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[信じるか、疑うか。
そういった話は、既に答えが自分では出ていた。
行動も、決まっていた。
だから、ナターリエがナイフを胸に向けるのを見て、手のうごきが、一度止まった]
シスター
[跳ねた手。その手に、手を重ねる。ナイフの刃には触れないようにして]
神に仕えるのだから、駄目だよ。君は。
どうしても死にたいなら、……僕がやる。
ダメだよ、ゲルダはオレのなんだから。
[ナターリエを注視したのは、ゲルダを取られまいとする想い。
もちろんそれはオレが喰べるため。
御馳走を横取りするなんてこと、させるもんか]
そっか、
[ぽつりと]
二人とも死んじゃったけどね。
[続ける言葉は代わらず感情の乏しいままに、ナターリエのほうを見ていた視線は外されて]
そういえば、人狼って、嘘、つくんだね。
[そう言い残して、エーファの待つ部屋へと足を向けた]
[ナイフ持つ手にゲルダの手が重なれば菫が揺れる]
ゲルダさん……。
[彼女の言葉に抵抗できぬのは血のなせる業か
それとも、彼女の優しさに長く触れていたせいか。
ナイフ持つ手は緩みそれは女の膝へと落ちた]
神に仕える資格などないほどに私は罪深い。
――…ゲルダさんが動かずとも
他の誰かがやってくれましょう。
[エルゼリートを意識しながらも其方を見ずに声を紡ぐ]
─ 浴室 ─
気にしないの。
何年付き合ってると思ってんのサ。
[謝罪と礼には、軽い調子で返す。
今この時は、忘れられるように―――なんて心持ではなく、単に根がそうなだけ。
だいぶ温まったかなと思った頃に、ブリジットからかけられた声に。
常の笑みのまま、ずっと昔、出会ったときから変わらない瞳の人にはこう言った。]
俺は人だよ、お嬢。悲しい事にネ。
[にこりと笑った。]
ゲルダ。
お前が手を汚す必要なんてない。
[ナターリエの手からナイフが落ちるのを見て、オレは二人の方へ近付いた。
まだ拾われていなければそのナイフを拾い、更にはライヒアルトの腹部に刺さっていたナイフも抜いた。
ゲルダの手を汚すなんて、絶対したくなかったから]
[落ちたナイフへと視線をくれる。ただ、それだけ。
死体へ一度目を落として、
それから、ナターリエを見た。]
そんなことを言ったら、僕は何もできない。
君は、…教会のシスターだよ。今、は。
[罪深い。
その言葉には何も返さなかった。
ただ、他の誰かという言葉に、ゆるく頭を横に振る]
僕が。
[しかし、エルゼリートが近づいてきて、拾ってゆくのを見ると、視線を彼へと向けて]
駄目だ。
エルはやっちゃ駄目。
ま、つまり俺が死んでも何も終わらないってコト。
でもって、今日明日には死んでるかもしれないってコト。
[多分近日中には死んでるんじゃないかな?そんな気がする。
ああ狼が分らないのは厄介だ、と思った。
その目がなかったから、諦められて放逐されたのだし。
ふぅと溜息をついた。
3択。
多分、エルザだとは思うのだけれど。
尤も彼が狼だったとしたら、多分自分の夢は叶わないだろう。
嫌われているのは承知している。]
どうしようかねェ…。
[ほんと、どうしようかねーと。
わりと本気で呟いた**]
……、そう、ね。
ずっと、傍にいてくれた。
[もう一人、傍にいてくれた人はもういない。
この身体に纏う血も、洗い流せば落ちてしまう。
アーベルから向けられた笑みは、常と変わらぬそれで。
人だと答えた彼を見つめた。]
…悲しいの?
アーベルは…人狼に、なりたかったの?
[そう問う声は、ベッドの上で彼に話を聞いていた頃のような幼さが混じったろうか。]
―→二階・双子部屋―
[ベッドに横たえられた遺体の傍に立つ]
エーファを、殺したのは、ライヒアルトさん?
それとも、別の人狼?
別の人狼は、誰だろう?
[問いかける声、答えなどあるわけもなく]
全部、殺せば、同じかな?
[人狼をなのか、それとも…**]
……アーベルまで、死んで欲しくは、ないわ。
[死んでるかもと軽く言う彼に、緩く頭を振った。
彼が人狼だといったら、自分の命を彼にあげたのに。
自分が人狼だったとしても、同じように考えたと思うのに。
そのどちらでもないのなら、自分の中で残る選択肢は、一つ。
自分はそれを、選べるだろうかと。
自分を信じようといった蒼花の、彼女の顔を思い浮かべた。**]
[膝にあるナイフを拾うエルゼリート。
女の肩が微かに震える。
その理由は分かっていたから女にとって其れは自然なこと。
ゲルダの言葉>>59には何かを堪えるように柳眉を寄せた]
ゲルダさんがそう仰るなら……
今は、未だ……。
[ふ、と顔をあげゲルダの眸を見詰める]
ゲルダさんは……
[誰を見極めて欲しいか、問おうとするのだけれど
エルゼリートと話す気配を感じて口を噤む。
双花であると知らされた時から
幾度となく尋ねようと思ったが二人きりとなる時間はなく
問えなかった]
……そんなの、オレも同じだっつの。
[>>63 少し眉根を寄せて、オレは軽く口を尖らせた。
嫌だと思う理由は、多少違ってたけど]
…分かったよ、”今は”やらない。
ナターリエも、まだ確実に人狼と決まった訳じゃないし。
[オレは限定を付けて引き下がった。
でももしその時が来たら、オレはゲルダに許されなくてもやるつもりだ]
これ片付けて来る。
あと、シーツとか、掃除道具持って来る。
[オレはゲルダにそう言って、二人の横を擦り抜け階下へ降りようとする]
どうせ、オレはゲルダに許される資格はとっくの昔に無いだろうからなぁ。
[それは完全に引き下がらなかった理由の一つ。
だってオレは、アイツの忌むべき人狼なんだから]
[手はナターリエの手に触れたまま、
それから、今はと呟くのに、頷いた。
多分酷なことを言っている自覚はあったけれど――思考は遠い]
うん?
