、]
いいえ。集団無意識といえども、『世界の意思』というものには直接手を出すことは出来ません。
精々が、いくつかの種を投じ、その作用によって『世界の意思』をそうあれかしと変じさせていく。
ですので、今回の件に関しては、その種を見つけ出すことが出来れば。
…や、うん。
お腹空いたなーって思って出てきたら、なんか物騒な物音がすっからさ。
[びしぃと指差されて、思わずその指にこっちも指を伸ばしてみたり。]
まぁ、十分寝たし平気だって。
[周りの話を聞きながら、
そういえばとそっとこえで語りかける。]
アーベル殿。
結界を逃げ場所にするのは良いのですが、入るのは探るようにすれば入れるのでしょうか?
[その中ではギュンターが欠片と戦っているとか、そんなのは知らない**]
―西殿―
揺らすものに関しては、まぁ概ね知ってるのに近い、のかな。
[各位知に関して語るのを見て、自分も軽く言っておく。
各位の話を聞く側に回ったのは、おそらくは疲労の為だろう。]
…種。
[漸く、自分の考える白黒に話が辿り着いた気がして、背筋を伸ばしなおす。]
それを見つけ叩けば良いのですね。
問題はそれを見つける手でしょうか。
[結界に触れるティルには、少しばかり心配げな目を向ける。]
―西殿―
種を見つけ出す……。
[一瞬、クレメンスへと視線を送ったが、直ぐにまた時空竜へと見向いて]
その方法も、知っているの?
―木陰前―
[時空竜の言葉に耳を傾け、智から引き出した記録と照らし合わせていく。意識などについての話にはレンズ越しの紺碧に興味の色が過ぎり、口元にも常の穏やかな笑みが浮かぶ。
大地竜の心の書と言う声には青年の視線はそちらへと流れ、口を開くことは無いが頷いて肯定を示した。
そうして全て聞き終えてから、ユーディットの方へと踏み出す]
世界がある限り常に新しい事は生まれています。
だからこそ、記録する者達がいるのですよ。
[穏やかな笑みで噛まれていた爪へ視線を落し、手を伸ばす]
……ですから、噛まずとも。
−東殿回廊−
[どうしようかなあ、どうしようか。
右に行っても同じような廊下、左に行っても同じような扉。
口の中の飴はもうすっかり無くなってしまって、今は薄荷の香りとともに。
ずるずるとした布と共に動いていたけれど、ぴた、と足が止まる]
…疲れた。
[迷子、とは決して口にしない。
むく、と頬をふくらませて]
[指と指を突き合わせて、どこかで見たような光景だとか、そんな話は置いておいて]
だから、ダーヴの平気はあてにならないんだって。
あ、黒いのとか触っちゃ駄目だからね?!
焼こうとしても駄目!
[ああ、このままデコピンしてやりたい、とか猛烈に思ってるみたいです…メタルの方の手で]
天秤を揺らす、つまりバランスを崩すということではないかの。
世界のバランスをな。
[ダーヴィッドの問いに己の見解を口にする。居ることに気づいてはいたが、話の途中だったために後回しに。その姿に視線を向けてから右手を上げ挨拶の代わりとする]
此度の竜王様達の封印。
これが「揺らすもの」の介入となると、ダーヴィッドが読み取ったバイパスとなる存在、それが「揺らすもの」に干渉された者と言うことになる。
さて、その干渉された者と言うのが誰になるのか。
それが問題じゃな。
[改めてやるべきことを整理し、口にする。
木陰傍にノーラの姿を見止めると、そちらに対しても右手を上げることで挨拶に代えた]
― →西殿―
[中庭を抜け、人の集まっている方へ。
こちらに気がつく者がいれば頭を軽く下げただろう。
後は交わされる会話を邪魔してしまいそうで、静かに聞いていた]
成る程。
ああ、被害は少ないのに越した事はないしな。
[そう口にするのは、生命竜としての性か。]
俺とオティーリエには無理…だろうな。
ちとそっちも任せるわ。任せっぱなしで悪いが。
[アーベルにそう告げながら、オティーリエの言葉には。]
ん?逃げ場所…?
[重ねるようにして尋ねた。]
…あぁ、それは聞いてる。
谷の方でも色々それでえらい事になってるらしいからなぁ。
[真顔で答えるも、指先はちょんちょんとつついたり遊んだり。]
まぁ、あれだよ。動けるうちは平気じゃんさ。
[その発想がよくないにちがいない。]
種……か。
[聞こえてきたユーディットの言葉を小さく復唱する。
ミリィの視線に気づくと、だいじょぶだいじょぶ、と言いつつひらひらと手を振り。
それから、改めて両手を当てて目を閉じ、周囲に風を呼び寄せる。
閉ざされし空間にも、風は行き交うのか。
内にあるものの存在は、微かに感じ取れた]
ん。
やっぱ、見たり聞いたりは、無理、かぁ……。
ちぇ……ギュンターの爺様と話せれば、情報も入るだろーに。
[オティーリエの問いに此方もそっと囁き返す]
入りたいと願えば、貴女の心の絡んだ印が反応します。
送り込むのよりもずっと易しい筈ですよ。あちらは結界と関係ない他者ですので心の力を多く使いますから。
クレメンスも同じように入れます。
ですが他者を伴うのはやはり無理ですので。
[安定した移動は後から整えられても、結界の大部分は最初の発動に使われた心の力に準じているのだと生命竜に説明した]
―西殿―
[ブリジットの視線に気づけばへらり、軽薄な笑みを返し。
遅れて現われたエルザとノーラには、ひらり手を振っておく。
ふと、エーリッヒとダーヴィットの会話を聞いて、機鋼竜のが触りそうな気がとか思ったりとか。]
…………。(ふるふる
[ブリジットの問いかけには、無言で首を横に振る。]
私にはそういう手段も力もありません。
ただ、それが善であろうと悪であろうと、私はこれまで蓄えてきた知識と照らし合わせても、それを肯定するきが更々無いのは事実です。
[毅然とした態度で断言。だが、すぐににっこりと笑うと]
……そして何よりも。
彼らは我が主に手を出しました。それだけで万死に値するのは当然です。
[それは笑顔で言う台詞じゃない。それはあまりに怖すぎる。]
[ 此方に意識の向いたものには一礼を返したり手を振り返したりはしたものの、口は開かず暫し耳を傾ける。
少し事態を把握したところで、彷徨う眼差しが周囲を見回す。
騒動の跡は既に薄く、力の残滓が僅かながら感じ取れるばかりだった。]
[しばらくそうやっていたものの、やがて、結界から手を離し。
話の輪の方を振り返る]
……オレ、ちょっと、蒼天の座に戻る。
ねーさん、心配だし……。
『座』の力、借りれば、天気とか、マシにできるかもしれねぇから。
[かけた言葉の返事も聞かず、たん、と地を蹴る。
常磐緑のマフラーが翻り、その身は容易く空へと舞う。
直後、同じ色の光が弾け。
次の瞬間、空には天翔ける*疾風の竜*]
焔の若竜殿の読み取る存在。
それで見つけられれば…――
[眼鏡の奥で濃紅の目を細める。
疾風の竜が手をひらひら振るのを見た時、ユーディットの言葉が耳に届くと小さく頷いた。
自分の記憶に彼女の王が会議に出た覚えは無い、それでいてこの騒ぎに彼女が怒っていても無理も無いと思っていたから。
――勿論、彼女の本当の心中は想像するしかないのだけれど。]
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