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そうですわね。
この状況でなければ、それこそお茶会にでもお誘いするのですけれど。
[右の人差し指を頬に当てつつ、紫紺は飴色の瞳を見て。
その様子を窺うよう]
…興味、ですの?
それは光栄ですわね。
[自らの力を明かすことはせずに。
弱そうだからかと思った、なんて、気にする風情でもなく、軽やかに笑ってみせる。
それでも揺り椅子を掴む指先に、徐々に緊張は篭もって]
それならば、得意分野は――…?
[尋ねる声に同調する木々。
風もないのに、深い緑がざわざわと騒いだ]
"自分"、ねぇ。
その割にゃあ、仮面を被って隠してるじゃあないか。
寧ろ、"運命"とか"神"とか言うと思ったがねぇ。
[冗談に聞こえないだろうけどな、と付け加えて]
檻に入らず救急車で運ばれたりしてな。
最も、血の気が多いヤツも多いからなぁ…その程度で済めば行幸か。
─公園から少し離れたビルの屋上─
ひはっ。鳥ちゃんが誰かとカチ遇いそうだから見に来たけど
これはいい物が見れそうだねぇ
[愉しげにそう言いつつ、屋上の縁に足掛け、眼下の対峙を見やる。]
さぁて、いいデータ楽しみにしてるぜぇ
くれぐれも失望させてくれるんじゃねぇぞ
[そうして、カチカチと右手の爪を打ち鳴らしながら、『観測』に勤しむ。]
さて。
[ぴたりと歩みを止める。
入り口まであと一歩のところで腕を組んだ]
罠は明らか。
でも簡単に見破れるようなことはしてない。
…当たり前か。
[仕方無い、と言いたげに笑み混じりの息を吐く。
裏から回ったところでどうせそちらも罠だらけだろう]
それじゃ、
[ぐ、と両足に力を篭めて。
地を蹴ると同時に自身の力でもって、一気に数メートル飛び込んだ]
お邪魔しますよっ!
ま、できれば彼の二枚が欲しいのですがねぇ〜
[偶然なのかめぐり合わせか。己が興味がある。『ホイール・オブ・フォーチュン』と『ワールド』のどちらも所持している。こちらにきて最初にあった男を思い浮かべつつ瞳を閉ざす。
神経を研ぎ澄ませるために]
……。
[すさまじい速度で入ってきた相手を無表情で見つめ、吸っていた煙草をプッと適当に吐き出し、口を開いた]
───Welcome. To the party in my house
[その言葉がバトル開始の合図だった。
相手との距離は30メートル程。
まずは小手調べとばかりに、サブマシンガンを正面にいるマイルズへとフルオートで正射。
照準があまりあっていないが、ランダムで撒き散らされる弾はその分、避けにくい。
果たして、どこまでよけきられるのか。まずはそこが見たかった]
仮面ば被るんは自分ば隠すためやなかしねぇ。
目立つためじゃけぇ。
今んとこ運命やら神やらと戦う気ぃはなか。
逆らう必要性ば感じとらんけぇ。
[それだけ今を楽しんで居ると言うことらしい]
じゃのう、そん程度で済むんは僥倖じゃて。
ま、気ぃつけぇこっちゃ。
お。
[急に聞こえて来た銃撃音。丁度近くを通りかかったようだ]
音はせども姿は見えず、っとぉ…。
ちゅーことは、中、かねぇ。
見物しにくかねぇ、中は。
[音の聞こえる建物とは別の建物の上に立ち、しゃがみ込んでしばし音を聞く。様子を見れないことには残念そうな声色を漏らした]
お茶会、かぁ。
それはそれで興味あるけど、この状況じゃ、無理だねぇ。
[残念ざんねん、と屈託なく笑う。
けれど、紫紺に向ける飴色は険しさを含ませて]
……得意分野かあ……。
[尋ねかける声、同調するよなざわめき。
本能的なものが発する警告に、左手がす、と右手に絡みつく銀の蔦に触れる]
んん……やっぱりそれは、見てのお楽しみ、って所かな?
ボクの専門って、説明しにくいもの。
……ってぇ、こと、で。
Sturm,Anfang!
[紡がれるのは、銀の戦輪──『シュトゥルム』に起動を促す言葉。
言葉を介し、腕輪に伝わる念は銀の蔦を銀の輪へと作り変える。
それを確りと右手に握り、軽く、後ろに飛び退いて]
……いくよっ!
