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[少女は重苦しい空気から逃げようと、扉の近くで佇む少年を見る。
僅かに動く唇が発した言葉に…何故だか少女自身が救われたような気分になり、微量の安堵を浮かべながら、再び神父の話に耳を傾け――]
逃げられない…牢獄――
繰り返される…悪夢。
またしても…神は…
なんて…意地の悪い――
[浮かぶ笑みは冷笑か微笑みか――]
[そして聞こえて来たメイの言葉に――]
これで…役者は揃った…みたい。
悪夢の…始まり――
[小さく呟くと、少女は背中の傷に意識を飛ばし――]
今度は…生き延びられるかしら…
[自嘲の笑みを零して――]
[生まれた時から、何の疑問も持たずに接してきた牧師の――否、神父の語りだした”昔話”に、半ば口を開いたまま聞き入って。
そうして、告げられた内容と、今の状況にようやく思い至り先程までとは違う意味の――言葉をなくしての、沈黙。]
……ぇ…?
[それから、同じく良く見知った村人の――メイの言葉を、ゆっくりと反芻して。人の悪い牧師の”物語”ではなく、本当にあった事なのだと、血の気が引いて。]
[『人狼審問』と言う言葉、語られた昔話、そして、この場所。
符号が合い過ぎていて
そして吊り橋は燃やされた]
……俺達に…殺しあえ、と?
疑わしい者を……
[だけど
知っていた…解っていた
それしか生き残る術はないのだ、と]
……本当に、馬鹿げている。
[ 其れは此の選択をした自らを指しての後悔か、危機に晒される事に対しての苛立ちか、将又其の様な愚かな事を行う人間共への嘲りか。]
そう。
[投げた問いに対する答え。
それを聞いてこぼれたのは、簡素な言葉で]
……ばーちゃんが、どんなに不便でも吊り橋の側から離れないって頑張ってたのは。
そのせい。
……いつも、言ってた。
自分は、『生き残ってしまったから』。
だから、『声を聴き続けないといけない』って。
信じるか、それとも信じないか。
それは貴方達の判断に任せます。
私は、ただ語るだけ。
[ゆるりと微笑んで花籠から石榴を取り出し、一粒食べた。]
霊視の…ねぇ。
[いつかの村で、無実の死者の怨みの声を聞かされ続け、ついに気がふれた女を思い出す。]
あえて生かすも一興?
神父様…?
私は――あなたの言葉を信じますわ…
勿論メイさん…あなたの事も――
[一言だけ呟くと、少女は綺麗な微笑を浮かべて、花籠から同じく石榴を取り、齧る――]
神父様の育てた果実…甘くて美味しい――
『人狼審問』で使われていた武器は、その鍵で開く場所に保管されています。
異端審問官が殺害された場合は、それを使って村人達が殺しあったそうですよ。
[石榴を食べながら、赤錆びた鍵を指差す。]
[ メイの言葉を耳にする。思考が止まる。……喉が渇く。
神父の動きに倣うようにして、花籠から赤い果実を一粒摘めば口許へと運んで噛み締める。水分が口内の渇きを潤し、甘くて酸い味が舌の上に広がった。]
……。
[ 其の果実の味は何かに似ているのだという話を読んだ事がある。]
[殺しあう。
青い髪の男の言葉が耳朶を打つ。
そう、人狼審問とはそういうことだ。
人狼事件に直接かかわり合ったことのないヘンリエッタも、それは知っていた。]
狼を全て処刑すれば、ここから出られるの……?
[処刑する。自分で紡いだ言葉の響きに、ヘンリエッタは戦いた。]
[周囲の視線や声には、何も答えようとせず。ただ、小さく息を吐いて]
……アーヴァインさんの最期の姿、視た。
声は、拒絶したから……何を言ってたのか、わからなかったけど。
視えて、聴こえたのは、力が目覚めたからで。
力が目覚めたなら、始まりなんだって。
ばーちゃんは言っていた。
……だけど。
[それまで、淡々と語られていた言葉が途切れ。無表情だった瞳が、揺らぐ]
ボクは……人の死は、視たくない……。
声も……聴きたくなんか、ない……。
[わずかに、震える声で呟いて。それ以上は抑えが効かなくなったのか。
感情があふれ出す前にと──立ち上がり、広間から駆け出した]
[ルーサーの「いる」とか「出る」という言葉と場違いな笑みに、ははっと乾いた笑み。]
ぅそ、でしょう…?
またボクを怖がらせようと…思って……?
[そんな事のために、わざわざ全員の前でそんな作り話なんてしないだろうとわかっているのに。それでも口にしたのは、そうだと言って欲しかったからで。]
[ 柘榴の赤が想起させるのは甘美なる味か其れとも亡き母の瞳か、小さな宝石の如く集った透明な果肉は惚けたランプの光にややくすんだ色を帯びていた。
嗚呼、然うか。確か東洋の話だ。聖人が子を喰らう鬼神に対して、此の実を与えたという話。詰まり、此れは――人間の肉の味がすると云うのだ。真実喰らった事等無いだろうに。
濡れた口唇を、自らの紅い舌で舐める。伏せられた黒に宿る光は何の感情か。]
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