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流血の惨事って……ああ
[そこでやっとこ血が止まってないことに気付いた様子
おもむろに額に右手を持っていって]
えいっ☆
[そういうと同時、右手がバーニング。炎がぶわぁ]
それは、今に始まった事じゃない。
[半分厭味の一言にも平然と。
六年もいれば色々とあるようで]
いや、自分を求めて追っかけて、っていうならまだしも。
目的が他の男だったりすると、さすがに空しいぞ。
[へらりと笑う様子に苦笑を浮かべる。
水晶龍は、灰銀の龍に同情めいた視線を向けていたかも知れない]
[そうして炎が収まると、額からぷすぷすと煙を出してへらりと笑う
そして、懐からタバコを取り出すと1本銜えて指から火を出して着火
ぷはーと紫煙を吐き出し]
んで、何の話だったっけ?
[見事にこいつの方が鳥頭なのは確定的に明らかなのであった]
……お前、なぁ。
[焦げても平然としているユリアンに、呆れたような声を上げつつ]
というか、校内禁煙だろうが。
雷帝と女帝にどつき殺されても、知らんぞ。
[女帝=アーデルハイド寮母の事らしい。
取りあえず、突っ込みを飛ばしてから]
だから、なんで落ちてきた……いや、いい。
ところで、こんな所に落ちてきた、という事は、『魔除けの儀』に参加するつもりか?
[まだ手に持っていた申請書をひらひらさせつつ、微妙に話題を逸らしてみた]
5人目、翠樹学科2年 イレーネ がやってきました。
「次の課題は『魔除けの儀式』に参加すること」
…はい?
「アレに参加して、願いを叶えていらっしゃい」
……はいぃ?
[呆然として導師の顔を見れば、そこにあるのはCatsmaile]
「だってねえ。ずっと気にしてるでしょう、あの――」
ち、違います!
そういうのじゃありませんっ!!
[必死に否定しながら両手をパタパタと振っても。
いやだからこそ導師の愉しそうな表情は変わらない]
「そーぉ?
まあいいわ。とにかく頑張っていらっしゃい」
[変更はしないというように、ヒラヒラと手が振られた]
[そんなやり取りがあってから数時間。
ようやく固めた覚悟と勇気を振り絞って中庭へとやってきた。
さてどうすれば参加できるのだろうか。
学園での生活ももう6年。しかしこれに参加するのは初めてだった]
……!!
[そして前途は多難だった。
一番苦手な火が、そこで吹き上がったりしていたのだから]
そりゃそーなんだけども。
まぁ結局逃げることになるからどうなってようがあんまり関係ないや。
[両手を頭の後ろに持って行ってけろりと言った。
炎で血止めするのを見ると、暗翠が何度か瞬いたり]
おー、豪快。
[ゼルギーの言葉にひらひらと手を振り]
んな固い事言うなって
あっ、ちなみにチクったら燃やすかんね。もう色々と
[そう言って、ゼルギーはもちろんライヒにも釘刺し
続く言葉に、んー? と首を傾げるが]
…………あー、そーいえばもうそんな時期だっけか
参加ねー、どーすっかねー
[胸元のペンダントをギュッと握り締める。
冷たい感触が伝わってきてホッとする]
…大丈夫なの?
怪我したのだったら、手当てする?
[ゆっくりとユリアンたちに近づきながら、声を掛けた。
若干の緊張は仕方がないと思って欲しい。
本質が雪に近い身にとって、火はどうしても苦手分野なのだから]
ま、もし担当する事になったら頑張れ。
何事も経験だ。
[けろり、というライヒアルトにくく、と笑いながら言って]
燃やせるものなら、燃やしてみろ。
[ユリアンには平然、とこう返す]
ああ、そういう時期だ。
参加するなら、一筆書いていけ。
[まだ持っていた申請書を一枚、押し付けて]
他にも、申請書いるヤツ、いるかー?
[周囲に向けて、声をかけてみた]
俺らより自分の使い魔に言った方がいんじゃね?
[流血してた人──ユリアンの言葉にはそんな言葉を返した。何かそんな感じがしたから]
怪我もう治ったみたいだぞ。
[声をかけて来る人物には視線を向けてそう返す]
あーい。
と言うか自分から申し出たんだから頑張らないはずがない。
…もし俺が鬼役になったら、ゼル先輩協力してくれる?
