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[ケースを、卓上の元の位置へ戻して。
足早にその廃墟を後にしようと、半二階から、階下へと飛び降りる。
固い地面へ難無く着地すると、煽りを食らって砂埃が舞った。
――振動にか、遠くの方でガラリと何かが崩れる音がする。
しかし其れにすら、ゆるりと翠を瞬くのみで。
…周囲のものが、全て彼らの物かと思うと
あまりにも下らな過ぎて、触れる気すら起こらなかった。]
――本当に、
[下らない。
嘲笑うかのように、小さく鼻を鳴らして廃墟を後にする。
荒んだ廃墟を吹き抜ける風が、さらりと金を*揺らした*]
−中央部・廃墟−
[相も変わらず、片手に端末、片腕に鞄、そして学生服という態で歩む。足取りには以前より緊張のいろが窺えるものの、やはり、素人レベル。]
東が湿地帯で、南が砂漠――
一番使えて、難しいのは、やっぱり此処…… かな。
[彼女なりに気を遣ってはいるらしいが、足音はちっとも潜められていない。
遮蔽物が多く、隠れるにはいいだろうが、その前に転んで自滅しそうだった。]
[ガラリ、崩壊の音がする。]
うえ……
[思わずあげかけた声を、両の手で口を塞いで抑えた。
代わりに飾りがじゃらりと音を立てるから、意味はないようなものだが。]
……はあ。
[手を下ろして、息を吐き出す。]
にしても――すっごい、な。
色々、ある。
[警戒するならば、独り言は口に出さない方がいいはずだった。
それなのに、ついつい音にしてしまうのは、不安を振り払おうとするがため。]
どんな人達が、暮らしていたんだろう……。
[知り得ない過去を想っても仕方無いとは、言われた事だけれど。
軌跡の一つ一つを目にするたびに、想像せずにはいられなかった。]
[友人だとか、恋人だとか、家族だとか、
様々な間柄の人々が、思い思いに生活するさまを夢想する。
遥か遠く――手の届かないもの。]
――どうして、
[ぽつり、]
いきていたんだろう。
[零れた疑問は滑稽だった。]
[ゆるゆると視線を上げる。
沈んでいても仕方ないのだと、思い直した。
前に進もうと足を踏み出しかけ、]
あ、れ。
[緑の瞳に、色褪せた瓦礫とは異なる色彩が映る。]
エーリッヒ、さん?
[朧げに名前を紡ぐ。
気付かれないほうがよかったかも知れないと思ったのは、いつもの癖で声にしてしまってから。
崩れていく過去の音に、紛れてしまえばいいのにと*願った。*]
[遠く、響く白金。
小さく高い音に微か混じるように
溶けて消えた問いに――ゆると、翠を瞬いた。]
――…何を、
[溜息混じりに、ぽつりと呟く。
別に、他人の過去に興味は無いけれど]
[ふと、背後から届く声にゆっくりと振り返る。
さらりと揺れる金の隙間から、見覚えのある少女の姿を認めて
僅かに、翠を見開いた。]
――…、ああ、
[何を思ったか、ぽつりと短く言葉を零す。
続く韻は吹き抜ける風に揺れる、
端末に結ばれた小さな鈴の音に紛れて]
…いたんですか。
[自らの名を呼ぶ、立体音響(ステレオフォニック)]
[僅か、驚いたように翠を細める。
思いがけず近くに居たのかと]
[――暫しの沈黙の後、小さく吐息をを零す。
どうやら、相手も呼び止める心算で呼んだ訳では無いらしい。]
用が無いなら、――失礼しますけど。
今は…あまり、虫の居所が宜しくないんです。僕。
[口許に薄く笑みを浮かべながら、ゆるりと首を傾いで。
相手の返事を聞く前に、再び踵を返す。
呼び止められない限りは、其の足取りが留まることは*無く*]
[影は無形。
獣型にも、無機物にも、人型にも形作る。
しかして影は実物の模倣でしかなく。
決して本物になることは出来ない。
だが本物である必要は無く。
本物と思い込ませれば良いだけである。
彼女は偽りの世界で生きてきた。
刹那ならば、成りすますことも可能だろう]
[『遊技場』へと集められた者達が持つ武器。
特殊なものもあるが、一般的なものもあり。
ある程度ならば模倣も容易いだろう。
ナイフ、剣、刀、銃──無理をすれば、大鎌も。
影で作ったそれらを手に、彼女は不定形の影を纏った。
不定形の影は使う武器によって姿を変える。
その武器を得物とし、振るう人物の姿へ──]
?
[何かに驚いたようにきょとりと瞬くも、うっかりと聞こえてしまったことに――そして、機嫌を損ねる一因となったらしいことに、慌て始めた。]
あ、ええと、すみませんっ
[謝罪なのか呼び止める意図なのか、本人にしかわからないような声が出た。]
[違和感の理由は、音声の一部が奇妙な位置から聞こえたゆえに。
しかしその感覚も、すぐに消え失せた。
虚偽を真実に塗り替える詞によって。]
─ユリアンの部屋:寝台─
[ぼうぜん。]
…………。
[確かに眠るまで、そこにユリアンはいたのだ。
あの後、ずっと傍にいて、ご飯を作ってもらって
(それは、とても美味しかった)それから、一緒に寝たのだから。]
[寝台の上、少女は呆然と猫とおともだちを抱え込む]
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