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─ 遠いような近いような、未来 ─
[極度の痛みと疲労で気を失いそうになり、かけられる声に意識を引き戻される。
何回もその感覚を経て、ようやく。
待ち望んだ、小さな小さな、けれど確かな声が聞こえた。]
…ぁ……っ…?
[元気なお子さんですよ、とかお2人によく似てますね、とか。
周りでいろんな声が聞こえるけど、そんな言葉耳には良く入らなくて。
ただ、頑張ったね、と頭を撫でてくれる手のぬくもりと、懸命に泣いて生を主張している声に。
あぁ、生まれてきてくれたんだ、と実感した。
自分の命より大切な人が、愛されることを受け入れられる、命。
何よりも、大切な人と自分の命が合わさって生まれてきてくれた、子。]
よかった…生きてて、くれた…あり、がとう…
[腕の中に渡された小さな命に、そう、呟いた。**]
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>>1056ハルエ
将来的に絵描きでご飯が食えるとは思ってないので、
イラストレーターの道に進むのかなと、その一端でそういう絵も描いてる風にしてみました。
器用かどうかは、ハルエの幻想崩さない程度にはできると、思いたいです。
ラ神様によると75点くらいの腕前らしいです。
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諏訪先輩もこんばんはー、と。
そして、>>1052を見て、速攻見に行った俺でした。
そして、転生完了ろーるが入ってる。
いいなぁ、うん。
―― 屋上 ――
……そっか。私もね、まだ行けない。
まだまだこんなのじゃ終わってないから。
[相手が成仏しない理由はよく分からなかったけれど。
自分を振り返れば、自分で納得しなきゃきっとダメなのだ。
同じようなことを問われて、首を横に振る]
[頭を撫でられて森先輩を見上げる。
言われた言葉に、目をこすりながら]
……私なんか、優しくも強くも無いです。
でも、よく分からないけど、森先輩がそう思うようになって良かったって言うなら良かったです。
[しばらくぺこぺこお礼合戦みたいに自分も頭を下げる。
やがて、頷くと自分の腿を叩いた]
もう行かなきゃ。もう大丈夫です。
神花に追いかけられることもないし、ただ辛いだけでもないです。先輩が一緒に登ってくれたから。
もしまだここにいて、体を動かしたくなったなら、私はもうしばらくずっとここにいますので話し相手くらいにはなれますよ。
[そんな風に少し笑って、また一段登った。
途端、また私は一階に戻される。延々続くループの、まだはじまりもはじまり。きっとこれからひと段落して、新しい年がきて、新しい年度が始まっていく]
[生徒達の中に友人も、知り合いも誰もいなくなってもずっと上り続ける。いつしか生徒達は噂をするかもしれない。階段の踊り場ごとにある鏡に、時折見知らぬ女生徒が写るって。―― 誰もいない放課後に、その子に合ったらカッター持って追いかけられる、なんて尾鰭までつくかもしれない]
[もし校舎が取り壊されても、学校がなくなっても。
ずっとずっとあの校舎のあの階段を登りながら私は待っている**]
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>>1065 一之瀬先輩
ですよな!
なんだろう、写真頼まれたら、桜デザインのフレームとかに入れてお届けしたくなるなぁ、これって。
[この世には居ない友からメールが来たのは一度だけだった。
幾ら待っても返事はなかった。
だから、あれが一度きりの奇跡なのだと思うことにした。
けれど、何かある度、ボクは彼にメールを送る]
『今日でボクもこの学園を卒業するんだ。
第二ボタンは春にあげるよ。』
――…なんて、要らないって言うかな。
[軽口混じりのメールを春に送る。
この学園で一番空に近い場所。
屋上の片隅に制服のボタンをこっそりと置いてゆく。
春、と呼びかけてみるけれどやはり返る声は聞こえなくて
ボクは部の後輩や幼馴染が待つ校門へと足を向けた]
[桜咲く季節――。
その花と同じ名を持つ後輩を思い出しながら
大学の桜並木を歩み新たな門出を迎えた。
幼馴染も同じように別の場所で門出の時を向かえているだろう]
『無事、医大に入学したよ。
卒業までの道のりが遠いけど、
ボクにも目標があるから、頑張るよ。』
――…色んなサークルに勧誘されたけど
また弓道部なんだ、って言ったら春は笑ってくれるかな。
[呆れた笑みでも良いから――。
そんな事を思う自分は女々しいのだろうか。
あの事件も彼の事も、他の皆も、一日たりとも忘れる事は無かった。
大学で新たな友が出来ても彼らの事がいつも心に残っていた。
いつものように友にメールを送る。
その携帯には友からのメールが大事に保存されたまま、ある]
[弓を引いている時間が一番落ち着くから選んだ部活。
仮令一度は人を殺めようと引いたものだとしても
結果的に命を奪うことがなかったからか
その経験はボクにとってのトラウマにはならなかった。
あの事件以来、射形が変わったと言われた。
元々きれいではあったけれどそれに鋭さが増した、と。
父には道場を継いで欲しいとも言われたけれど
ボクが目指すのは弓道場の主では無く――。
何度目かの季節が巡る。
友らの命を救えなかったボクは命を救う側の職に就いた。
優しい彼らのことだからボクのせいではないと言うだろう。
それでも、何時か彼らと再会できる日の為に――。
「先生」と看護士に呼ばれ手術室に向かう。
ボクの贖罪は、未だ、始まったばかり**]
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