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『やだやだやだやだ……なんで見るのっ……こわい……!』
悪い、あんま見ないでやってくれるかな。
普段は俺と石しか相手にしてないんでな、慣れてないんだ。
[シチがびくびくとハインリヒの胸元で怯えていたから、腕で隠すようにあやしながら3つの視線に言った。]
よっしゃ、行こう行こう。
[相手の気が変わらぬうちにこちらも荷物をまとめ、林へと向かった。]
―休憩所→林―
─林エリア─
[森程鬱蒼としておらず、けれどそれなりに樹木が立ち並ぶ林。何も考えず、指定された場所へとやって来た]
人見知りとする蛇っつぅんもめんずらしなー。
『いや、そこまで珍しくも無いであろう。
慣れていないのであれば当然なのである』
んだべがー。
[先程のシチの様子に首を傾げていたが、すぐさま意識は切り変わり]
おーっし、ほいだらいつでもえがっぺー。
『手加減無用なのである』
[言って、ハインリヒへと向き直った]
─隔離結界・避難所─
……んぁ。
[不意に上がる、惚けた声。薄く目を開け、くぅぅ、と唸りながらその場で伸びをする。
頭の上の白もふも、全く同じ動きをした。
ちなみに、尻尾がもさっと振れたので、近場にいたらもふっとされるかも知れない]
くぁ……落ち着いた。
『大丈夫か?』
ああ。
生徒連中、上で動き始めてるっぽいのに、俺がいつまでも寝てられるかよ。
[漆黒の問いに、さらりと返す。
どうやら、『運命』のカードからの報せ──ヴィリーとハインリヒが対峙している、という情報によって起こされたらしい]
さて、と。
調子も戻ってきてるし、俺はこのまま中を見てくる。
お前らも、一休みしたら、回収頼むぜ?
[避難所に集まる受講生たちに、軽い口調で呼びかけて。
頭の上に白もふと漆黒の龍を乗せ、てこてこと避難所を出て行く。
いうまでもなく、もふスタイルのまんまです]
―林エリア―
[ヴィリーと共に目的地へ到着する。
ここならば身を隠せる物がある……ようするにハインリヒは自分に有利な地を選んだだけなのだが、これが吉と出るか凶と出るかはまだわからない。]
あんた相手に手加減とかしてらんないわ。
死なない程度に頼むぜ?
[そのころシチは]
『……。』
[どうやらゲルダを覗き見しているようだ。]
―林エリア―
……煙水晶、吸い上げた苦しみを放ち、泣きわめけ……
[スリングショットに複数の鉱石をかまえ、ヴィリーには当たらないよう放つ。
音もたてず煙を上げるが、一定量以上を吸い込めば涙を誘うだろう。ようするに催涙ガスだ。
すぐに掃える煙だが、掃われる前に身を隠そうとする]
─隔離結界・通路─
[とてとて、と通路を進む。
探すのはもふらいおん。
ふわふわが多く溜まっている所では、尻尾を使って器用にふわふわを追い散らしつつ]
……っと、そうだ、フウガ。
大丈夫だとは思うが、念のため向こうの様子を見に行っといてくれ。
『……大丈夫か?』
俺は、どーとでもなるって。
……最後の大仕事が控えてんだ、無理はしねぇよ。
[だから心配すんな、と。
尻尾を振りながらの言葉に、漆黒はしばし思案の素振りを見せるものの。
結局、こくり、と頷いて表結界へと移動した]
─どこかの上空・漆黒の龍─
[何の前触れもなく、空に現れたのは、月闇の属を持つ漆黒の異界龍。
ただし、何故か単体。
龍の碧の瞳はどこか、遠くを見ているようだった]
『……言い出すと聞かんのは、昔からではあるが……』
[ぽそり、と零れるのはグチのような言葉。
ともあれ、漆黒は力の波動を強く感じる方へ向けてゆらりと飛んでゆく]
─林エリア─
[死なない程度に、と言われると、リーはにかっと笑いかける]
『リー、分かっている思うが…』
善処すっぺー。
[至極軽いその返事にティティエンは、分かっていないだろう、とじと目になったが、ハインリヒが構えたのを見て意識はそちらへ]
異界開門、介盟友其力与我。
一筆奏上、成刃駆風!
