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…ん。なら、無事に帰ったから良し。
気持ちは分かるしね。見てきてくれて助かった。
[殆ど姉の口調で、エーリッヒには頷いた>>27
心配をしたのは本当、それは狼のことでもあるし、
12年前のことが重なって気掛かりであったのもある。
けれど変わらない遣り取りに、口元が緩んだ]
当たり前。
全部なくしてしまうと……思った?
[やわらかに微笑む蒼から、漆黒が少し逸れた>>28
ただ、続く見立てには困ったように眉が下がる]
そ…、っか。仕方ないかな。
みんなでこうしているのも悪くないし、ね?
[言葉の最後はなるべく優しく、ベアトリーチェへ向ける]
[熱い湯に浸かりながら、白い太ももをムニムニと触る。]
……私、太ったかしら。
[いや、湯の中だからそう見えるだけかもしれない。立ち上がって自分の足を見下ろし、また湯に浸かる。]
……冬だもの……仕方ないわよね……。
[夏なら、暑さにやられて何も食べる気がしない時もあるが。秋や冬はお腹が空くのだ。]
もしかして……狼さんも、お腹が空いているのかしら。
[連想したことに、ぶるりと身震いして。ぶくぶくと顎まで湯に浸かった。]
ライヒアルトとナターリエも外に行くのかい?
まあ、一人で行くよりは安心だろうけど。
気をつけていっておいで。
[ライヒアルトの声にはたと瞬く。
心配に関しては困ったように頬を掻き]
心配かけて済まなかったな。
[反省の色を仄かにみせる]
では、行ってきます。多分すぐに戻りますから。
[旅人は、話が一段落した頃を見計らい、ライヒアルト、ナターリエと共に屋敷を出る。嵐は去ったが、風はまだ冷たく、ぶるりと身体が震えた]
何か、目印を立てておくといいと思いましてね。
[橋へと向かう途中にか、その場所に着いてからか、短銃の他にもう一つ、マントの下に抱えていた大きめな布を見せて、旅人は二人に自分の考えを話す。布の色は鮮やかな…血のような赤]
これを橋のあった場所に遭難信号代わりに括っておけば、向こう岸からも見えるんじゃないかと思うんですよ。
ほら、復旧するにも、また雪でも降ったら、橋のあった場所自体曖昧になっちゃいそうじゃないですか。
村の方で気付いたら、向こうでも何か目印を置いてくれるんじゃないかと思うんですよね。
[手旗信号というわけでもないが、村との連絡の助けになればと思い付いた策だった]
お互い様、か。
ほんとにな。
[込められた意はともかく、そこには同意できるから、そんなコエを返し]
……ああ。
抑えられれば、いい、けど。
[何を、とはいわない。
言葉にする事で、強く意識したくはない。
ない、けれど。
完全に抑え切れるならば、かつても衝動に走らなかったはず、とも思うから。
逃れられる気は……あまり、していなかった]
―玄関―
嗚呼、そう遅くはならない心算だ。
[投げかけられた言葉>>37>>39に応じ、それから]
行きましょうか。
[旅人の思惑>>30は知る由もなく、外へ。
道中は男自身よりもシスターの足元に気を配りながら進む事となった]
……なんだか、頭がクラクラしてきた……。
[寒いから温泉の外に出たくない、などと思っていたが。
長い間浸かっていたらのぼせてきたので、やむなく湯から上がる。
身体を拭き、脱いだ服をまた着てから与えられた個室へと戻り、*眠った。*]
[やがて、橋のあった場所、僅かに残っていた欄干の土台に、やはり旅人の持参した細いロープで木の枝を括り付けて、即席の旗が立てられる。風に翻る赤は、見る人に何を想わせたか]
誰か気付いてくれるといいですねえ。
[旅人の口調は、今までよりも不安気だが、やはり、どこか暢気なものだった]
[作業を終えてしまうと、急に寒さが身にしみて、旅人はすぐに帰ろうと、同行者を促す。彼らの返事がどうであろうと、旅人自身は大急ぎで暖かい屋敷に戻って、後はゆっくり休むつもりでいた**]
―玄関→―
[橋の話に、先のことが少し思いやられるが]
そうですね、一度温まって落ち着いたほうがいいかもしれません。
[ライヒアルトの提案に同意するようにして、温まることを自分も勧めた>>33]
では私達はちょっといってきますね。
[ハンスやライヒアルトに遅れぬようについて外へと出る。
外気は寒く、風を避けるように外套をぎゅっと抑えるようにする]
旅人の知恵というやつでしょうか?
[ハンスの提案には感心しながら、手伝いますよとライヒアルトも一緒に手伝うだろうか]
― →外―
[旅人の持つ短銃には気付いていたか如何か、言及はせず。
だが少なくとももう一つには、実際に彼がそれを取り出す>>40まで気付いていなかった様子。
白に映える鮮やかな赤に、目が慣れぬのか数度瞬きをして]
……成程。これなら向こう岸からも良く見えますね。
ですがこの布、何か他に使う予定があったのでは。
[少し心配げに問うも、いざ旗を括りつける際>>45には男も手を貸した。
はためく赤には何を思うか、ただ小さく頷いて]
[道中も、作業中も幸いドジは起こすことなく済んだ]
そうですね、少しでも早く気づいてくれれば皆さん安心できると思います。
[作業を終えてからすぐに帰りを促すハンスに、ライヒアルトの様子を伺い、自分はそっちに従うだろう]
─ 広間 ─
[必要ないことはしない。必要とあれば?
たまには言葉が足りないことが幸いすることもある。
本当に幸いなのかはまた別として]
多分。
ああ、ある。
[なめし革作りを請け負ったのに出来ない事とか。
思い出せば気になって、ソワソワと指を動かした]
ロザも毎日だから。
[パンが作れないことで不調を増進してもしまうかと、納得してウンウンと頷いた]
何かしてたくなるか。
赤…ですか……
[はためく旗を見ると、抑えられるかどうかと、エーリッヒのコエにすぐには応えれなかったことを思い起こし]
抑えられれば…ですか……
[赤い衝動、それを象徴させれてるような気がしてどこか落ち着かない。
ライヒアルトはもしものときに自分のことを知ったら、どう思うのだろうか……少しの不安がよぎる]
そうですね。
紅茶が冷める前に戻りましょうか。
[男は森の方に少しばかり目を向けたが、そちらへ向かおうとする素振りは見せず。
促し>>47に同意し、橋の元を離れる。
往路と同じようにシスターに注意を向けながら、屋敷へと戻った**]
― 広間 ―
あれ。エリちゃんとベルさん、お帰りなさい?
[食器と桶を運びながら。エーリッヒとアーベルが帰ってきて、クロエが食事の支度をするのをみて、声を掛ける]
食べ終わったら、食器くれれば洗うよー?
―広間―
[玄関とは違いほっとするようなぬくもりが感じられる。
クロエが用意してくれた朝食を前にすれば目を輝かせて]
お、うまそ。
じゃ、遠慮なくいただきます。
[食事前に祈りを捧げ、スプーンを取る。
食事時にも手袋は外さない。
水を使う時には革手袋をとりはするが
その下には包帯が巻かれ掌と甲は隠されている]
はー、…いきかえる。
[冷えきった身体にスープのぬくもりがしみた。
しっかりと味わいながらオムレツとパンも平らげる]
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