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[近付くな、と言われた瞬間、す、と目を伏せて、見上げた子犬と視線が合った]
……………
[見つめ合っているところへ、取り皿と箸、という声が聞こえて、顔を上げる]
………わかった。
[頷いて、厨房へ向かう姿は、どこか嬉しそうに見えたかもしれない]
……夢だと思って、逃げ出すのは、簡単ですけど。
でも……それじゃ……何もできないから。
[現実と、認めています、と。
サヤカには、はっきりとこう答え]
はい、はい、と。
それじゃ、しばしお待ちくださいませ。
[いつからかこちらを見つめていたウミの返事に、軽い口調でこう返し、調理場へと]
夏風邪ー?
[あー、何とかが引くっていうな。
そんな軽口は、今は出なかった。]
…そ、気をつけろよー。
[そう返したところに背後から声をかけられて、振り向く。
ヨウコが救急箱を開けるのを見て、うんざりした表情]
えー。
ほっときゃ治るって、マジで。
[仔犬は暫しヒサタカと見つめあっていたが、
調理場に向かうのを見送ると欠伸をして、
目を細めてかしかし、後ろ脚で身体を掻いた。]
[サヤカの言葉に流石にムカッと来たのか、不機嫌そうな目でサヤカを見やり]
……昨日も言いましたけど。現実以外の何だって言うんです?
夢ですか? 幻ですか? それとも単なる妄想とでも?
いい加減その温い思考に逃げるのやめていただけませんか
……正直ムカつきます
[そう言い放つ。そして、ヨウコが薬を持ってきてくれると]
あー、ありがと。後で飲むよ
[手を上げて、お礼]
…其処まで覚え悪いつもりはないな。
直々にお叱りも受けましたし。
[苦く笑う。やはりその目に感情はないが。
そういえば、この間の避けるような態度は何だったのだろうと思いながらも、見つめられるのに軽く首を傾げた。]
ほんとに、もう……。
あんまり、心配かけないでくれると、嬉しいんだけどな……。
[小さく呟きつつ、料理にかかる。
姉たちにいぢられていたのは伊達ではないのか、手際は決して悪くはないようで]
……もう、これ以上は……嫌、なんだから、さ。
[ぽつり、呟いて。思い返すのは、5年前。
分家の一人娘だった従妹のこと。
たまに遊びに来るといつも自分の後をついて来て、三人組の中に入りたがって。
幼馴染以外には上手く心を開けず、慕われる事に慣れていなかった自分は、どこか、彼女を持て余していて。
……身近に、年齢の近い者が少ない従妹が、自分に拠り所を求めていたなんて事には、幼さもあって気づく事ができなかった]
[そして、そんな小さな思いの行き違いが、魔を引き寄せやすいなんて事は、知る由もない事で。
……確か、あれは祭りの前の夜。
遊びに来ていた従妹が、どこにもいないと。
末姉に知らされて。
皆で手分けして探しに行った。
……探し回って、たどり着いたのは、神社の境内。
従妹は、そこにある桜をじっと見つめていた。
葉桜の季節のはずなのに、満開に花開いた桜──丁度、今の校庭の桜と同じように、それは、薄紅を散らして]
[その下で、どんな言葉を交わしたのかは、覚えていない。
もしかしたら、覚えていたくないのかも知れない。
ただ、微かに……「一緒にいたいのに」と。
そう、言われた事だけは覚えていて。
それに、どう返せばいいのかわからずにいたら──紅が舞って。
しろは、あかに。
小さな鈴が、チリン、と鳴って。
──同時に、何かが近づくのを感じ取った。
それが何かなんて当然わからないし、何より、その時は夢中で。
それを退けて護らないと、と。
そんな意識の赴くままに力を暴走させて──
意識が途切れる直前に、鋭い風鳴りの音を聞いたのは、覚えていた]
[それから後の事は、よく覚えていない、けれど。
しばらくの間、精神的に不安定な状態に陥っていた事。
周りのおかげで、安定を取り戻せた事。
その時に、一つ決意を固めた事。
それだけは、しっかりと認識していて]
……なのに……俺は……。
[悔しさを帯びた小さな呟きは、*誰かの耳に届いたか*]
そう。
[その目に何も読み取ることが出来なくとも、フユはヨウスケを注視したまま。
もしその様子を見た人間が榎本芙由をそれなりに知っていれば、フユが異性の目を見つめることなどそうそうしないと指摘をしたかも知れない。]
スケさんって呼ばれてるんだってね。
ショウが言ってた。
スケさんの近くでも、誰かが亡くなった……のだよね。
だって今、痛そうにしてたじゃないですか。
それこそ…何かあっても病院とか行かれないんですから。
[流石に最後の方の声は低くなるか]
だから、念のために…
[響いてきた派手な破砕音に一瞬首を竦め、そちらの方を見て溜息]
現実、か……。
[ふいに湧き上がる、ヒステリックに喚き散らしたい衝動を奥歯をギシとかみ締めることで押さえつけ。]
私には、未だこの状況を現実と認識できない。
あまりにも……かけ離れすぎてるもの。
どうして……そこまで現実と信じ込めるの?
もし、これが本当に現実だったとしても……。
原因が、"人ならざるもの"なら……私たちには何も出来ないんじゃないのかしらね?
[そして、冷めた瞳でウミを一瞥した後、溜息をひとつ*落とした。*]
[残った皿をシンクの横に置き、布巾を取って割れた皿の欠片を拾い集める。妙に慣れている風なのは、気のせいではないだろう。入って来て粥を作り始めたマコトに、「足元に気をつけろ」と言おうとして…小さな呟きを聞き止めたかもしれない]
オーマーエーなーっ、何してんだよっ!
布巾で拾うな、ちりとりと箒あっち!!
[騒がしい乱入者にも、
物思いに耽るマコトは料理に意識を向けたまま。
ある意味では素晴らしい集中力かも知れず。]
それから、
怪我してないか九の字にでも見てもらえっ。
[自分の事はしっかりと棚に上げた。]
…ああ、うん。
そっちで呼ぶ人はあんまし多くないけどさ。
[注視されていることには少し戸惑ったような仕草を見せるも、未だ殆ど話したことのない洋亮では気付ける訳もなく。
続いた言葉に初めて少しだけ、瞳の光が陰ったように見えたかも知れない。それは相変わらず凍り付いたように動かないけれど。]
……ん。
でも、ってことは…そっちも、か。
…本当の本当の、本当だなー。
[言い分には一応は納得したようだが、
それでも半眼でヒサタカを暫し見て。]
わかった。
自分でやった事は、責任持てよ。
[…ふい、と視線を逸らすと、
念のためにと、わざわざ掃除用具を出して来て、
それから置かれっ放しだった仔犬用の器を手に取り]
冷めちゃったじゃんか。
[独り言ちるように言って、温め直すと、
食堂に戻ろうと踵を返す]
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