[筆を右手に取り、宙に「風」と文字を描く。左手でバンッと文字を叩くと、風が巻き起こり刃となり宙を駆けた。狙いは最初にハインリヒが居たところであるため、煙に紛れて位置をずらしたならその刃は届くか定かではない]
んぉ……眼がしぱしぱすっぺー。
『状態異常系を使うのであるか。厄介であるな』
[風を巻き起こしたお陰で深く吸い込むことは無かったが、全く吸い込まないと言うわけには行かず。左手で何度か眼を擦った]
―休憩所―
[遠慮なくゲルダに抱きつきながら、文句は言われないので好きなだけ抱きついたまま]
ええ、大変も大変、ふわふわが欠片と一緒になっちゃって、いやーんな感じになってるのよ〜♪
[向こうにいる者じゃないといまいちわかりにくいかもしれない説明をしてから、シチに話しかけているうちにゲルダはマイペースに本を開いていた。
こちらの挨拶には答える代わりにハインリヒに何かお願いをしている様子が見えて、
こちらを見られると笑いかけて、そして本を読むゲルダの邪魔にならない程度に抱き寄せた]
ゲルダ〜、大好き〜♪
[これは私のだというようにむぎゅっと胸を押し付けながら、シチに見せ付けていたり。二人の反応はどうだったか。
それからヴィリーと対戦するらしい様子に二人を見送りながら]
行ってらっしゃいなぁ〜♪
[ぱたぱたと手を振って見送た。
それから、休憩所にゲルダがいる限りは抱きついたまま、自分もその本を覗き込んでいたり。
覗き見するシチからはそんな様子が見えていたかもしれない]
―林エリア―
[ヴィリーが風の刃をはなったが>>50、既にハインリヒは身を隠した後だ。昨日ユリアンとやりあったときにも風の攻撃をくらった痛みを思い出して胸をさする。ヒリヒリして痛いのだ、あれは。
しかし風が巻き起こったおかげで、仕掛けた鉱石がいくつか吹っ飛んだ。昨日と同じというわけにはいかないらしい。]
……熱源探知、暴れながら追え……!
[再びスリングショットに鉱石をかまえ、今度は直接狙う。
炎をまとった高速の弾丸は二つに分かれ、火の粉を散らしながらヴィリーを追う。]
─林エリア上空の漆黒龍─
[引き寄せられ、たどり着いたのは林エリア。
先に、盟約者を眠りから目覚めさせた兆しとも言うべき対戦が、そこで繰り広げられていて]
『…………』
[戦う二人の妨げにならぬよに、気配を押し隠す。
その状態で、観戦体勢に入るらしい]
─隔離結界・通路─
[てしてし、ふわふわ。
とてとて、ふわふわ。
てしてし、ふわふわ。
とてとて……]
……いい加減、鬱陶しいんだよな、こいつら……。
とはいえ、これは『喰えん』しなぁ……。
[ぼやくように言いながら、尻尾の先で器用にふわふわをお手玉する。
きゃーきゃー、と楽しそうな声が響いたりするかもしれない。
いや、音声ではなく、テレパシーですが]
─林エリア─
…あんれ、どごさ行ったべ。
『隠れられてしまったようだな。ここは彼の得手とするエリアのようである』
[眼を擦っている間にハインリヒの姿を見失ってしまう。目視で探していると、ある一角から炎が二つ、飛び出して来た]
ぅおっは、来たっぺ!
一筆奏上、成壁聳水、成礫散氷!
[続けざまに「水」と「氷」の文字を宙に描く。左手で「水」の文字を叩くとその場に水の壁が競り上がった。もう一つ、「氷」の文字を叩くと氷塊が数個、散弾銃が如く範囲を広げて炎が飛び出して来た場所目掛けて散って行く]
…おごっふぉ!
[水の壁へとぶつかった炎だったが、中の鉱石は未だ崩れる前だったらしく。水の壁を突き抜けてリーの腹部へと減り込んだ。炎は消えていたが、これは痛い。リーは少しの間、その痛みに呻いている]
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