[着地と同時、勢い良く腕を振り上げ、振り下ろしと共に輪を投げつける。
念の力が操る輪は唸りを上げて縦方向に回転しつつ、真っ直ぐにロザリーへ向けて飛んだ]
[キャラメルをもぐもぐしつつ廃墟を動き回る。
と、風が伝える馴染んだ気配]
本日も始まりました、か。
俺ものんびりしちゃいられない…けど。
[先ほどのことを思い出して一人苦笑して首を振る]
今日は止めといた方がいいか。
どうにも冷静な判断できそうにねぇや。
[見回して、戦いの気配のする方に神経を向ける。風を吹かせてより情報を探ろうと]
気配はふたっつ…か。
上手く潰しあってくれりゃいいんだけど、ねぇ。
そう上手くいきそうにねぇな。どう見てもあいつは『愚者』じゃなさそうだし。
[相手を思えば攻撃手段は見えてくる。
入口に罠が仕掛けられてなかったのは正直予想外だったが]
随分と手厚い歓迎だな。
[だからこそ飛距離を数メートルで抑えたのだ。
相手へ続く廊下の床を思い切り踏み込み、斜め上へと軌道を修正する。
総て避けきれるなど最初から思っていない。
即座に膝を折ってある程度の回避は目論んだが、衣の裾に僅かな紅は散っただろう]
パーティーの主催殿に、心ばかりの贈り物だ!
[距離はまだ遠い。けれど射程は充分。
生み出した短剣は10本。
左右へ広がる扇状の軌道を持って相手を強襲する]
どうだか、な。
仮面を付けないでも化粧で表情を彩る事は出来る。
衣装で着飾る事も出来る。芸で魅せる事も出来る。
…ま。
聞いたところで答えやしないだろうがねぇ。
俺がどうするってわけでも無し。
何より、実際にただ単に選んだのが仮面なだけなのかも知れない。
[一寸、真剣な声色を持った物の、すぐにいつも通りとなり]
やれやれ。
気を付けてもどうにもならん時はあるからなぁ。
おや。
[集音機が音を拾う。
一つは連続した銃声。もう一つは遠くに聞こえる高い声]
見るにはどっちが良いかねぇ。
銃でいきなり撃たれるのは勘弁、か。なら。
[そう、足を向けるのは公園の方で]
……見つけましたよ〜
[捉えた戦闘の気配は二箇所。とはいえ誰と誰かは知らぬが]
では、見にいきますかねぇ〜。地味な立ち回りも味わいがありますが、少々物足りませんしねぇ〜
それにいってみればお楽しみも転がってるかもしれませんしねぇ〜
[風が運ぶことのない低い声を言い終えると同時に、ビルより降りる。
しかしどちらにいくかきめかねているため、とりあえず二箇所の戦闘地の間を縫うように歩く]
いちいち化粧するんは面倒じゃろ。
衣装と芸は実践しとるがの。
[男なりに理由はあった、らしい。どこまでが事実かは分からないが、実際その程度の考えなのかもしれない]
まぁのぅ。
ところで一戦始まったんがあるらしいど。
屋内じゃけぇ、様子ば見るんは無理じゃが。
……。
[最初からこの程度の攻撃で致命傷を与えられるとは思ってはいなかった。
相手の回避力を確認した後、すぐさま、左へ横っ飛びをして相手の攻撃を見もしないで、隣の部屋へ回避。
見てから反応できるほど、身体能力に自信があるわけではない]
……。
[それでも、短剣が男の体をかすった辺り、身体能力は格段に相手のほうが上だと分かった。
だが、それだけで勝負は決まらない。
相手の攻撃をかわしきったと同時に、右へワイヤーガンを撃って、相手の正面に戻りつつ、相手の横の壁の爆発物を、小型銃でバースト連射して、爆発させる。
相手の状態を確認しないまま、男の体は右の部屋へと消えていく]
確かに化粧はめんどそうだな。
[そう、小さく肯定を返せば]
って事は、そっちが"銃"の方か。
俺の向かってる方は…女の子がやり始めたようだなぁ。
―公園近辺―
ここら辺だと思うんだが…ねぇ?
[風がないのに木々がざわめいている。
眉をひそめると木々から距離を取りつつ、どうにか中の様子を見ようと移動する]
さて、っと。
[風が集めた物からそれを読み取る]
一つは探りにくいから多分屋内、か。だとすると巻き込まれるかもなぁ。
となると、見物するならこっち、かねぇ。
[探り当てたもう一つの気配、それが示す方へと足を向ける]
なんじゃ、そっちも聞こえとったか。
銃ん音ば聞こえとるけぇ、そうなるの。
…っと、爆発音もじゃ。
おなごっちゅーと……どれじゃろか。
[残ったカードマスターの中に女性は三人しか居ない。それぞれを思い出し、当たりを付けようと思ったが、如何せん情報が少なかった]
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