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[ぎしり。耳奥で痛む音。
僅かに眉を寄せた。
舌打ちは誰のものか。
深呼吸、震える息を押さえつける]
…貴方は何者?
外への通信手段を知っているの?
[壊れたような音をたてた通信機。
一縷の望みを繋ぐように]
─大広間─
……いや、違うだろ。
[問うような声>>19に、ちら、とそちらを見やる]
どうやら、あの声に反応して飛び出してきたようだからな。
[淡々と言いつつ、呼びかけに薄目を開ける老人の様子に、軽く、天鵞絨を細めた]
…、…
[大丈夫、とオトフリートに返事は出来なかった。
確実に病が身体を蝕む音色を聞いてしまったのだから。]
ぁ…
[エーリッヒの咳に視線を向ければ、彼の手の色が先刻よりも悪化しているのが確認出来た。]
…ベアトリーチェは、身体…大丈夫?
>>26 ブリジット
ワシは……ヌシらと一緒……じゃ。
外はわからぬ……それは、ゼルギウスと……じゃが、壊れてしもうた……。
[そして、目を閉じた。]
……大丈夫ですよ。
少し……張り切りすぎただけで。
[背に脂汗を掻きながら、
ベアトリーチェの傍から寄ってくれたオトフリートに微笑む。
ぐらり――傾ぐ身体、支えられて表情に苦いものが混じる。
無意識に首のバンドを隠した。]
うん。そうだね。
僕は、端の方で休憩、するね。
[少女の気遣いに、返す声音は意識して柔らかく。]
すみません。もう、大丈夫です。
[支えられて感じた温もりに、まだ諦めてはならない。
そう思えたからか、オトフリートに礼を述べると、
のろのろと端の方へ移動し始めた。]
−大広間−
[ゆっくり、ゆっくり]
[何が起きている?]
[倒れた男]
───何が、起きてる。
[まるで誰かに問うかのように、呟く]
[老いた男を見るのは初めて]
[先程のノイズ交じりの声なのか]
[でも、違う気がする]
エーリッヒ…
[名を呼び心配気に新緑の視線を向ける。
笑みが返ってきても表情は消して変えず
唯、無理はしないでと新緑は謂うだろう。]
…食事は少し後ね。
[大広間へと足を向けて、倒れる老人。
話しかける人、その近くへと足を運ぶ。]
ゼルギウス……?
さっきの声の人のこと…?
あ、 っ…
[問いを重ねる前に、
老人は眼を閉じてしまう。
自身の火傷の痛みも遠く。
ぎゅっと手を握りしめた。
触れた膚はつめたい。
ひどくつめたい。]
う、ん。ノーラさん、私はまだ、平気。
少し、体が重いけど。
[少女の服から覗く手足は、白い。青白くも感じる肌は、それでも見えない部分で変色していた。
自身の目にふれる事はなかったけれど]
まだ、歩けるもの。ノーラさんも、辛いなら言ってね?
[新緑の瞳は人の顔ではなく少し下、首元へ走る。
倒れている老人――数値。Lv4。
傍で話しかけている女性、ハインリヒ、ダーヴィッド、小さな少女…視線を向けながら]
…
[倒れる老人に聞きたい事はあったが人が居る場所では控えたくて数歩退いた。]
>>34
そうか……。爺さんも、やはりメデューサだったのか。
運ぶなら手伝おう。
[ハインリヒの言葉に頷いて老人の足元に座る。だが…]
……ツヴァイ?
[ふと見ると、こちらを睨むような目つき……。
それが、自分の首に注がれているのを確認すると、戸惑ったように目を伏せるが……]
まだ大丈夫だ。手足は動くし、頭もはっきりしている。
[小さな声でそう告げる。]
[伸ばした手に、エーリッヒの重さを感じる。
少し汗ばんでいる彼に、少しだけ眉を寄せて。
首筋の数値には視線を走らせようとするが、彼が隠すならすぐに視線を逸らした]
……は、りきるのも、無理はないですよ。
水を、あとでお届けします。
[普段より、少しだけゆっくり言葉を紡いだ。
一度紡ぎ始めてしまえば、それはもうすんなりと出てきて]
[彼が望むなら、エーリッヒを支えるようにして端へと進みながら、気遣ってくれる少女の方を見る]
ありがとうございます、ベアトリーチェ
私は、本当に、大丈夫ですよ。
実は、かなり、まだ体が軽いですから、全然元気です。
[これは、本心だった]
壊すのが、仕事、ですか?
土木屋さん、か何かなのでしょうか。
[離れていくエーリッヒにの方を向いて、その足音を確かめながら心配する]
エーリッヒさんの声、苦しそう。
さっきの、ゼルギウスっていう人のところに行けば、みんな助かるのかな?
助かる薬があるなら、持ってきてくれるといいのに、どうして呼びつけるんだろう。
[別の目的でもあるのだろうか、と思案する]
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