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[再び、ゆるりと歩んだ先には小高い丘。
仰いだ天には深い闇が広がっていた。
月と星の光は、何処か、遠い。
森からも海からも村からも、近くも遠くもない場所。
最早慣れた動作でぺたりと地に座り、手のひらを当てた。
銀の翼が伸び、淡い金が消える]
[――その頃、広場で儀式が行われていたのは知らず。
銀月のちからを、追うのみのつもりだった。
だからこそ、探り出すとほぼ同時に流れ込んで来た存在に、まばたいた]
……、…………っ?
[暮れゆく空、
落ちゆく陽、
包みゆく闇を、幻視する。
輝く金が染まりゆくさまを]
[話した事は、少なかったけれど。
少しだけ嬉しそうなふうと、かけてくれた言葉。
記憶のかけらが、浮かびあがっては、沈んだ]
……、どうして――……
[ぐらり、視界が揺らぐ。
は、と短く息を吐いて。
地から離れた手が、羽根を掴んだ。
一度は弱く、二度目は強く引いて、銀をちぎる]
[手を広げる。
銀が舞って、空を往った。
戻ったひかりの色は薄く、
入れ違いに一枚の羽根へと還る。
その根元の闇は、濃い。
抱くように、包んだ手を引き寄せる。
* そして、風に揺れる銀翼は、緑ふかき森へと隠れた *]
[いまだ焦点の定まらぬ目に、ぼんやりと封印の光が映る]
……ラス、さん
[思い出す笑顔。虚の虜となりし彼の苦悩にも気づかず、歯痒さに唇を噛む]
……また、会えるよ、ね……
その時は、違う人に、なってる……?
[ぽつりと独り漏らす。傍に複雑な表情のアヤメの姿があれば、手を差し出しかけて、見えない壁に当たったように止め。虚の酔い覚めやらぬまま、人々の嫌悪と畏怖の視線を受けながら、独り聖殿を後にする。カレンのことは、いまだ知らぬまま]
……虚……って、どこから、来ると、思う?
[去り際、すれ違う長老に、ぽつり。長老は何も聞こえなかったように、無言で奥へと消えていく]
……
[黙って空を見上げ。ましろの翼を拡げて、あてもなく広場から*飛び去る*]
[唇に触れる指。もしも今、この指を噛み切ろうとでもすれば、目の前のこの人間は驚くだろうか。
出来もしない、外れた思考に辿り着くのは、呼吸すら侭ならぬこの状況を直視しない為。
或いは、傷を癒すその優しく暖かな光が、けれど毒杯の様に思える錯覚を無視する為]
………。
[去る様子に掛ける言葉は持ち合わせておらず。
扉が閉まっても、ただ、その向こうを見ていた]
―聖殿―
[飛ぶどころか、歩くのも億劫な状態でたどり着いた聖殿。
そこにいた少年の姿に、目の前で消された銀との約束が過る]
……く。
[崩れそうになる。
が、ぎりぎりで押さえた。
少年の力の行使と、その後の封印の儀式と。
その双方から、目を反らさずに見つめて]
おかしく変わってたりしたら……また、引っ叩いてやる……。
[微かに捉えたオーフェンの呟きには、低く、呟いた]
[結界樹を見てくる、というスティーヴ。
任せる、との言葉に頷いた矢先に、当の少年は側を離れて飛び去り]
ちょいと、お待ち……。
[後を追おうとするも、引き止められた。
『虚』を弾き、『堕天尸』を捕らえた力。
それがなんであるか、の問いが投げられる]
……ま、これ以上隠してても、ねぇ……。
[ため息一つ。
周囲を見回し、告げる。
自身の血脈と、そして、力の事を]
[ざわめきは大きかった。
向けられるのは畏敬と……それから、期待。
出自の知れぬ余所者の遺され子、と。
陰で謗っていた者からも向けられるそれに。
微か、募ったのは苛立ちか]
……。
[何か言いかけて、止めて。
疲れているから、と短く告げて、広場を立ち去る。
家に帰る気にはなれず。
向かったのは、森の奥にひそりと築いた両親の眠る場所]
[部屋に戻り、外には出ず。
狐は翌朝、屋敷の者の騒ぎで知る。
――彼が堕天尸だったなんて。]
彼、ね
[聞いてわらう。もう一人はまだ、見つかっていないらしい――。]
−結界樹−
[夜の中、大樹は静かに佇んでいた。湖面に銀の月が揺れる。
その根元へとゆっくり歩み寄り、幹に布を巻いた手を当てた。]
………来るのが遅くなってすまん。
早く出してやりたいんだがな…俺では力が足りないようだ。
[俯きがちに口の端を歪め、目を閉じた。
夜風に木の葉がささめく音だけが耳に返る。]
………やっと一人見つけて送る事が出来た。
だがまだ他にもいるらしい。俺はそちらを探しに行く。
ラスが目を覚ましたら、俺の分まできっちり叱ってやってくれ。
………またな、とは言わん。
次に会う時は樹の外でだ。
[挑戦的に口の端を上げて背を向け、湖へと地を蹴る。
大きく重い翼を強く羽ばたかせ、再び夜空へ。]
アヤメ嬢が守護天将の血を持つ者とはねェ。
守り手とはさぞかし手を焼いていることだろうな。
[喉の奥でわらいながら、狐はふわりと空へと舞い。]
手伝ってやろうか。
匿うだけではなく。
[浮かんだかおは、狐の下。]
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