[見詰められては、首をかしげた。
だけれど、エルゼリートの行動に、言葉に、彼の方を見て]
……ありがとう。
[内容が違うんだとは、言わなかった。言うわけもなく、頷いた]
うん。今は。でいいよ、エル。気をつけて。
戻って来たら、僕も手伝うよ。
[階段へ向かうのに言葉を投げて、心配そうにその後姿を見送る]
[目の前にいる二人の仲の良さが羨ましい。
家族であった二人を失い何を頼りにすれば良いのかわからない。
けれど、女は死も生も望んではいない。
蒼花に止められた時より血がそれに従う事を望んだ。
女の奥底に秘められていた本能が
人狼を見出し屠ることを望んでいる。
支えるべき朱花を支えられなかった贖罪か。
重なる優しさを求めてか。
ゲルダの望むことなら其れを叶える為に尽くす心算であるが
其れが叶うか如何かは当人にも知れぬこと]
─ →階下─
[ゲルダの返答>>68には、「おー」と振り返らぬまま返事をして。
オレはナイフを持ったまま階下へと降りた。
これ、血塗れだし捨てるしかないよな。
血濡れのタオル捨てた布袋に放り込んどくか…。
そんなことを考えてながら一階の広間まで来て、暖炉が目に入ったついでに薪を放り込んで行く]
………ん?
[視線の端に白いものが見えた気がして、オレはソファーの裏を覗き込んだ]
…なんだよ、お前こんなとこに居たのか。
[隠れていたのは小さな白い塊、ミーレだった。
二階にミーレの姿が無かったことに気付けなかったけど、騒動の間に逃げて来たんだな、と考えた]
お前も災難だよな。
主が死んで、仲良くしてくれた子も襲われて。
[ミーレはまた小さくなって震えてたから、オレは辛うじて血のついてない方の手で拾い上げて、腹の辺りに抱えた]
[首を傾げるゲルダが見える。
エルゼリートが離れ二人きりになって漸く口を開いた]
――…ゲルダさん。
蒼花は、誰を見出す事をお望みですか?
次に力を振るえるまで
私が生きていられれば……
さいごはあなたの為にそれを使いましょう。
[彼女が信じる信じないは彼女の自由。
ただ、血が望むから真摯な眼差しを向け問い掛ける]
─ →勝手口外─
[オレはミーレを抱えたまま、肘や足を使って器用に勝手口を開けて外に出る。
布袋の傍で一旦ナイフを地面に置くと、袋を開けてその中にナイフを放り込んだ]
後は掃除道具とシーツだな。
あーあ、オレは葬儀屋じゃねーぞ。
[ここへ来て何度死んだ奴をシーツで包んだかな。
オレがやったのだけ数えるなら、エーリッヒにヴィリー、エーファ。
そしてこれから二人やることになる。
それだけ人が死んだ、ってことだった]
……ミーレぇ、お前さぁ。
[オレは不意に腕の中のミーレに声をかける]
───死んだ奴らのとこ、行きたいか?
[その時オレが浮かべた表情は、問いかけたミーレにしか*分からない*]
[ミーレを見詰めて浮かべたのは、女性のように艶のある愉しげな笑み]
……答えられないか。
お前、猫だもんな。
[殺してやっても良いけど、*どうしようかな*]
[ナターリエが何を考えているか、知ることはない。
ただ、彼女の問いに、言葉に、ひとつ息を吐き出した]
…僕は。
僕が望むならただ一つだよ、シスター。
エルゼリートは、駄目。
[本人がいないからか、名を告げた。
ただ一つの望まないことだから、そこに言葉を重ねる]
僕はねえ、臆病なんだ。
シスターが真実を知ることを選ぶなら、僕は知らないことを選んでしまう。知らなければ、苦しいだけだから。それだけで済むから。
――僕は、君を裏切ると思う。多分、君だけじゃなくて、たくさんの人を。
シスターのことは好きだし、大切だけれど、違うんだよ。
それでも、僕の為に使うと言うの。
それでいいの…?
[さいごは、と。はっきりと言ったナターリエに対して、真剣な目で問いかけた**]
[ゲルダが駄目と言えばゆるく瞬く]
私にとってラーイがそうであったように
ゲルダさんにとってはエルゼリートさんがそうなのですね。
[双花としての言葉か彼女自身としての言葉か。
迷うように眸が揺れる]
臆病なのは私も同じ事。
――…真実を知りたいと思うのは
私が見出す者だからなのでしょう。
私自身は贖罪の機会が欲しかっただけかもしれません。
償いきれぬとも思いますが――…
私がラーイを庇った事で失われた命への……。
朱花でありあにであった人と
まだ幼くも敬虔であった彼女と
私の対であったはずの、彼――…
彼らが守ろうとしたはずの者を守る為に真実を知らねばと思うのです。
――…私も裏切ってきました。
だから、ゲルダさんを責める資格もありません。
[真剣なゲルダの眼差し。
その問い掛けに微かに柳眉を寄せた]
神のいとし子。
蒼花の望みならば――…
朱花であるおにいさまも良しとして下さるでしょうか。
[少しだけ困ったように眉尻を下げる。
彼女の言葉をきけば義兄に報いる事が出来るだろうか。
支えたいという思いと見つけたいと思う本能が鬩ぎあい
確かめるように問いを重ねてしまう**]
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