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鉄分は大事なんだぞ。
しっかり取らないと、特に女性は。
[...は無理矢理ミハエルの指示したところにブリジットを座らせると、どんっとプルーンが入った器を置いた]
本当はほうれん草とレバーの油炒めにしようかと思ったけど、また食べ過ぎで倒れられても困るし。こいつでも食べてなよ。
[アマンダには神童と呼ばれる町の少女は、危なっかしく見える。
時々起こる奇跡と呼ばれる精霊力の高まりは、少女が天聖だと示す。
けれど、癒しを司るのは生命、それに翠樹、大地が続く理]
そう、神父の言う通り。ベアは頑張りすぎ。
自分も、大切に。
[神父に撫でられる姿を、優しく見つめる。
それから、ダーヴィッドの首を傾げる様子に笑う。]
遺跡から見るのも、きれいだよ?
ロマンは知らない。
[そんな目で見られてるなんて気付かない。
妙齢の男性と幼女の組み合わせの方が奇異だとも思わない]
ごめんなさい……。
[ミハエルにはいつも怒られてしまう、と思ってしゅんとなり。
ユリアンにも促されるまま椅子に座った]
……うー。
[プルーンを差し出されれば困ったように見つめて。
これは食べても大丈夫なのだろうかと本気で悩んでいるらしい]
【楽しげに嗤う】
おお、精霊の怯えというのも、良いものだね。
私は、私だ。
そう、今はこう言おうか、
「私は混沌を望むもの」だよ、親愛なる天の子よ。
―西通り/桜の下―
[月に浮かぶ薄紅色の桜。花、といえば桜であるのだとも言う。だからこそ苗床にずっとずっと巣食うているその種も、花を桜のようなものにしたのだろうか。
それは苗床がまだ、“ ”に出会う前だったし、当然ながら死ぬ前であったから、かの女に何の関係もないことだが。]
鍵の、書、か。
[俯いた口唇は、少し困ったような、微笑みをかたどる。]
探しに行く方が、いいのかな。僕はまだ――迷っているよ。
迷っているよ。
[飲み干したココアの器は、紙だけれど少し冷えている。
それを持った左手で地に触れ、立ち上がると。
もう一度桜を見上げた]
[ほんの一時、宙を眺めてぼうっとしていましたが、ダーヴィッドの真似をするように何べんか肯いてみせました。]
うん、そうだね、ダーヴィッド。
ベアトリーチェが生きていることだけでも、
さいわいなことなのだから、焦ってはいけないね。
[けれどもアマンダの頑張りすぎという言葉には、やはり首を横に倒しました。]
そんなことは、ないと思うのだけれども。
そんなに、気にしなくても大丈夫ですよ?
[ミハエルの言葉にしゅんとするブリジットの様子に、くす、と笑んで]
彼は彼なりに、君を心配しているのですから。
[さらり、こんな事を口走る]
コレは失礼を。
[柔らかく笑みながら、軽く謝罪。
先ほどの煙草の香りが混じったそよ風は、春先の微妙な肌寒さ。]
ちっちゃい子が夜の散歩は感心しないな。
家まで、送ろうか?
[少女の顔を覗き込みつつ。]
おいで、はな。
行くよ。
影の王のところに。
北へは、……まだ後でいいから。
……きみの顔ももう覚えていないのに、どうして僕は、こんなふうに。
[桜に背を向けた苗床の額に、すぅっと三ツ花が浮かんで、薄紅色を咲かした。]
―Kirschbaumへ―
[アマンダは、小さいと嘆く少女に困り顔。
人間は直に大きくなる。
けれど、直にまた小さくなって大地に眠るから。]
急がなくても、いいのに。
[軽く肩を叩く手を伝い、千花がその頬を舐めた。
触れる場所から、少女を少しだけ癒す。
家まで無事に帰れるようにと願い、神父の言葉に眉を寄せる]
神父、変なこと言わない。
似合うかどうかは、私が決める。
[別に神父が好きと言う意味ではない。
精神の力か、唐突に脈絡のない事を言い出しがちな神父に呆れ声]
誰が怯えてなど。
[声を紡ぎながらも、そこには羞恥が含まれる。彼女の存在を感知する事が出来る者は数少なく、他者から語り掛けられるなど稀有な事であった。更に告げられた台詞の内容に、動揺は否めなかった]
……なれば、この地に来た目的も知れたものです。
[彼女とて本来は天聖王に近しきもの。『鍵の書』の担う意味を知らぬ筈もなく]
あれは、貴方のような存在に触れては成らぬもの。
早々に立ち去りなさい。
[肩を軽く竦めて]
あはーっ、やっぱわかっちゃうよね。
ま、別に人間以外にバレた所でなんともないけどね。
人間にバレると面倒な時もあるけども。
[辿り着いた扉を押しやれば、そこは酒精が漂う空間。]
[...は躊躇ってるブリジットを見て]
ん?プルーン嫌い?
嫌だったら無理して食わなくてもいいけど、ご飯はちゃんと栄養バランスと量を考えて食えよ。
[ブリジットの頭ぽふぽふしながらのアドバイスは『人間』にとっては正しいものなのだが]
千花、くすぐったいよ。
[片眼を瞑りながら、微笑います。けれども千花の癒しは上手く受け付けられなかったように、アマンダには感じられたでしょうか。それどころか、ゆらりと一瞬、なにかが揺らいだかもしれません。]
ベアトリーチェは、きちんと帰れるよ。
[ダーヴィッドとクレメンスの会話に、ぱちぱちとまたたきをします。]
【ますます楽し気に嗤いながら】
それは違う、天の子よ。
アレは、私のような存在に「しか」触れられぬものだ。
だからこそ、私がここに居る。
すでに、アレは半ば我が手の内。この意味が判るかな?
【ダーヴィッドに笑いかける】
そうでしょうが、ベアトリーチェは疲れているようです、途中で寝ぼけてしまうかもしれません。
私が送って参りましょう。
あなたには、アマンダさんをお願いできませんか?
変革を示唆…。
そういえばその小娘も星見をしていたようだ。私には知り得無いがお前達なら何かの起こる気配といったものを感じるところがあるのだろうか。
[水の入ったグラスで、手を冷やしながら。顰め気味の声でオトフリートへ言ったが、続く言葉に]
[オトフリートの足を踏もうと思った。
届かなかったので、足をぶらつかせるフリをして脛へ向けて秘かに蹴り足を放っておいた。]
こんばんは、少年。ティルといったか。
え?
[オトフリートの言葉を聞いて、恐る恐るミハエルを振り返る。
……やっぱり何だか怒っているようにも見えた。
何も言えないままに目の前のプルーンを見つめて]
……食べてみる。
[勇気を出して一つ口に。ちょっと顔をしかめた。
食べられないというほどではないが、余り好みではなかったらしい]
あ、こんばんは。
[入ってきたティルには口を拭いながら頭を下げた]
[ベアトリーチェに声と動揺とが伝わってしまっている事を知り、何でもないと返して、僅か荒げてしまった感情を抑える。思念を少女には感じ取れぬよう、操作を加えて。普段はしない事だが、流石にこれをベアトリーチェには聴かせられない]
あれの危険性を、理解しての事?
[神父――否、魔の言と意味を理解すれば、苦い声になる]
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