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…ゲルダ。
ごめん。
食事、後で貰うから。
[断りはそれだけ。
何が起こったかは、一言も口にしなかった。
エーリッヒとすれ違い、階上へ]
[ベアトリーチェの主張は自分には一番もっともに聞こえた。
視線をそちらにやりそっと頭を撫でる]
言いたいことはわかるが、下手に刺激はしないほうがいい。
[イヴァンのようにまた襲い掛かるものがいつでてもおかしくはないと思ったから]
ゼルギウス、ベアトリーチェを頼んだ。
[傍らにたつゼルギウス、信頼のおける仲間の肩をぽんと叩き、
ナターリエの傍による]
ナタリー…、大丈夫か…?
[動かずにそこで悲しみ嘆く姿に心配になったらしい、
声をかけ肩をやさしくそっと叩く]
……。
[老婆は、その場へとたどり着くと、横たわる男性の死体を見下ろした。
その顔には鎮痛の表情]
……なんで。
みんな仲良しのはずなのに、こんな状態になってしまっているんだい。
本当に人狼がいるのかも分からない状況で、なんで人間同士が争ってしまっているんだい。
[かすれた声で、老婆は目をふせる]
……なんで、老い先短いものよりも早くに若いのがいなくなってしまうんだい。
く、すり……。
ああ…分かっ、た…。
[ずきりとした痛みを覚える]
[それは頭だったのか、心だったのか]
[ウェンデルの言葉に承諾の意を向けたが、相手には届いたか]
[ぼやける視界でウェンデルの後姿を見る]
『……ウェ…ン……ル……い………な……』
[掠れた声が漏れた]
[ヨハナの思惑など知るはずも無く。
喧騒のある方角へと歩み寄る]
――…イヴァン。
[名を呼んで、返る答えは無い]
…また、
[おいていかれた、口の動きだけが呟く。
エーファを抱えたウェンデルの言葉には、音も無く頷いて]
中/さすがに出ていないのはまずいか?
明日の夜の適当な頃合で出す方向で、
その間軽いインターバルで、終わり?終わらない?の感じですごすのもありかなとな。
襲撃先がナターリエだと明日の時点で表にでて襲撃もありだが。
先の話と矛盾するしな。
[途中、ウェンデルとすれ違う。
彼の抱いている子供。だがそれも確かめるのは後でいい。
今は。今は一番疑いを持つ相手を。
広間に戻り、右手が無意識にその手段を確かめる。
その表情は、こちらが追い詰められたもののよに]
[わたしはエーリッヒを、敵意に満ちた目で出迎えた。]
[ゼルギウスさんとの間に立つ。]
[いつだったか彼がわたしにしてくれたように、彼を庇うように。]
/中/
悪くない、いや、結構いい。
うん、それでいこう。
とすると、緊迫感残すにはヨハナさんには生き残ってもらわなきゃ。
あと聖痕者もできれば処刑候補にしておきたいね。
[―――実のところ、老婆の悲しみは演技ではない。
そして、人狼がいないのではないだろうかというのも、半分以上は本気で言っていた。
もしも、このまま何もないで終われるならばそれが一番良いと思っているのだから。
老婆にとって、人狼は「我が子供達」として、絶対に捨てることの出来ないものには間違いないが、それと同格ぐらいに、本気で村の皆のことも、我が子と思い、愛しく思っているのだ]
[……中途半端に、どちらかに力を注ぎきれない自分は、とても情けないと思った。
とても。とても情けないと思った]
…自分から先に。
確かめさせる気にでもなった?
[少女の敵意に満ちた目。
それには動じずとも。庇うように立ったことに僅か身を強張らせ]
ゼルギウスは悪くない。
当然のことをしたまでだろう?
[彼の行った行為を…、肯定した]
ゼルギウス、ベアトリーチェを守ってやるんだろう?
しっかりしろ…。
今は次がないように…、しないとな…。
[それはどのようにすればよいか、具体的な方法などなく。
何をすればいいのかも自分には告げることができなかったが]
[マテウスに肩を叩かれ、更に強く額を押さえた]
……ああ。
[ぼやける視界、ふらつく足を叱咤し]
[意識をしっかりと引き戻そうとする]
[迷うな] [惑うな]
[言い聞かせ、自分がやるべきことを意識下へと固定させた]
[ベアトリーチェに視線を向けると、自分を庇うようにして立っている]
[その先、ベアトリーチェが視線を向ける方へと真紅を流すと]
[そこには戻って来たエーリッヒの姿]
[危ないと]
[目の前に立つベアトリーチェへ手が伸びる]
中/今日、今日ベアトリーチェ吊りの、ゼルギウス襲撃なら、
明日はナターリエ襲撃になるだろうから表にでるのも申し分ないかとな。
問題は吊がゼルギウスになる可能性か…?
…マテウス。平気、だ。
[途切れぎみの声で、それだけ呟くが、右手が左腕を離すことはせず。
ぎ、ぎ、と軋む音はやや強くなる。
鈍い音を立てるまで、そう時間はかからないだろう。]
[子供の部屋は覚えていた。
勝手に入り、寝台に子供を下ろす。
それから再び一階に降りれど、広間で為される会話に加わりはしなかった。
今は、まだ。
水を汲み取ったグラスと、ゲルダの用意してくれたスープと林檎をトレイに乗せて階上へ。傷を負った子供の手を洗い、包帯代わりにハンカチを巻く。
流石に、自身の腕に巻いていたものは使う気にはならなかった。
処置を終え、毛布をかける。
熱を抱いた身体は、布団など不要そうだったけれど]
……、何、してるんだか。
[冷えた室内。暖炉に火を入れる。
卓上に置いたスープからは、あたたかな湯気が立つ。
子供が目を覚ます頃には、冷めてしまうかもしれないけれど]
[可愛らしく象られた林檎の兎が、ぽつんと*佇んでいた*]
[ゼルギウスの手が動くのに合わせ、上着の中へと右手を]
っつ。
[ゲルダの声。
取り出そうとした刃が、引き抜けない]
だけど。
このままでは、終わらないんだ。
これ以上殺されるわけにはいかない…!
[震える声。上着の下、冷たい柄を握って]
/中/
いや、ゼルさんには後から来てもらおうか。
「わたしの後を追って」とかなんとか言って。さて、考えどころ。
ゲルダ……、
[自分の唯一の家族と言っていた彼女は今の状況をどう思っているのだろうか?]
とめられなかった…、すまない。
[脳裏によぎるのは昨日のアーベルのこと]
エーリッヒ…、
[続けて姿を表した姿と、ベトリーチェ達を刺激する様子に]
やめろ、もういいだろう。
何で皆してそんな争いたがるんだ?
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