[ふと思いつき、にこぱと笑いながらゼルギウスに訊ねてみた]
ん、ああ。
書き上がったら、あっちのボードに貼っておいてくれればいいからな。
[片手を上げたイレーネに一枚手渡し、メモボードを指差す。
現在、ボード前は参加者チェックする女子で賑わっていたりするが]
そういや、そうだったな。
[酔狂なヤツだ、というのは表には出さず]
まあ、人手がどうしても足らん! となったら、俺も裏方に回るだろうから、その時は嫌でも協力する事になるだろうが。
[場合によっては、邪魔する担当だったりするが、それはさておき]
その方が面白い、と思ったら、そう動くつもりでいる。
[にこぱ、と笑う後輩に返すのは、なんともびみょーな一言]
それなら。いいの。
[ライヒアルトに小さく頷いて。
ゼルギウスに示された先、集っている女子の多さに溜息ほふり]
…うん、分かった。
[少しでも人数が減ったら貼りに行こう。
そんなことを考えながら申請書を埋めていった]
────
■氏名:イレーネ=ラズライト Irene=Lasurit
■所属学科:翠樹学科・2年
■種族・年齢:半妖精・20歳
■その他特記事項:妖精というか雪女。
死んでしまうほどではないが暑さに弱く炎が苦手。
胸に下げている瑠璃のお守りの中には氷精霊が住んでいる。
これを使って色々調節したりしている、らしい。
────
ちぇー、人手足りなかったらか。
可愛い後輩のために一肌脱いで欲しかったなー。
[少し残念そうに口を尖らせる。今のうちに味方をつけておきたかったようだ]
鬼役って結局少数じゃん?
寄ってたかってになると数の暴力染みると思うんだよね。
[ボード前の賑わいに、若いよなあ、とか、やっぱり21歳らしからぬ事を考えつつ、ライヒアルトに視線を移す。
肩の水晶龍は近いものでも感じたか、やや小首を傾げてイレーネを見ていたりするのだが]
そも、自分が委員と忘れていたような俺に、何を期待しているか。
[自慢になっていない。
全然自慢になっていない]
確かに、少数だからな。寄ってたかられると、死ねる。
[これまた、経験談らしい]
今年の鬼はライヒアルト君なの?
競争率、上がるんだろうなぁ…。
[目を瞬いてからしみじみと呟いた]
人海戦術も一つの手段?
でもその後がまた大変そう。争奪戦になりそうで。
[水晶龍の視線に気付いて、こちらもこてりと首を傾げた。
その気配は心地よくてちょっと口元が緩んでいる]
[平然と返すゼルギーに「相変わらずからかい甲斐のねー奴」とぶーぶー文句たれつつ、押し付けられた紙にさらさらーと記入]
■氏名:本名 ユウヤ=ホムラ(穂村 雄哉)
ユリアンユリアン間違って呼ばれてるうちにどーでもよくなったらしい
■所属学科:火炎学科4年
■種族・年齢:いたって普通の人間。年齢18歳
■その他特記事項:
よくある異世界から落ちてきて保護されたクチ
変わったことといえば、落ちてきた当初からやけに火の扱いにこなれていた事くらい
ちなみにかなりのH……もといバカ。
そのくせに悪巧みに関してはやけに回転が速く、効率的に動く
使い魔は烏の空(うつほ)。足は2本だ安心してくれ(何
ちなみに空の方が多分賢い。鳥に負けるとかありえん(笑)
えー、委員とかは関係ないでしょそこはー。
少数派の方が面白いと思わない?
[味方に加えようとするのは諦めていない模様。続く経験談には「うへぇ」と声を漏らしたとか]
で、何でボードの前にあんなに女子が集ってるんだっけ?
[理解してなかったとか]
まだ確定じゃないけど。
ダチに推薦してっては言った。
[イレーネの疑問には簡潔に答え]
人海戦術された方はたまったもんじゃないけどな。
つか争奪戦って何?
[表情の変化に気づいた水晶龍、挨拶するように尻尾をゆらり、とさせていたり]
さて、どっちが面白いかは、状況次第、だからな?
[諦めた様子のない後輩に、どこまでも冗談めかして返し]
誰が参加するかの確認、だろ。
自分の意中が出ていた場合、直接突撃して告白する……というケースも過去にはあったからな。
[疑問の声には、興味なし、といった様子でさらりと返す]
[書いた用紙をぴらぴらさせつつ、ボード前に群がる女子にじとーとした視線]
……うぜぇ
…………燃やすか
「いや、洒落にならないから」
立候補なんだ…!
うん、でも集団戦禁止とは聞いてないし。
[勇者を見る目でライヒアルトを見た。
参加したことはなくても話には色々聞いていたりするわけで。そりゃもう女子通信網で色々と]
……最終的に勝つのは一人、だからね。
[こちらは目を逸らしながら。
水晶龍の尻尾がゆれるのを見れば、小さく手を振ってみたり]
[耳に届いたユリアンの呟きに]
……やめんか。
[突っ込みと同時、その頭上に向けて『魔本』召喚。
ちなみに、角直撃コースです]
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