情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[童子に導かれるように──否、その後を追うように、か。
やって来た者の姿に、またまばたき。
てん、と。
庭にひとつ、鞠をつく]
……だーれ?
[投げる問いは、先ほどと同じく。
しかし、そこには僅かに好奇の響きもあろうか]
鈴……
鈴がおらをよんどったん?
[青年の言葉に、目をすこし大きくして]
鈴は、自分で鳴るんじゃろうか……?
[こわかぁ…と小さく呟いた]
[鞠をつく子の問掛けに、答えはただの一つだけ]
おらぁ……ねいろ、じゃぁ
〔静かなる音色に誘はれ辿り着きし建物は、
川の傍ら廻り回る羽根車の小屋に接す館。
戸を叩く間もなく出でた童子に導かれ
中に入りしまでは記憶にあり。
けれど眠りに就きしはいつの事か、
奇しくもとんとおぼえはなかりけり。
此はいかなる場所なりや。
今はいかなる時間なりや。
我はいかなる人物なりや。
答へを知らぬか知れど答えぬか、
問えども童子はかへりことせず、
笑ひ咲ひて哂ふばかり。〕
ここ、どこなんじゃぁ?
おら、……なぁんもわからんのじゃ
…………にいさまたち、知っとる?
[答えない童子たちと違い、答えが返るかと]
[そう問うて、きょろきょろと見回す]
[白い花がちらついて]
……きれいな花じゃぁ……
〔とん、とん、とん、と。
階段を下る音は軽く、耳澄まさねば聞えぬほど。
庭を臨む縁側まで辿り着けばそこにあるは人の気配。
紅付け指、赤い爪の指を朱唇に当てて顔を斜めにし、
猫の眼は興味深げに見慣れぬ男と子らを見遣る。
鈴の音、りぃんと、空気までも冷やして響き渡る。
同じ顔した童子らは、笑ひつ女の傍を駆け抜けた。〕
[てん、とまたひとつ、鞠をつく]
ねいろ、ていうの。
[告げられた名を、繰り返し。
鞠から片手を離して、自分を指で示す]
風漣、だよ。
白い花、きれいだよね。
[また、鞠を両手で持ちつつ、ふわり、笑う]
おんやまあ。
客人は他にもいなさったか。
初めて見る顔か二度三度見る顔か、
生憎覚えはないけれど、
ともかく今の出会いに感謝して、
今日和とでも言えば好いのかな。
[どこか芝居がかった言い回しをして頬笑む]
ねいろ坊かい、俺は烏さ。
ここがどこかは、俺も知らないねえ。
けどまあ、綺麗なところじゃないか。それに酒…いや食べ物もたんとある。
呼ばれた訳が判るまで、のんびり遊んで過ごすがいいよ。
[呑気に言って、また部屋に増えた気配に視線を巡らせる]
これはまた、綺麗どころのお出ましだ。
[呟いた声は嬉し気に響いたろうか]
[女の声に、そちらを振り返る。
ひょう、と、空へ一度鞠を投げ]
……こんにちは?
[鞠を受け止め、ゆるく首を傾げつつ、挨拶を返す]
[女の口調に、やはりお仲間かと見定めて、笑みを浮かべて一礼する]
さて、覚えの無いのはお互いさまのようですよ。
招かれたのは、他にもおいでのようだが、招いた方は姿も見えない。
せいぜい、互いに仲良くするしかなさそうです。
俺は烏と申します。どうぞ御見知りおきの程を。
そこな旦那、褒めても何にも出やせぬよ。
何しろ己が誰かもわからぬのだから、
他者にやるものなどあろうはずもなし。
はてさて、ゆいつ持っているとすれば、
“あやめ”と呼ばれる名だけかな。
けれどもそれすら困った事に、
如何様な字を書くかも忘れちまった。
はてさて、ここでは大切な事でもなかろうか。
[かかった声にちいさな驚き]
[それでも頭をふかく下げて]
こんにちは、おねいさま
[顔をあげて]
[大にいさまの言葉に頷く]
からすおにいさま。
おにいさまも知らんの……
遊んで。
何をすれば、遊べるんじゃぁ……?
風漣、だよ。
[もう一度、繰り返すのは肯定のためか。
きれい、という言葉に同意を得れば、またふわり、嬉しげな笑みを浮かべて]
風漣は、白いの、好き。
[ねいろは? と。どこか、楽しげに、問うて]
〔飄々、空へと舞うは朱と金の鞠、
けれど天には届かず坊の手に還る。
操る主は濃色の子、
対するは臙脂の子、
見守るは紫苑の男。
女の紫黒に映るはただそれだけ。
交わされし名の一つ一つより、
心に残るは色ばかり。〕
仲良う……
じゃったらうれしいんじゃ
[大兄の言葉が耳に届いて、顔はゃうやく満面に笑み]
[小兄の言葉に、こくり]
おら、好きじゃぁ
白いん、きれいじゃけ
ああ、宜しく頼むよ。
[二人の童を見ながら縁側に腰下ろす]
招いておきながら姿を見せぬとは。
童子らも世話はすれども笑ってばかり、
何を問うても答えは返らず困ったものだね。
されどこうして会ったのも縁の一つ、
仲の好く出来るものならしたいものだね。
白いの好き、おんなじだぁ。
[返された言葉と、その表情につられてか、彩る笑みは深くなる。
てん、てん、と。
また、つかれる、鞠。
朱と金の華はくるり、くるりと色彩を巡らせ。
白花色の小袖をまとった童の手に、還り]
ねいろも、遊ぶ?
[そして、それは問いと共に差し出され]
[嬉し気な子供に目を細め、腰かけたあやめの言葉には、にこにこと頷いて]
まったくもって、判らぬことばかり。
されど、仲良きことは麗しきと、古い諺にもありましょう。
まして、美しい方との縁とあれば、幸運と呼んで良い。
白いのは、好き……。
[言葉が途切れる。
ほんの少し、思案するよな色彩が掠めるが、すぐに消えて]
うん、好き。
[もう一度、繰り返す]
じゃあ、遊ぼ!
[はい、といいつつ、鞠をその手に渡して]
おやおや、
口の上手い旦那だね。
これを幸運と言うなれば、
世は幸に溢れ返ってしまうよ。
[口許に手を添えて可笑しそうに目を細む]
さてはて、
花には鳥、音には風。
これもまた似合いと言えようか。
[首を傾げられて、きょとり、とまばたいて]
つくの、こうやって。
[言いつ、手首を返して、庭に向けてつく仕種]
唄にあわせて、てん、てん、て。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新