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[氷破と流水、二人の精霊になにか掛けようとした声は、突然の力の奔流にかき消される。
けれどそれは、均衡の為の力。繭の如く包み込むそれに、アマンダはいつの間にか詰めていた息を吐いた]
ブリジ…?
うん、急ぐのは、わかるけど。王?
[零れるブリジットの呟きに、瞬く。
3年この地に居て、全然気付いていなかったらしい]
<<若…どうやら、合流出来なくなりました。>>
[従者たる灰の竜馬から、対の刻印を通しての声。
いつもより遠く、雑音混じり。]
<<街に結界らしきものが。
どうやら、ちからあるものは通れないようで。>>
>>…まぢで?<<
<<…ええ、まぢで。>>
「そうだな、いずれにせよ迷宮の力が、また鍵の書を取り戻しにくるだろう。力ある者達を、迷宮に落とせば、地上と迷宮との天秤が崩れて、影輝王の結界の安定も揺らぐやもしれぬ」
あー、確かに「探偵さん」が探査の呪文使えたら楽だよね。でもオジサマ呪文一つでも使えるんだ。
使えない人間からしてみたら羨ましいよ。
すごいな。魔術師だなんて。
ただの甘党のオジサマじゃなかったんだね。
[結構失礼]
鐘の音? ああ、これもあれの影響か
[と一人納得。彼らから説明を求められると、僅かに思案したが]
説明の前にひとつこちらからお聞きしますが
貴方たちは「鍵の書」についてはどの程度ご存知で?
誰が、あれを奪ったのか。
それが重要だね
あれの力は強いから、
きっと見つけられるだろうけれど。
巧妙に隠されては気づけまい。
[時の竜の言の葉に、悩むように。]
「……では、そのように。
書が此方にあるのなら、その力を利用する事も出来ましょう。
指環もまた、貴方の、引いては我等の願いを叶える手助けになる。」
[長い時間、ベアトリーチェと離れているのは危険が伴う。
遺跡に集う面々を見、抱く力を確認した後、彼女は其処から失せる]
[夜空に放った力の欠片の行方を追いつつ、事のついでに張り巡らされた結界の状態を確かめる]
……なるほど。
特に力在るものの通過を阻む、封印結界。
……いつぞや、界の狭間を覆ったものと、同種のもの、か。
―遺跡―
[今のは何だ。いやいやどういう事だ。]
[少しの間、呆気にに取られていた。アマンダと、アーベルへ頭を寄せて囁く。全く気付いて居なかったらしい。]
何故、いま、ここで
影輝王が………?
[ナターリエの問いに...は即答]
「鍵の書」って。「すべての英知が手に入る」とか言われてる凄いお宝でしょ?見つけたら一生遊んで暮らせるだけのお金になるってきいたよ。
あ……うん。
[思わず呟いてしまったので、どうしたものかともじもじ]
あんなに強い力、他の人じゃ無理だもの。
[とりあえず当たり障りの少なさそうな部分だけ]
力ある存在は、外からこの町に干渉することはできないよ。
同じくここから出ることも出来なくなっているはず。
だから、書を持っている存在もこの町の中にいるの。
でも、ずっとこのままというわけにもいかないから……。
[いそがなくちゃ、と続けた]
まあ、他の連中が扱う呪文と違って小技程度のモンだけどな。
[右手をポケットに突っ込む。じゃりじゃりと、小銭が音を立てる。]
……失礼な奴だな、まったく。
[続いた言葉には思わず苦笑い。]
[ティルの言葉に、一つ、頷いて]
……揺らぎを感じた時点で、力の追跡は試みたが。
どこまで追いきれるかは、正直わからん。
『……相手によっては。虚の干渉すら、退けかねんからな……』
[オトフリートの言葉に、軽く肩を竦め。]
…そりゃね。
あんだけデカい変化を起こされちゃぁ…嫌でもわかっちまうさ。
ま、取り返すしかないんじゃない?
そう簡単な事じゃなかろうけども。
あんまり知らん。
なんかヤバいものって事しか聞いてねえな。
[ユリアンの答えには顔を顰め。]
あのな。
いい加減金の話から離れろって。
−Kirschbaum・一階−
[しばらくの間を置いて、ベアトリーチェはからだを起しました。]
……お早う、 ?
[こしこしと、半分閉じかけの眼を擦ります。顔から落ちてしまったので、鼻の頭が少し赤くなっていました。金いろの髪も、くしゃくしゃです。]
[影輝、氷破、流水。そして大地。
アマンダの知ってるこの地に集った精霊が揃った様子に安堵する。
自分で思った以上に、動転していたようだ]
うん、ありがと。アーベル。
私は大地。支えねば、ね?
[微笑んで、皆に向き直る。言の葉を拾い集めていく]
わかってますよ、美味しくないのなんて。
[肩を竦めながら、それでもユリアンの意見には同意できるのか微かに頷き]
[シスターの言葉にはわけがわからないとばかりに、不快そうな表情を隠さぬまま首を横に振る]
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